「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」2007年 若松プロダクション 監督:若松孝ニ
1972年2月、日本中がテレビに釘付けとなった。5人の若者たちが、長野県軽井沢の「あさま山荘」に立てこもり、警察との銃撃戦を展開したのだ。彼らは、革命に自分たちのすべてを賭けた「連合赤軍」の兵士たち。その後、彼らの同志殺しが次々と明らかになり、日本の学生運動は完全に失速する-。あの時代に、何が起きていたのか。革命戦士を志した若者たちは、なぜ、あそこまで追いつめられていったのか。なぜ、同志に手をかけたのか。なぜ、雪山を越えたのか。なぜ、山荘で銃撃戦を繰り広げたのか。
やっぱり観てきました。結果として大レトロスペクティブの仕上げという形になりました。そんな心算は無かったのですけど・・・
いや、3時間強、臨場感たっぷりで圧倒されました。1960年ころからの学生運動の流れをドキュメント風に丁寧に描いてくれたのが良かった。実録と銘打つだけの価値あり。原田芳雄のナレーション、とても雰囲気があります。
途中やや嫌悪感を感じるのは、実は連帯っていうのはとても気持ちの良い物だという事を経験的に知っているからでしょう。勿論、苦痛を伴ったりするのは大嫌いだから関わりたくありませんが。日本人的な精神の怖さ脆さを見せ付けられるから。
森恒夫(地曳豪)は意味不明のおかしな事ばかり言ってるわけですが最初の頃はまだ連帯を保つセオリーをわきまえたリーダーでした。「総括」しきれない遠山美枝子(坂井真紀)等を甘やかしちゃいけない。彼等が総括できないのは我々皆の責任であるとか、殴る事による総括において1人の同士が「俺の事プチブルって言ってくれたな」と叫んで殴りかかったので「?」と思っていると空かさず自己批判を求める。矮小化し狂気に走る集団のリーダーとしての資質充分。
永田洋子(並木愛枝)も凄い。「なんで化粧してるの?」と詰め寄ったり「お腹に子供が居る事に甘えてんじゃないの」とかネチネチ来ます。いつの間にか何かが狂い初めて、森恒夫とデキた事を坂口(ARATA)に話す時だけ「女」になっていて気持ち悪い。
遠山美枝子の本気さも怖かった(だって充分彼女も本気ですよ.自分であんな顔にしちゃうんだもの)ボコボコの顔で上げる悲鳴の凄まじさ・・・
さて、問題のあさま山荘立て籠もり終盤の少年(加藤元久:タモト清嵐)の絶叫。
とある信頼筋から最後ズッコケると聞いてはいましたが、確かに、この部分だけ浮いてしまって、シラーと醒めて行っちゃう。あの実録の臨場感を貫いて欲しい所。冒頭「一部フィクションもある」と断っていました。
少年の「オトシマエをどう付けるんだよ」の叫びはそのまま監督への叫びのよう。連合赤軍同様、オトシマエなんか付けられなくて迷走してしまったとすればそれはそれで凄い同化だ。
同じフィクションでも、母親の呼びかけの声に坂口がふと漏らす「老けたな」・・・この程度の味付けはとても良い。
若松映画で3時間強、ちっとも眠くならなかったのだから凄い。
昼飯の時間も遅らせて見ていたので下のカレー食うシーンがとても印象的。鑑賞中、「美味そう、食いたい。」なんて思ってしまって、厳しく自己批判を求められちゃうだろうな。怖い怖い・・・
坂東國男(大西信満)も前線でクッキー食って自己批判させられてたもんな。
紀伊国屋地下でカレー食べました。
テアトル新宿
1972年2月、日本中がテレビに釘付けとなった。5人の若者たちが、長野県軽井沢の「あさま山荘」に立てこもり、警察との銃撃戦を展開したのだ。彼らは、革命に自分たちのすべてを賭けた「連合赤軍」の兵士たち。その後、彼らの同志殺しが次々と明らかになり、日本の学生運動は完全に失速する-。あの時代に、何が起きていたのか。革命戦士を志した若者たちは、なぜ、あそこまで追いつめられていったのか。なぜ、同志に手をかけたのか。なぜ、雪山を越えたのか。なぜ、山荘で銃撃戦を繰り広げたのか。
やっぱり観てきました。結果として大レトロスペクティブの仕上げという形になりました。そんな心算は無かったのですけど・・・
いや、3時間強、臨場感たっぷりで圧倒されました。1960年ころからの学生運動の流れをドキュメント風に丁寧に描いてくれたのが良かった。実録と銘打つだけの価値あり。原田芳雄のナレーション、とても雰囲気があります。
途中やや嫌悪感を感じるのは、実は連帯っていうのはとても気持ちの良い物だという事を経験的に知っているからでしょう。勿論、苦痛を伴ったりするのは大嫌いだから関わりたくありませんが。日本人的な精神の怖さ脆さを見せ付けられるから。
森恒夫(地曳豪)は意味不明のおかしな事ばかり言ってるわけですが最初の頃はまだ連帯を保つセオリーをわきまえたリーダーでした。「総括」しきれない遠山美枝子(坂井真紀)等を甘やかしちゃいけない。彼等が総括できないのは我々皆の責任であるとか、殴る事による総括において1人の同士が「俺の事プチブルって言ってくれたな」と叫んで殴りかかったので「?」と思っていると空かさず自己批判を求める。矮小化し狂気に走る集団のリーダーとしての資質充分。
永田洋子(並木愛枝)も凄い。「なんで化粧してるの?」と詰め寄ったり「お腹に子供が居る事に甘えてんじゃないの」とかネチネチ来ます。いつの間にか何かが狂い初めて、森恒夫とデキた事を坂口(ARATA)に話す時だけ「女」になっていて気持ち悪い。
遠山美枝子の本気さも怖かった(だって充分彼女も本気ですよ.自分であんな顔にしちゃうんだもの)ボコボコの顔で上げる悲鳴の凄まじさ・・・
さて、問題のあさま山荘立て籠もり終盤の少年(加藤元久:タモト清嵐)の絶叫。
とある信頼筋から最後ズッコケると聞いてはいましたが、確かに、この部分だけ浮いてしまって、シラーと醒めて行っちゃう。あの実録の臨場感を貫いて欲しい所。冒頭「一部フィクションもある」と断っていました。
少年の「オトシマエをどう付けるんだよ」の叫びはそのまま監督への叫びのよう。連合赤軍同様、オトシマエなんか付けられなくて迷走してしまったとすればそれはそれで凄い同化だ。
同じフィクションでも、母親の呼びかけの声に坂口がふと漏らす「老けたな」・・・この程度の味付けはとても良い。
若松映画で3時間強、ちっとも眠くならなかったのだから凄い。
昼飯の時間も遅らせて見ていたので下のカレー食うシーンがとても印象的。鑑賞中、「美味そう、食いたい。」なんて思ってしまって、厳しく自己批判を求められちゃうだろうな。怖い怖い・・・
坂東國男(大西信満)も前線でクッキー食って自己批判させられてたもんな。
紀伊国屋地下でカレー食べました。
テアトル新宿
観たいな。小学校の時学校で先生が釘付けだったよ。
「鮎釣り師のひとり言」ヨロシクお願いいたします。
コメントいただいていたのにレスがとても遅れてしまいごめんなさい。
家庭のお茶の間でも小学校の扉付きTVでも日本中が釘付けでしたね。
Mr.つながりで今後もよろしく。