JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

映画 「濡れた荒野を走れ」

2008-05-24 | 映画(DVD)
ラピュタ阿佐ヶ谷 「愛と官能のプログラム・ピクチュア 日活ロマンポルノ名作選」より、これで11本目。

「濡れた荒野を走れ」1973年 日活 監督:沢田幸弘

覆面をした警察官たちが強盗、強姦を繰り返し、犯行現場に真っ先に訪れては証拠隠滅を図る。しかし、元同僚が逃亡。秘密が露見することを恐れた組織は二人の刑事を投入、奇妙な追跡劇が開始された――。

この映画も18に届く前に見たくてしょうがなかった反権力ポルノ。って事で今回の中でも特に楽しみにしていた1本なのですが・・・

冒頭、強盗犯人が警察官の制服に素早く着替え反抗現場に駆けつけた時には、もう話の展開に期待感高まりまくりって感じだったのですが・・・

決定的な欠点として、「面白くないのです。」(身も蓋もありませんな)多分脚本のせいでしょう。前半はそこそこ持っていたのですが肝心の荒野に入ってからがトホホ・・・
アングラ劇団のやっている事が面白くないのは仕方がないとして、暴走族の乱入から、荒野での高橋明と井上博一のぐずぐずの取っ組み合い。仕舞には山科ゆりから思わせぶりな科白まで飛び出して、ちょっと耐えられなくなってしまいました。
劇中、ミドリブタこと林美雄の深夜放送DJが使われていましたが、この映画内で聞く限りこれがちっとも面白くない。こんなんじゃなかったと思うんだけど・・・

反体制を気取ったのか、縦横に黒帯が入るボカシ方も成功しているとは思えません。

期待が大きかっただけに珍しく相当腐してしまいましたが、良かった点も上げておきます。

精神に支障を来たした警察官、中村役の井上博一の演技。
列車内での井上博一と女子高校生山科ゆりとのシーン。特に洗面所で対峙するシーンの緊張感は良かったです。
その後このお嬢さんのキャラが判明すると何だかシックリしないのだけど・・・

中村の妻役、川村真樹さん。絶倫スケベ刑事高橋明にキッチンで悪戯されちゃって・・・

地井武男は現在の風貌と大違いでパーマの頭にサングラス。
回想シーンで井上博一に権力の側に入りたいと志願するシーンで僅かにご本人と確認できる表情があって一安心。

過激で荒唐無稽な反権力的テーマや設定がとても良いだけに残念な異色作。

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