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AFについて

2017年01月19日 | 機材について
何度か書いていますが、レンズ交換式カメラのAFについて書いてみたいと思います。
コンデジやほとんどのミラーレスがおこなっているのがコントラスト方式です。これはマニュアルでピントを合わせるのと同じでピントを動かしてみて、コントラストがピークになるところを探すという方法です。この方式は特別なAF用のメカニズムを必要としないので良く使われていますが、動くものには弱いのが欠点です。
一眼レフでは位相差方式が使われています。原理は下記にくわしいのですが、
キヤノンカメラミュージアム | 技術館-技術レポート 2011年9月号

ざっくり図を借りて説明すると
AF原理図
左側の大きなレンズが撮影用のレンズで、それを通ってきた光を右側のセンサで測定しているのですが、ポイントはセンサの前の小さなレンズです。このレンズは撮影レンズの特定部分、図だと白く表示されている部分を通ってきた光だけをセンサに導く役割です。この図はクロスAFなので上下左右に分割されますが、上下、もしくは左右の一対で測距がなされます。ピントが合うとレンズのどこの部分を通ってきた光でも同じ像を結びますが、ピントが外れた状態では、ピントの外れた量に応じてずれた像になります。この像のずれを測ってピントのずれ量を測るのが位相差AFです。ピントを合わせなくても、どれだけレンズを動かせばピントが合うかわかるので、すばやいAFができます。また動いている被写体では通常ピントが合っていないわけで、動体にも強いAFと言えます。

ただ欠点としては先ほどの図でもわかるように、絞りが絞られて測距している光がけられててしまうと測距できなくなってしまいます。従来はほとんどf5.6が測距の限界でした。(最近F8のものも増えていますが)この場合明るいレンズをつけてもf5.6に絞ったときの光だけで測距していることになります。レンズのピント位置は収差の影響で絞り値により変化します。明るいレンズではこの量のAF補正が必要となることがあります。

像面位相差はこの動作を撮像用のセンサの一部を使って行います。もともと各センサは集光用のマイクロレンズがありますので、レンズの一部の光を使うように絞りを設けてやれば、位相差用のセンサを作ることができます。ただこのセンサは画像用としては使えなくなってしまいます。欠陥のあるピクセルは周りの画像で補間して画像を作っていますが、それと同じ処理が必要です。キヤノンのデュアルピクセルCMOSAFは、センサを2分割して、AF時はそれぞれのセンサを読出し、撮影時は2つのセンサを合わせて読出しています。

AF方式によりレンズの動かし方も変わります。コントラスト方式では、動かしながらピークを探すので、できるだけ等速で動かすことが望ましくなります。一方位相差では測距して、できるだけ早くピントの合うところまでレンズを動かすことが求められます。この違いがあるので、オリンパスやソニーなど過去の位相差AF対応レンズがあるミラーレスメーカーは像面位相差AFとコントラストAFのハイブリッドに変えてきています。

像面位相差AFでも位相差AFと同じように絞りの制約はあるはずなのですが、あまり公表されていません。ただソニーの場合は絞りこまれた場合は像面位相差が動かない場合があるようですし、他社レンズは絞りによる像面移動量のデータが得られないという理由で、像面位相差が動かないレンズがあるようなので、先ほど述べた位相差AFの欠点はそのままあてはまるようです。その場合はコントラストAFで動かしているようです。

ただわからないのがキヤノンのデュアルピクセルAFです。カタログなどを見る限り、コントラストAFは使わないように読めるのですが、実際にはかなり絞り込んだ状態でもAFは動くようです。どうなっているのでしょうか?現時点でデュアルピクセルAFがソニーやオリンパスのハイブリッドAFよりすぐれているとは言えないように思いますが、今後どう発展していくか興味深いところです。

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