JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「浮草日記」

2010-02-27 | 映画(DVD)
「生誕100年 社会派の巨匠 山本薩夫監督特集」

「浮草日記」1955年 山本プロ 監督:山本薩夫

市川馬五郎一座顛末記。炭鉱町を訪れたドサ回りの一座がストライキに巻き込まれる人情喜劇。真山美保の戯曲が原作。解散一歩手前の貧乏劇団・市川馬五郎一座は、ある炭鉱町で興行をうつ。小屋は久しぶりに満員になるが、芝居の最中に組合がストライキを始め、どさくさに紛れて悪徳興行師が売上金を持ち逃げする。一座は組合員と対立するが、いつしか心を通わせて…。

ポレポレの「映像の中の炭坑」で見ることができなかった作品。早くも機会が巡ってきました。

炭坑全盛の頃、炭住には娯楽のため芝居小屋が沢山あったそうだ。
この炭坑町は不景気で活気がなく、芝居を見に行くだけのゆとりも無い状況。必死に客の呼び込みをする一座に打たれて何とか芝居見物に来てくれる炭住民。そもそも不景気炭坑にドサ回りしなくてはならなかったのは悪徳興行師玉木屋の策略。

一座の二枚目看板芸人で女ったらしの中村新之助役が高橋昌也。
一座と袂を分かち興行師側に付いている。

労働運動などまったく興味がなかった、というか意味が解らない一座は組合員と対立するが、事務所代わりとなった芝居小屋で共に過ごすうちに組合員の温かい思いやりに心を打たれ始め労働劇を演じる。
観客との一体感に久しぶりに芝居で満足を得る座長、市川馬五郎(東野英次郎)

前半では古き義理人情の芝居のシーンもあり、高橋昌也と東野英次郎が「鈴が森」を演じてくれる。

津島恵子が座長に芝居の娘役にそぐわないと言われるほどお転婆というか、キップの良い娘でポンポン出る台詞が痛快なんだけど、途中からその声と口ぶりがどこかで聞いたような気がして・・・、それがドロンジョ様の小原乃梨子だと気づいてから気になって気になってしょうがなかった。

組合員の端役で小沢昭一と仲代達也。

シネパトス銀座

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