「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

冬隣り 万字炭山ズリ山

2008-11-15 22:52:48 | 夕張山系
(写真:階段が続くズリ山)


30年ほど前に閉山した万字炭山跡地のズリ山に登った。ズリとは石炭を掘った際に出る不要な石のこと。捨てる度に高くなり、山となった。
万字の集落は、岩見沢から夕張に向かう山間に今もひっそりと続いている。
炭鉱の跡地は広大な森林公園に造成されて、その頂上が目指すズリ山だ。
往時は砂礫の山だったのだろうが、今は植林の成果で周りの山と見分けがつかない。

駐車場には「クマ出没注意」の看板。今年10月に出たそうだ。
ハイキング気分で来たので、クマよけの鈴も自宅に置いてきた。こんな時期に歩くのも、自分一人で、ちょっと不安に。
時々、手を叩いて「人が歩いているよ」と知らせる。
森の中のところどころに、炭鉱施設が寂しく朽ちていて、木々に包まれた姿が栄枯盛衰を物語っていた。

(写真:炭鉱施設の廃墟。屋根の上に木が生えていた)

最終アプローチは、公園化の時に作られた直線755段の階段だ。
駐車場から20分ほどで山頂に立つ。眼下にはかつて栄えていた万字の集落。
周りの山々の広葉樹は葉を落とし、カラマツだけが深い黄金色に染まっていた。
冬が隣りにいることを知る。

(写真:ズリ山頂上から見た万字地区)


(写真:カラマツが寂しき光る冬隣り)


 メイプルロッジ 800円。
岩見沢・毛陽地区の温泉ロッジ。リンゴ畑の一角にある。閉校した小学校の跡地だという。
エントランスの暖炉とソファに癒された。近くの直売所でリンゴ二つ買って帰宅。