ラピュタ阿佐ヶ谷
「1970-1971ダイニチ映配ノスタルジア」
「喜劇 いじわる大障害」1971年 日活 監督:藤浦敦
東京で一旗あげることを夢みて、田舎から出てきた青年・次郎。大都会で右往左往するばかりの彼に、果たしてツキは巡ってくるのか。
「新籠釣瓶」の作者であり、海女ポルノを沢山撮った藤浦先生の監督第一作。監修は立川談志。
1971年といえば私はまだ落語の本格的魅力に気付く前の寄席番組好きな少年でした。
落語家を初め当時の演芸番組の人気者大挙出演がお値打ち。
笑点メンバーから木久蔵がスリ、円楽がホストクラブ&キャバレーの店長、小円遊が警察官に毒蝮三太夫は雲助運転手。そして立川談志は次郎の従兄弟で調子の良いコンサルタント業。今でも笑点出演の多いケーシー高峰はもちろん婦人科医だよセニョリータ。「ウハウハ」「ハヤシもあるでよ」の南利明が不動産屋社長、円歌がトルコの常連歌ちゃん。三平の易者。都家歌六が相場士(若い!)
並み居る演芸スターを脇に主役は岡崎二郎。この2枚目だけど3枚目の役者さんは恥ずかしながら存じ上げませんでした。
話のほうは田舎者を徹底的にバカにしていて面白い。
生き馬の目を抜く東京での出来事は彼にとってはいじわるされていると感じるのも解るはなぁ。
大障害の連続でつくづくツキが無く、しょげる。
この手の喜劇の常道でマドンナ春子役の夏純子1人が大真面目で、「幸せは待っていては来ない、努力して一生懸命がんばらなくっちゃ」と励まします。しかし、この言葉次郎ちゃんにはなーんの意味もない。その後、パチンコ玉を拾った所から運が好転。どんどん金が入ってくる。買った訳でもない馬券が当たる、ひょんな事で手にした宝くじが当たる、もらった株は高騰、地価も高騰で一躍億万長者に成りあがる。金に物を言わせて春子を口説くが振られてしまう。
やがて、小豆相場が暴落してツキもここまでといった所に春子が「やっぱり貴方は男らしいわ」と意味不明な事言って抱きつきハッピーエンド。
落語家の皆さんの口調が楽しい。なかでも談志師は高座そのまんま(いつでもそうですが)次郎に大根を買いに行かせる所など家元が弟子に命じる事まんま。しかし次郎は機転を使うわけでもないけど・・・
そんな中、易者役の三平の精彩の無さはどうだろう。すでに昭和30年代一世風靡したリズム落語の時の美声は無くダミ声だし・・・、我々以下の世代はやはり三平の全盛期に間に合わず、ただのマンネリ落語家、過去の爆笑王としか認識できない。
是非、昭和30年代の音源を聞いてもらいたい。人気が出たのも納得できるリズム落語です。
前半のギャグ・テンポはとても楽しく毒蝮の兄弟運転手のギャグ(毒蝮の悪徳タクシーに乗った次郎がこんな運転手の車じゃ拉致空かないと乗り換えるとまた毒蝮運転手。次郎は逆方向に行きたかったのだが渋滞に嵌っている。乗り換える時、数台先の同一方向のタクシーを選ぶ間抜けさ。西も東も解らぬ田舎者の悲しさよ。か?)
このギャグ常套だけれど好きでしたね。
「1970-1971ダイニチ映配ノスタルジア」
「喜劇 いじわる大障害」1971年 日活 監督:藤浦敦
東京で一旗あげることを夢みて、田舎から出てきた青年・次郎。大都会で右往左往するばかりの彼に、果たしてツキは巡ってくるのか。
「新籠釣瓶」の作者であり、海女ポルノを沢山撮った藤浦先生の監督第一作。監修は立川談志。
1971年といえば私はまだ落語の本格的魅力に気付く前の寄席番組好きな少年でした。
落語家を初め当時の演芸番組の人気者大挙出演がお値打ち。
笑点メンバーから木久蔵がスリ、円楽がホストクラブ&キャバレーの店長、小円遊が警察官に毒蝮三太夫は雲助運転手。そして立川談志は次郎の従兄弟で調子の良いコンサルタント業。今でも笑点出演の多いケーシー高峰はもちろん婦人科医だよセニョリータ。「ウハウハ」「ハヤシもあるでよ」の南利明が不動産屋社長、円歌がトルコの常連歌ちゃん。三平の易者。都家歌六が相場士(若い!)
並み居る演芸スターを脇に主役は岡崎二郎。この2枚目だけど3枚目の役者さんは恥ずかしながら存じ上げませんでした。
話のほうは田舎者を徹底的にバカにしていて面白い。
生き馬の目を抜く東京での出来事は彼にとってはいじわるされていると感じるのも解るはなぁ。
大障害の連続でつくづくツキが無く、しょげる。
この手の喜劇の常道でマドンナ春子役の夏純子1人が大真面目で、「幸せは待っていては来ない、努力して一生懸命がんばらなくっちゃ」と励まします。しかし、この言葉次郎ちゃんにはなーんの意味もない。その後、パチンコ玉を拾った所から運が好転。どんどん金が入ってくる。買った訳でもない馬券が当たる、ひょんな事で手にした宝くじが当たる、もらった株は高騰、地価も高騰で一躍億万長者に成りあがる。金に物を言わせて春子を口説くが振られてしまう。
やがて、小豆相場が暴落してツキもここまでといった所に春子が「やっぱり貴方は男らしいわ」と意味不明な事言って抱きつきハッピーエンド。
落語家の皆さんの口調が楽しい。なかでも談志師は高座そのまんま(いつでもそうですが)次郎に大根を買いに行かせる所など家元が弟子に命じる事まんま。しかし次郎は機転を使うわけでもないけど・・・
そんな中、易者役の三平の精彩の無さはどうだろう。すでに昭和30年代一世風靡したリズム落語の時の美声は無くダミ声だし・・・、我々以下の世代はやはり三平の全盛期に間に合わず、ただのマンネリ落語家、過去の爆笑王としか認識できない。
是非、昭和30年代の音源を聞いてもらいたい。人気が出たのも納得できるリズム落語です。
前半のギャグ・テンポはとても楽しく毒蝮の兄弟運転手のギャグ(毒蝮の悪徳タクシーに乗った次郎がこんな運転手の車じゃ拉致空かないと乗り換えるとまた毒蝮運転手。次郎は逆方向に行きたかったのだが渋滞に嵌っている。乗り換える時、数台先の同一方向のタクシーを選ぶ間抜けさ。西も東も解らぬ田舎者の悲しさよ。か?)
このギャグ常套だけれど好きでしたね。
ヒロインから不良少女、果ては女子中学生ですからね←とても女子中学生には見えませんが(笑)
お目々の大きな夏純子さん、女子中学生とは凄いですよね。
その女子学園シリーズは未だ見たことありません。何年か前に阿佐ヶ谷でかかっていましたけど・・・
面白いんでしょうか。
最近見たものでは「おいろけコミック 不思議な仲間」が印象的でした。