JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「エンドレス・ポエトリー」

2017-12-04 | 映画(DVD)
「エンドレス・ポエトリー」2016年 仏・智・日 監督:アレハンドロ・ホドロフスキー

アレハンドロ・ホドロフスキー監督による自伝的作品「リアリティのダンス」の続編。故郷トコピージャから首都サンティアゴへ移住したホドロフスキー一家。さまざまな悩みや葛藤を抱えたアレハンドロ青年は、後に世界的な詩人となるエンリケ・リンやニカノール・パラら、若きアーティストとの出会いにより、自分が囚われていた現実から解放される。



師走に入って飛び込んできた今年ベスト1?
以前はホドロフスキーの作品をカルト的に楽しんでいたが、どうも「デューン」のドキュメンタリーを観て以降ストレートに感動させられんなぁ。

まず書割や黒子を使った劇的なオープニングに掴まされる。



正直言って「リアリティのダンス」の方が面白かったようにも思えるけれど、本作は青年編だけあってロマンチックでとても聖なるものを感じさせられた。お決まりの侏儒女や巨漢女。一見グロテスクな異形の物をこれだけ聖的(性的でもあるのかな)に見せつけるのはホドロフスキーならではの唯一無二さ。他の監督では到底無理な魔術だ。



息子たちを使っての自伝作品。
アダン・ホドロフスキー(青年期)が、親子だけにほんとクリソツ。







オペラ母と処女詩人ステラはパメラ・フローレスが2役で怪演。正しきマザコン。デヴァイン以来のインパクトのステラによるアクションシーン

ハッテン場の酒屋でホモ野郎を粉砕って・・・



ステラの40日間ダイエットも見ものですぞ。

エピソードの南米的痴れ具合も健在。痴れっと感動を誘うのが凄い。
義手の男がついに見つけた最愛の女性。永遠に愛撫したいけど手が無いのでパーティーの中から協力者を募る。
アレハンドロの作った人形による老人と若い女のラブ・シーン。
あと個人的にツボだったのは合体ダンサー。




カーニバルシーンの髑髏と赤い人たちの色彩、祝祭。やりやがったな。フェリーニの影響は相変らすだ。



無修正の判断を下した映倫。そんなの当たり前の事だけど誉めてつかわす。

88歳の老監督の伝えるメッセージは、難しい事を考えず単純にストレートに受け止めれば良い。勇気が沸いてくるから。
構想としては5部作なんだとか。



残り3作も必見だな。監督の寿命(亡父と同い歳)より手前の寿命の方が心配だけど・・・。そこまで生きる事を目標にしましょう。





自分を生きるのは罪じゃない。
他人の期待どおり生きるほうが罪だ。

人生の意味は?
---人生か。
頭は質問するが、心は答えを知っている。
意味などない、生きるだけだ。





渋谷 UPLINK

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