JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」

2016-11-23 | 映画(DVD)
「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」1969年 東映 監督:石井輝男

過去の記憶がない主人公の人見広介。医学生だった彼は精神病院に閉じ込められているのだがその理由も分からない。サーカスの少女、初代が歌う子守唄から記憶を取り戻しかけたが、目の前で少女が殺されその犯人にされてしまう。逃亡者となった彼は北陸へ向かう列車の中で自身と瓜二つの菰田源三郎の死亡記事を目にする。広介は埋葬された源三郎が生き返ったように見せかけて源三郎に成りすます。こうして広介は奇妙な生活を送る羽目になる。源三郎の父、丈五郎は生まれながらの奇形で、執事の蛭川に家を任せ、沖にある無人島で島を改造しているという。まもなく、菰田家で源三郎の妻の千代子が殺された。広介は執事の蛭川、遠縁にあたる娘の静子、下男を連れ、島に渡る。



10月観賞分。
日本カルト映画の代名詞とも言える稀代の珍品を観るのは10年ぶり。当時、渋谷の異形妄執特集を見たことが中年以降の映画通いのきっかけでもあった。
一度は見たいカルト映画も国内ソフト発売もされあまりに有名になったように思います。
久しぶりに見てみましょうという事で・・・

開巻、牢獄場面でいきなりキチガイの片山由美子さん(患者A)で始まるのですね。素晴らしい。
名コンビ、石井=吉田の輝男コンビ。美形の吉田輝男の怪しい嘘臭さは堪りませんね。



ラストがあまりにも衝撃的で印象深いけれど見所は全編に散りばめられています。思い出しますね。
ちょい悪な感じの賀川雪絵の静子。
女装嵌りすぎの小池朝雄の蜷川・・・



極めつきの菰田丈五郎・土方巽の絶妙な台詞まわし。荒波舞踏のカッコ良さ。
島の地平から異形の者たちが登場するシーン。有名なラストに劣らぬ名シーン。



この極悪(狂人)なお父様。幽閉していた妻・葵三津子に諭されると豹変の反省・後悔。それから一気に人間花火へ!お見事ですね。

10年の間隔の頃合いがとても正解だった。

妄執、異形の人々~その6・終了~「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」



「少女椿」との異形二本立て
キネカ大森

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