JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「あした」

2017-10-09 | 映画(DVD)
「新作『花筐/HANAGATAMI』完成記念! ワンダーランドの映画作家 大林宣彦映画祭2017」

「あした」1995年 東宝 監督:大林宣彦

小型客船・呼子丸が嵐のなか尾道沖で遭難し、乗客9名全員の絶望が伝えられてから三ヶ月。残された恋人、夫、妻、家族のもとには、「今夜午前0時、呼子浜で待っている」という不可解なメッセージが次々と届き、それぞれの者が、それぞれの思いを抱えたまま呼子浜の待合所に続々と集まってくる。温泉旅行に来ていた女子大生・原田法子は、自分の勘違いで最終便の船に間に合わなくなり、友人の綿貫ルミとともに、呼子浜の待合所で過ごすことになってしまい、不思議な一夜を過ごすことになる。

13年前に志らくシネマ落語の予習で借りて観た。あれは大林宣彦プロデュースの一人会でした。「佃祭」「青菜」「かぼちゃ屋」
変な映画だと思ったもんです。細部ほとんど忘却のため新鮮に見る事ができた。



死別した人とのそれぞれの事情がバラエティーに富んでいて群像劇的に描かれる。高校生カップルのEPが若々しい自己中ぶりで良いのだけれど、彼氏(柏原収史)の演技には頭抱えたくなる。
それと岸辺一徳のヤクザ台詞にいちいち吹いてしまう。後者は狙いかもしれんが。

後半の涙を誘う展開よりも好みは呼子島にそれぞれの乗り物で集まって来るところ。
宝生舞がダッフルコートでGIANT MTBを駆り尾道の坂をダウンヒル。
レッドブルはこれ見てホリーライドを考えついたに違いない、違うかもしれんけど。



群像的で明確な主役ではないため、他の大林尾道作品のようなアイドル映画側面は印象薄になる。
当時の宝生舞は個性的に光っていたので惜しい。ちびっ子なんでしたか。163と発表されてるんだが・・・
水泳の子(椎名ルミ)の原チャリが威勢良く前転するのも良い。この子の勘違いEPも良かった。

その他群像的に描かれる人々
主役に一番近い原田法子役の高橋かおり。幼馴染の初恋相手・貢(林泰文)の男より心身の発育の良さでリードして見せる脱ぎっぷり。
重鎮、植木等の任侠道。
発情するお父さん、根岸徹。
洞口依子。水泳の子に時間を上げるおねいさん。
多岐川由美、あぶなっかしい奥様。
・・・・・



風吹じゅん。どこに出てたのかと思ったら小学生の貢を連れて帰る母親役でちょっとだけ。
ケイちゃんも出ていたし、なかなか豪華キャスト。

鑑賞上映回の前にトークショーがあったらしく、中江有里がさっそうと帰って行った。当時、けっこう贔屓にしてたな。
本作では峰岸徹EPに重要な役割を担う部下OL役。

原田知世さん。芳山和子以外ではこれが一番かも。ゾクッとする仕草ショットあり。









新・文芸坐


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