JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

映画 「曼荼羅」

2007-12-23 | 映画(DVD)
ラピュタ阿佐ヶ谷「俳優 岸田森」

今回はATGの実相寺作品なので心してかからねばと思いましたが、やっぱり難解な実相寺が暴走していました。

「曼荼羅」 1971年 実相寺プロ ATG 監督:実相寺昭雄

農耕とエロチシズムを柱としたユートピアの実現をはかる奇妙な集団。そこへ四人の男女学生が紛れ込む…。大胆な性描写が話題となり、当時は“芸術ポルノ”と騒がれた実相寺昭雄の長篇第二作。集団のリーダー・真木に岸田森。

プリントが古く褪色しているなか、出演者の妙ちくりんな関西弁に困惑。このシナリオは何故関西弁なのかはわかりません。

実相寺監督だけあって、絵の切り方、アングルなどを中心に楽しもうとするのですが限界があります。
性描写の上手さは見事で当時話題になったのも頷ける所なんですが、実はユートピアやら革命やら国家やら小難しい所をまくし立てる論戦がかなり見所。
田村亮が恋人の桜井浩子に論じていたので、ユートピア・リーダーの岸田森との論戦対決を期待していたら、ユートピアに属する事となった清水絋治との論戦になりました。その間の岸田森のポジションが面白い。
論戦のほうは勉強しなおさなければ理解できけまへんが解らないなりに凄いし、清水絋治の彫の深い顔が陰影を作って効果的。いくつか気の利いた科白があったのですが記憶するまでには至らず。
岸田森にも「古代ではやがて女は受入れ強姦は存在しなかった。現代人はテレパシーを忘れたかのように官能が退化している」みたいな科白があって面白いです。

あ、そうそう、我等がウルトラヒロインの桜井浩子さんが痛々しいヌードを晒されております。しかもSM拘束具のまま縊死。
痛々しいヌードながらも撮り方によっていくらかのエロティシズムを感じさせているあたり流石です。
眉毛が無くなったり、目がキツめになったり、メイクが変てこ・・・

この当時からやっていた実相寺パターンは晩年まで繰り返され、しょうがないオッサンだなと思うわけです。セルフ・パロディって奴なんですね。

何とか耐えていたもののラスト寸前でついにまどろみ、気付いたら終わっていた。
嗚呼、失敗。

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