「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

春の函館山に登る

2011-05-07 12:10:54 | 道南の山々

                        ロープウェイ駅から望む函館山

 

5月6日(金) 函館山(334m)の登山記録

 

連休を利用して、岩手県内の被災地でささやかな力仕事。見て、聴いて、触れて、初めて感じることがある。

帰路、途中下車して函館山に登る。

桜前線は東北から津軽海峡を渡って来たばかり。いつもの春と変わらぬ今年の桜色が心に染みる。

芽吹き前の森で、可憐に咲くスミレの花々が見たかった。色はさまざまで青紫や薄紅色、そして白いスミレ。

早朝の穏やかな光に花弁が照らされていた。

真紅のコジマエンレイソウや白いキクザキイチゲも、あちこちで咲き競う。

                  スミレサイシン

                     ヒナスミレ

                    ヒカゲスミレ

                   コジマエンレイソウ

                    キクザキイチゲ

 

花を探しながら、一時間あまりで山頂に。海と山、そして人々の暮らしが織りなす独特の景観が広がる。

火山島だった函館山と亀田半島を繋いだ砂州に街が発展した。

ロープウェイが動き出す前、早朝の静けさが旅情をかき立てる。

時おり、海から太くて低い汽笛の音が届く。

                  函館山の山頂から街を見下ろす

 

函館山は複数の峰に、それぞれ独自の名を持つ。最高点の山頂を御殿山と呼ぶ。

ここから少々下って、入江山に寄り道。旧軍の砲台跡から、函館山(御殿山)を仰ぐ。

ウグイスの仲間、センダイムシクイが群れをなして移動していた。

「ショウチュウ イッパイ グィー」と鳴く。

           入江山の砲台跡から函館山(御殿山)を仰ぐ

 

入江山から来し方を戻り、観音コースを下る。

カタクリの群落に青いキクザキイチゲが混じっていた。宝物を見つけたかのように、どきっとする瞬間。

札幌周辺では白いキクザキイチゲが一般的で、青花に出会うと道南に来たことを実感する。

 

            カタクリの群落に青いキクザキイチゲ

 

 ■2011年5月6日 函館山の登山記録

07時10分:旧登山道コースから入山

08時20分:山頂

08時45分:下山開始 (入江山に立ち寄り、観音コースを下山)

09時55分:観音コースの山上大神宮に到着

■過去の登山歴

2010年5月2日 旧登山道コース~山頂~千畳敷~汐見山コース