JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「ザ・クレイジーズ」

2010-02-10 | 映画(DVD)
「ザ・クレイジーズ」1973年 米 監督:ジョージ・A・ロメロ

妻を殺害し、二人の子どももろとも我が家に火を放つ男。それが事件の始まりだった。
伝染病が発生したと知らされた看護婦のジュディは恋人の消防士デヴィッド、クランク等と封鎖されようとしている街からの脱出を図るが、すでに軍隊は街中に進行し住民たちの鎮圧・隔離を行っている。はたしてこれは単なる伝染病なのか? 逃走を続けるデヴィッドたちの前では、明らかに“何か”によって狂っていく人々の血まみれの戦いが繰り広げられていた……。

「ゾンビ」のマスター・オブ・ホラー、ジョージ・A・ロメロの初期傑作が奇跡の劇場公開。今月リメイク版が全米公開されるんですって。

流石、ロメロ。今見ても充分面白いバイオホラー。これは好きですね。

病院に白装束の軍人を認めてからというもの緊迫した非常事態の連続で怒号が乱れ飛ぶ飛ぶ。
一体何が起きているのか?
化学兵器が流出。対応に焦る政府。原爆搭載の爆撃機も出動、準備万端。
この化学兵器にやられると人は発狂してしまう。

その狂い方は、妻を殺害し、二人の子どももろとも我が家に火を放つ男。不意に編み棒で軍人を刺し殺す老婆といったハードなクレイジーから、おバカでお茶目なソフト・クレイジーまで人様々なんだなぁと思いながら鑑賞する所が一つの味噌。

狂い方が、化学兵器によるものなのか、極限状態におかれたために狂っているのか見分けが付かないじゃないかと思いながら鑑賞する所がさらなる味噌。

この2つを踏まえての衝撃のラストに思わず笑みが・・・

狂い方の見事なものとして、武装進軍する市民の後方から箒で掃きながら続く女性。
それと、ジュディ、デビットと行動を共にする娘。この女優さん(リン・ローリィ)のアンバランスな美貌が正気の時からもう異常ですから。

手足の短い体形で渋い美声の髭科学者も、なんだか笑える。台詞の一つ一つに軍批判というか風刺的なものも垣間見えたりするわけですが、特にこの科学者の台詞が振るってました。

ううむ。狂った者も狂わなかった者も、みんながみんなクレイジーだったような気がしてきました。

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