JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「YYK論争 永遠の“誤解” 」

2015-07-23 | 映画(DVD)
「沖島勲監督の全七作品、七週に亘り、一挙公開!! 過激で、キュートな、ユートピア。」

「YYK論争 永遠の“誤解” 」1999年 YYKプロダクション 監督:沖島勲

Y(義経)Y(頼朝)K(清盛)そして常盤御前が、八百年の時を超えて色々語り合う。そしてその様をたったの三日間で撮り上げようとしている撮影隊。その現在・過去の入り混じった中で、美しい絵本に描かれた牛若丸の慕情とそれを踏み躙った史実への沖島の怒りが発意させた映画。

特集上映公開中に逝去された監督。本作鑑賞時はまだ息が合ったはず・・・

これ、鑑賞予定では無かったんですが今回の特集上映前に本作の予告編が流れるんですよね。その予告編が映画の内容を見せるものではなく、劇場で開演を待つファンによるコントのような、実にくだらない予告編だったもんだからついつい観に来てしまったよ。宣伝効果ありってわけだ。

映画劇中作品として予算わずか300万円、たったの三日間での撮影という「YYK論争」
楽屋で、出演者である義経と頼朝がその役柄のまま、日本の歴史を高校受験の記憶とともに語り合ったり、なんとも言えぬユーモアが好もしい。
監督の外波山文明は300万の予算や、映画製作事情について愚痴る愚痴る・・・
次回作構想で清盛役の役者を主演にしての「はめ殺し」について語る。これがまた可笑しい。
常盤御前は重要な役だがYKKT論争とはなっていない。あさいゆきのの芸は決して褒められたものではないが、急に現代風になる母君のちょっとエロい演技は微笑ましい。

うだつの上がらなそうなスタッフが菓子パンを万引き。とっ捕まえて撮影現場に連行してくる店主が室田日出男。今回は出てきてすぐに解かりました。安堵。
万引きスタッフはただ万引きするために出演していた。心情とか言い訳とか一切語られず、無視状態。しょーもない。

というわけで、この映画をニヤニヤ楽しんでいたら、自衛隊員たちが穴を掘って撮影スタジオに登場。
あまりにシュール。
シュールな展開は嫌いじゃないけど、それまでのほんわかしたユーモアと相性が合わないのような気がして、どうしても白ける。
従って、自衛隊の登場以降は外波山文明の愚痴や映画論も一気につまらないものに感じてしまい、だんだん眠気が襲ってきてしまった。

でも、なんか、コレ嫌いじゃないです。まさに過激でキュートなユートピアでした。



ラピュタ阿佐ヶ谷

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