INSIDE INSEAD 

このブログは、INSEADのMBAプログラムに在籍している日本人学生有志が作成している非公式のブログです。

キャバレー

2008-03-21 | 6.学生生活
INSEAD伝統行事のひとつにCABARETがあります。

すごい名前ですが、学芸会のようなものです。年に2回、冬と夏に有志がバンド、ダンス、劇、コント等の得技を披露します。

定番は学生生活の一部をネタにしたビデオやコントですが、Vagina Monologues INSEAD版や男性バレエ団による白鳥の湖などを決行する勇気ある人々もいます。ダンスや歌はセミプロ並に上手なのでたまげました。女子ラグビー部15人は定例のキャバレーダンスを見せるべく猛特訓しました。

というわけで、ネタの一部を思い出しながらINSEADの学生生活を紹介します:
・集団旅行 - 週末や休暇中に30人~50人で近場に出かける。特にシンガポールキャンパスに1学期(二ヶ月間)だけ滞在する学生は毎週末東南アジアのどこかへと旅立っていきます。その行動力とエネルギーには脱帽します

・グループ - 4ヶ月間苦楽を共にするグループは国籍、職業、性別を考慮した上でアサインされます。文化的差異が大きくなるように設計されているので、議論や時には衝突を呼びますが、最後は不思議と親友間近になっています

・シャトー - 学校のあるフォンテーヌブロー市内でなく、近くの村に住む学生も沢山います。一軒家に3、4人で住むのが典型例ですが、お城(シャトー)と呼ばれる大きな屋敷は特に人気があります。シャトーは週末のパーティーや平日のディナーをホストする社交の中心地です。ところで平均年齢29歳のこの学校、なぜか知りませんが、通常は仮装パーティーです。同じ人たちとばかり会っている中で飽きないようにする工夫でしょうか…

・教授 - なんだかんだ言って先生の話をよくします。どの教授もキャラが強いので好き嫌いが激しく分かれるのが面白いところです。そして皆彼らのモノマネに励みます

・忙しい - 1年未満のプログラムだけあり、生活は多忙。週休3日の他校とは大違い。欲張り・頑張りな人が多いので、勉強も遊びも全力投球が基本…休む暇がありません!

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追伸 あと3ヶ月で卒業です、本当に驚くほどあっという間に終わってしまいます

ワイナリー訪問

2008-03-05 | 6.学生生活

July 08のAkiroです。フランスと言えばワインが思い浮かぶ人は僕だけではないと思います。そんなワイン好きにとってはフランスでは普段の食事から日本よりも安くて良いワインを楽しむだけでなく、そのワインを作っているワイナリーに行ってみたいと思うのは自然なことです。そこで今回はフォンテーヌブローから手軽に行けるワインの生産地を紹介したいと思います。

・ブルゴーニュ
ワインの王様であるブルゴーニュワインの故郷であるブルゴーニュはフォンテーヌブローから最も近いワイン生産地です。フォンテーヌブローから車で行くとブルゴーニュの北に位置するシャブリ地区周辺は約1時間、ブルゴーニュの中心に位置するボーヌまでは約2.5時間、南にあるボージョレー地区までは約3時間で行くことができるので日帰りか1泊2日で出かけるのにちょうど良い距離です。

まずはボーヌにあるMarche aux vins(ワイン市場)に行くと、地下のワインカーブを回りながらブルゴーニュの各地区のワインを10種類以上試飲できます。これでブルゴーニュワインの特徴や自分の好みの地区などが分かります。ボーヌからはいくつかのワイナリーを訪問するツアーも企画されているのでこれに参加すると手軽にワイナリーをまわることができます。

ブルゴーニュには1,000以上のワイナリーがあり、ツアーで訪問する大きなワイナリー以外にも良いワインを作っている小規模で魅力的なワイナリーがたくさんあります。観光案内所でワイナリーリストをもらい、そこで気に入ったワイナリーを選んで回ることも出来ます。ブルゴーニュを車で走るとワイナリーの看板がたくさんあり、入っていくとワイナリーのオーナーが出迎えてくれます。そのワインをつくったオーナーにワイン造りの様子を聞きながら試飲させてもらい、気に行ったワインはその場で買って帰ります。
 
ブルゴーニュのワイナリーはワイン農家の雰囲気があります。代々続いているワイン農家では農薬も使わずに昔ながらの方法でワインを作っていたり、自分たちのワインがパリや海外の市場でどのような高値がついているかにはそれほど興味がなく地道にワイン造りに専念している人たちがいます。こういうワイナリーはフランス人に紹介してもらいながら足で探すしかないのですが、見つけられるとフランスに住んでいる甲斐があったと思います。

またブルゴーニュにはミシュランの三ツ星レストランが多くあり、食事がおいしいことでも知られています。エスカルゴや牛肉をワインで煮込んだ料理が有名で、ブルゴーニュワインとあわせて楽しむことができます。また宿泊施設にも魅力的なところがたくさんあります。フランス中でどこにでもある大規模ホテルチェーンのホテルだけでなく、シャトーホテルもたくさんあります。またワイナリーが経営しているChambre d'hotes(フランス版ベッド&ブレックファスト)があり、ワイン生産者の生活の様子を見ることが出来るのもワイン好きにはうれしいです。


・シャンパーニュ
フォンテーヌブローからだとシャンパーニュには車で約2時間で行くことができるので、こちらも日帰りか1泊2日で行くことができます。

シャンパーニュにはモエシャンドンやヴーヴクリコなどの日本でも有名なワイナリーがあります。約15あるこれらの大手ワイナリーでは観光客向けのツアーが用意されており、これに参加するとシャンパーニュの歴史や生産方法の説明、カーブ見学のあとで試飲をさせてくれます。シャンパンのイメージ通りの優雅なサロンで試飲をさせてもらうとシャンパンの味もさらに引き立ちます。

また大手のワイナリー以外にも良いシャンパンを作っている小さなワイナリーもたくさんあります。観光案内所でワイナリーリストをもらい、シャンパーニュを車で走っているとワイナリーの看板を見かけるので、これを見て入っていくとそこで作っているワインの試飲をさせてくれます。大手とは違って個性的なワインを作っている生産者を探していくのも楽しみであります。

このシャンパーニュのワイナリーはブルゴーニュと比べるとマーケティング志向が強いように思います。世界の人がシャンパンというと高級で特別に幸せな時に飲むものというイメージを持っているとの調査報告もありました。大手のワイナリーではシャンパンに関するおしゃれなグッズがたくさんあり、広告もたくさんだしています。ワイナリーもこのイメージを発信する場と位置付けられています。シャンパンのおいしさだけでなく、マーケティングのうまさもMBAの学生として学ぶことが多くあります。

この地域にはあまりシャトーはないのですが、大規模ホテルチェーンのホテルはに加えてワイナリーが経営しているChambre d'hotsはたくさんあるのでこれもお勧めです。

 

この他にももうちょっと足を延ばすとアルザス(車で約5時間)、ロワール(車で約3-4時間)やボルドー(約5時間)にも行けるので、また違った魅力のワインを楽しむことができます。例えばアルザスのワイナリーの人はもっと謙虚です。ブルゴーニュやシャンパーニュのワインが自分たちのワインよりも高く評価されていることを理解した上で戦略をたてています。具体的にはブルゴーニュやシャンパーニュと自分たちのワインとの違いを見出して自分たち独自のポジションを取りその価値をアピールすることを考えています。フランスではアルザスでしか使わないブドウを使った独特の香りや甘みのあるワインを作っており、それらがブルゴーニュやシャンパーニュよりもぴったりとあう料理やシチュエーションをどんどん提案してくれます。


このようなワイン生産地に行って季節ごとに変わっていくブドウ畑の様子を見て、ワイン生産者と話をしてそれぞれの気候や土地、人柄がワインを作っており、まさに“神の雫”の世界が広がっています。そこで自分好みのワインを見つけていけるのはフランスに生活しているからこそ出来ることであり、INSEADに留学してよかったなと思える大きな理由でもあります。