先日、スペイン行ってました。
グラナダから入ってロンダ、コルドバ、バルセロナ。
いつものごとく、30代後半とは思えない格安駆け足旅行。 なのだが、まさに不況の恩恵でホテルとかやっすい。
つまり前のエントリの逆ですな。
恥ずかしながら拙宅では旅行の手配などほぼ100%妻に任せっきり、小生は「○に行きたい」「△に行くなら×は外せない」という、歴史オタとしての本領(我がまま)を発揮し、グランド・デザインを担当(単なる我がまま)。という役割分担です。
で身内ボメながら、彼女の旅ノウハウはこの5年間にもはや円熟の域に達しており、しかも今回は言わば本人のホーム・グラウンド。スペイン語をフルに駆使。
ただでさえディスカウント傾向の中、どこで見つけてきたのか強烈な割引を獲得してくれました。この場を借りて感謝。
つーか甲斐性ナシな小生のためこんな苦労をスマン…。
いきなり全然関係ない話に逸れましたが、グラナダ、アルハンブラは個人的に「死ぬまでにぜひ・10傑」の1つでして、ホント楽しみだったのです。
幸い敷地内にあるパラドールに泊まれ、限られた時間でも堪能できた。

アルハンブラ遠景。
イスラム建築の華は西の遠くイベリアにも咲いた、と。この目で確認しましたよ。精緻なタイル、気が遠くなりそうに手の込んだムカルナス。そして美しい庭園の水鏡に映る建物。



1492年、ナスル朝最後の王は涙を浮かべつつ宮殿を去ったと言いますが、そりゃそうだね。この世の天上から追い出されるなんて。
ロンダはグラナダ/コルドバに同じく、アンダルス地方の小さな町。
特徴は新旧市街を隔てる高い崖、とそこに無茶してかけた石造の橋です。写真ご覧下さい(わかりづらい?)。

街並み自体も典型的スペイン南部の趣で、大変心地よい。ある中世イスラム貴族宅の庭園が公開されていて、昔訪れた妻の叔母がヒジョーに気に入った、“宝くじ当たったら買い取りたい”ってくらい気に入った、というので来たのだが、確かにそこも素敵でした。“…てほどか?”とは正直思ったけど。

街、すなわち高台にある新旧市街から眺められる崖下の風景もなかなか。なんだか見てるとプール付きの大邸宅が当たり前なんだが。
これは市街。
コルドバ。それこそスペイン・イスラム王朝盛期の首都ですね。
メスキータ(聖マリア大聖堂)が最大の見所。赤レンガと白い大理石の列柱。
接収後自ら見る前にキリスト教会への改築許可を出し、訪問後それを悔いて直ちに中断させたというカルロス5世。それは全く正しい。
そもそも許可出さなかったらとは思うが、今となってはこの折衷状態がまた面白いとも言えるのかな。
行ってみたらなんでも、もともとキリスト教会の地だったらしい。8世紀にそこにモスク建てて、でまたそれが一部キリスト教会に改装された と。
経緯はちょっと違うがアヤソフィア@イスタンブール並の変遷だな。
ところで残念ながらスペイン。他欧州に比べると、適当に店選んで入った際比較的ハズレやすい印象。
これはシエスタの関係で時間帯の制約が何かと鬱陶しいのとも関係するのだが、覚悟してた以上に厄介だった。前来たときはあまり意識しなかったけど、今回のように移動多めの時は若干足かせになる。
味自体も、バルセロナでシーフードにふった時以外ではあまり感激しなかったな。ちょっと期待がオーバーだったかもしれん。
一方本場のサングリアは、どこも美味しい。甘すぎずしっかりワインの味を感じられるし、フルーツもなんか違う(こんな表現で面目ない)。けっこうな割合で飲みました。

あとまた話しは違うけど、人々はとても感じよく親切、そして色々パンクチュアルでした。ちょっと南欧的大らかさ、有り体に言えばいい加減さを想像してたが(失礼)そうでもなかった。
最後はバルセロナ。
一言で言うと、アントニ・ガウディの町。って言っていいだろ…な。

バス停の表示。
上からカタラン(バルセロナのあるカタルーニャ地方の言葉)、スペイン語、英語、で“青”と表示されている。
個人的にはカタルーニャ美術館も、ロマネスク期のキリスト教美術が充実してて楽しかった。スペイン東部各地の教会から移管した壁画が、内部の状態を再現して展示されている。
しかしやはり町の個性を強烈に規定しているのはガウディ(と同時代の建築家たち)の作品群だろう。
サグラダ・ファミリア、グエル公園、カサ・バトリョ、カサ・ミラ…。
一個の才能がこれだけ都市のキャラクターをつくり、そして見事な観光資源になっている例は他にないのではないだろうか?

グエル公園入り口。

カサ・バトリョ。
さてその極致たるサグラダ・ファミリア、なんかあれだね。本当にぜんぜん未完成だね。
Wikipediaによると完成予想が2256年ということだが、もしもしそれはホントに本気ですか。

東、「生誕」のファサード。

内部の階段。

西、「受難」のファサード。
とまぁ駆け足で南部/北東部をざっと。
そう言えば天気に恵まれてたし、見たかったものは全て無事見れたし、それらは十二分に感動できた。
ゆえあって我が家としてはまた12年後に必ずグラナダに来ることにしました。いや、また3年後に来ても5年後でも全然いい。忘れないように>自分。