2年ほど前の11月14日付の道新に小さな
記事が掲載された。
「ばくちは地域社会を壊す」
国立歴史民俗博物館名誉教授:高橋敏氏の
江戸時代の資料からの警告であった。
下総の国の故事の紹介だ。
[下総(しもうさ):千葉・茨城の地域]
利根川流域の村。しょうゆと干鰯(ほしか)
の生産で村は好景気となった。その現金を
ねらい「バクチ」がひろがった。バクチを
取り締まる「関東取締出役」と博徒が癒着
した結果だ。
豊かさをもたらす現金が、「飲み・打つ・
買う」の放蕩(ほうとう)に雲散霧消し、
果ては借金地獄に落ち、一家離散が相次い
だ。
40軒あった家数が24軒まで減少し、残りも
名主を除き他は皆出稼ぎととなり、村は未
曾有の危機に陥った。
この危機を救ったのが大原幽学という農民
指導者であった。
こうした史実を紹介している。
IR推進者は、「時代が違う。今は十分管
理できる」と主張している。
本当だろうか。
ギャンブルと人間の本質は、そう変わらな
いし、うまくはいかない。
多くの国民は生活のなかから考えている。
いまでもパチ・スロや公営ギャンブルで苦
しんでいる家族がいる。
そんな「ウソ」は経験的に見破られている。
ばくちは地域社会を壊す=真実
カジノで地域の活性化を=ポスト真実
額に汗して働く人間がむくわれる社会が、
今ほど求められている時代はない。
この声に応える「政治」が求めれている。
自民・公明・維新こそ、退場すべき時期に
きている。