JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「新怪談色欲外道 -お岩の怨霊四谷怪談-」

2010-08-01 | 映画(DVD)
上野オークラ劇場クロージングイベント

「新怪談色慾外道 -お岩の怨霊四谷怪談-」1976年 大蔵映画 監督:小川卓寛(欽也)

別荘で人妻と激しい情事に溺れる宝石ブローカーの田代には病弱な妻と心臓を患う赤児があった。田代は宝石を卸すバーのマダム夕子に医者の娘邦子を紹介される。邦子はすっかり田代に惚れて妻子ある男と結婚を願望。マダムと愛人関係にあった邦子の父親等と結託して美佐に毒を飲ませ殺害しようと企む・・・。

クロージング・イベントとして小川欽也監督の大蔵怪談2本を1回限りの上映。
作品はシネスコ。
開演前、支配人の挨拶-
「スクリーンはシネスコ対応になっているけど幕がビスタ対応でスクリーンを邪魔してしまう。」苦肉の策で幕を壁面にガムテープで止めての上映。

大蔵怪談シリーズ復活の第6作。
オープニングは「地獄」1960年の引用ですか?
ピンク映画の怪談として、その次から次へと矢継ぎ早に現れるエロシーンの積み重ねでストーリーを展開させていく手法にすっかり感心。
田代と有閑夫人・敏子。田代とバーのマダム、バーのマダムと山本医師、田代と病弱な妻、田代と山本医師の一人娘邦子、マッサージ師と妻美佐・・・
そして、ちゃんと四谷怪談を現代になぞらえている。

中盤、良心の呵責に苦しむ田代に寺の僧侶が聞かせる四谷怪談。
何もここまできて原典をなぞる事もなかろうにと思っていると、ここからが古きモノクロ映画となり若山富三郎・伊右衛門登場。「四谷怪談」1956年新東宝の劇中長尺挿入。
これが怪談として見応えがあるので1本でピンクと怪談を2つ味わえるお得感。

後半、美佐の怨霊に怯え、邦子、夕子、医者と次々に殺してしまう田代。
これが皆、絞殺というところにリアリティがなく残念。勿論刀は不自然だが、ナイフ、包丁といった凶器を使わなかったのは何故でしょう・・・

田代のベタベタな外道っぷりに笑いを堪える場面も・・・
心臓手術が必要な赤児の前で、「金で命が助かるならお前が金持ちの男を誑して稼げ」といって箪笥の金を持ち出す。「それだけは堪忍してください」と取りすがる妻を「うるさい」と蹴倒して外出。非道の限りの名台詞、若かりし頃こういう台詞に憧れたもんでした。

女優陣は乱孝寿(有閑人妻)、城新子(バーのマダム)、中野リエ(邦子)、南ゆき(美佐)
皆さん70年代ピンク女優らしい下品なエロさがあって素敵です。

上野オークラ劇場


クロージング・イベント つづく

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