ラピュタ阿佐ヶ谷「荷風と谷崎」より
気が付けば今回の特集では谷崎作品ばかりに通っていました。
永井荷風も一頃好きで読んでいたのですが、事、映画化となると谷崎の狂気に一歩譲る感じで見送られてしまった。
この映画は上映当時(ついこの前のようでももう15年くらいたつ!)話題になっていました。あまり映画など観に行かなかった時期ですが、かなり食指を動かされる物がありました。当然見てないんですけど・・・
永井荷風の同名小説を、新藤兼人が主人公を荷風自身に置きかえるという大胆な脚色で映画化。玉の井娼窟での雪との出会い、時代は戦時中。そして別れ、荷風が没する昭和34年までを描いているので「墨東綺譚」を題材にとった「断腸亭日乗」になっています。
原作の方は随分前に読んでいて、もうすっかり忘れてしまっています。この映画は企画、脚本が正解だったようでまたまた新藤兼人の良い面を見た気がします。
でも何と言ってもAVからオーディションで雪役になった墨田ユキが良いです。
この映画にちなんで改名しただけの事はあります。その後あまり大成しなかったのも返って良いのでしょう。この1作で充分。
日本髪の鬘をとった短めの黒髪姿にハッとしちゃいます。
雪の商売を苦にしない快活さと、美貌。そのうえ床上手ときたら、そりゃ人気があるわね。風俗で初回からあのように気さくに対応されたら馴染みになるってもんです。
本来、話としては雪が振られるよりも、先生が騙される方が好みなんですけどね。
雪がいい女である事を描く題材として娼館のおかあさんの息子(血のつながりはなし)が出征の際、母親のたっての願いで筆おろし。「生きて帰ってきてください」と涙する。一応反戦の味付けもある。
片目のおかあさん(乙羽信子)がとても良い。
「売り物買い物、今日は売りたくないんだよ!」と客を返す迫力。
未読の「断腸亭日乗」日記なので敬遠していましたが読んでみようかという気がしました。
まず先に短いので「墨東綺譚」再読してみましょうか。
今回、時間の都合で山本富士子の「墨東綺譚(1960)」が見れなかったのは残念。またの機会を・・・
さんずいに墨の字が出ないのが哀しい。
気が付けば今回の特集では谷崎作品ばかりに通っていました。
永井荷風も一頃好きで読んでいたのですが、事、映画化となると谷崎の狂気に一歩譲る感じで見送られてしまった。
この映画は上映当時(ついこの前のようでももう15年くらいたつ!)話題になっていました。あまり映画など観に行かなかった時期ですが、かなり食指を動かされる物がありました。当然見てないんですけど・・・
永井荷風の同名小説を、新藤兼人が主人公を荷風自身に置きかえるという大胆な脚色で映画化。玉の井娼窟での雪との出会い、時代は戦時中。そして別れ、荷風が没する昭和34年までを描いているので「墨東綺譚」を題材にとった「断腸亭日乗」になっています。
原作の方は随分前に読んでいて、もうすっかり忘れてしまっています。この映画は企画、脚本が正解だったようでまたまた新藤兼人の良い面を見た気がします。
でも何と言ってもAVからオーディションで雪役になった墨田ユキが良いです。
この映画にちなんで改名しただけの事はあります。その後あまり大成しなかったのも返って良いのでしょう。この1作で充分。
日本髪の鬘をとった短めの黒髪姿にハッとしちゃいます。
雪の商売を苦にしない快活さと、美貌。そのうえ床上手ときたら、そりゃ人気があるわね。風俗で初回からあのように気さくに対応されたら馴染みになるってもんです。
本来、話としては雪が振られるよりも、先生が騙される方が好みなんですけどね。
雪がいい女である事を描く題材として娼館のおかあさんの息子(血のつながりはなし)が出征の際、母親のたっての願いで筆おろし。「生きて帰ってきてください」と涙する。一応反戦の味付けもある。
片目のおかあさん(乙羽信子)がとても良い。
「売り物買い物、今日は売りたくないんだよ!」と客を返す迫力。
未読の「断腸亭日乗」日記なので敬遠していましたが読んでみようかという気がしました。
まず先に短いので「墨東綺譚」再読してみましょうか。
今回、時間の都合で山本富士子の「墨東綺譚(1960)」が見れなかったのは残念。またの機会を・・・
さんずいに墨の字が出ないのが哀しい。
「エロかわ」も良いけど「エロこわ」の若尾さんも良いですよね。
「妻は告白する」「清作の妻」なんて・・・
「エロかわ」でのお薦めは何と言っても「赤い天使」ですね。
自分で観たい、興味がある映画を探して足を運んでいるんですが・・・
「未来世紀ブラジル」是非ご覧になってくださいね。