JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「天使のはらわた 赤い淫画」

2010-10-21 | 映画(DVD)
「名美という名の女」

「天使のはらわた 赤い淫画」1981年 日活 監督:池田敏春

デパート勤めの名美は、ビニ本のアルバイトがバレて会社をクビに。街に放り出された彼女は、ビニ本の姿に魅せられたという男・村木に遭遇する。男たちに絶望した名美だが、もう一度だけこの男を信じてみようとする……。

何度となく映画化されてきた土屋名美と村木の物語。石井隆の原作劇画を見たことが無くても、監督の違うこのシリーズを何本か見ると原作劇画の世界感がひとつに集約されてくる。

にじむネオン、雨の情景、赤い画面・・・落ちていく女と男。そして一縷の望み・・・すれ違い。

泉じゅん主演作を久しぶりに観た。やはりその美しさはポルノ女優の中でも指折りの存在だ。
デパート勤務からアパートに帰ってきてストーブで足を温め、こたつに入り音楽を聴きながら淫らにふけるシーンからして見事であるけど、一番のシーンは騙されてビニ本の緊縛モデルとして撮られていく場面からデパート勤務の清楚な制服スタイルの名美に切り替わるところ。泉じゅんの美貌が際立つ。

完全にストーカーな村木(阿部雅彦)。近所のおばさんたちが下着泥の噂をしている後を歩く後姿。
勝手に部屋に入られた管理人との妄想シーンはストップモーションからオーバーラップで・・・

昼間からうろうろしているとなんでもかんでも疑いを掛けられるものだが、それにしても・・・。
しまいにゃ、三谷昇に猟銃で撃たれますからね。

隣の女子高生(伊藤京子)の卵鉛筆オナニーと名美の炬燵足オナニー。

雨のジャングルジム。赤い傘。肌身離さず持っていたビニ本「赤い淫画」を破ってみせるも、もったいなさそうに雨から庇う村木。

女子高生が変質者に犯される夜の風景も印象的。

再開の約束、すれ違いかと思われたラスト・シーン。名美の微笑がせつなさを募らせる。

ところで名美の勤めていた店って小田急、京王、どっちなんですか?当時新宿西口をあんなにうろついていたのに解らないとは情けない。

蟹江敬三の分だけ、「赤い教室」のほうが良いと思いますが、こちらも悪くない名作。

銀座シネパトス

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