軍艦島の遺産―風化する近代日本の象徴長崎新聞社このアイテムの詳細を見る |
みなさん、軍艦島ってご存知ですか?最近の廃墟ブームからご存知の方も多いと思います。
軍艦島は、長崎県の野母半島の沖合にある小さな島で正式名称は端島(はしま)といいます。かつて海底炭坑として栄えた島で、その島影が軍艦のように見えることから軍艦島と呼ばれるようになりました。昭和49年の炭坑閉山にともない無人島と化し、現在は廃墟の島となっています。詳しくはこちらの軍艦島オデッセイをご覧ください(非常にクリエイティブなサイトです、音楽が流れます)。
ひょんなことから軍艦島に興味を持ち調べていたところ、一冊の本を知りました。
それがこの、「軍艦島の遺産~風化する近代日本の象徴~」です。軍艦島については廃墟の写真集などが多数ありますが、かつて人々が住んでいたときの軍艦島について書かれた本はこれくらいしかないと思い、密林(アマゾン)で購入しました。著者の坂本道徳氏はNPO法人「軍艦島を世界遺産にする会」の理事長であり、軍艦島で過ごした日々について詳しく書いています。
届いてすぐに読み、内容がおもしろいので一晩で読み終えました。いままで廃墟としての軍艦島しか知りませんでしたが、軍艦島が海底炭坑として生きていた時代について詳しく知ることができました。日本初の鉄筋コンクリートの高層アパート群や、世界一の人口密度、海底水道、学校や病院、商店があったことなど書かれています。いままで廃墟の死のイメージしかなかったのですが、人間の血が通った生きた軍艦島を感じることができ軍艦島に対する印象がガラリと変わりました。
また近代の日本復興を影で支えてきた近代産業遺産であり、世界遺産にしてもいいほどの価値があることも頷けます。
非常にオススメの本だったので、おすすめ投稿してみました。