飲み屋のオヤジのひとりごと

金沢の居酒屋のオヤジが近江町市場のことや料理。ちょっときずいたことなどを書いていきます

山菜の天婦羅

2006-03-30 15:13:28 | レシピ

もうすぐ4月だというのに雪が降っています。
入学式に、雪がちらちら降ったことがあったような記憶はありますが、こんなに本格的な雪は今まで無かったように思います。
地球は、何かが起きている・・・

この時期、七尾湾からの蝦蛄がそろそろ入荷してもいいのですが、今年はまだ市場で見かけることがありません。
子持ちの蝦蛄の湯がきたてを、挟みでチョキチョキ切って熱々をほうばる・・
これは、美味いです。

八百屋さんの店頭では、たくさんの山菜が出始めました。
地物のコシアブラも見えます。ちょっとお値段が張りますが・・

 料理の中で、天婦羅はなかなか難しい物です。
ましてや家庭で美味しい天婦羅を作るとなると・・
揚げるということは、素材の持っている水分を油と入れ替えるという作業です
きちんと入れ替えられれば、カラッとした揚物が出来るわけです。
 ジャガイモを、ごく低温から、ゆっくりと揚げていくとポテトチップスが出来ます。
水分の少ない野菜ならば、例えば人参やカボチャ、牛蒡なども同じように野菜のチップスを作れます。(これ、おつまみに最適です。お試しあれ・・)

ゆっくり水分を抜いてやれば、カラッとした揚物が出来るわけです
逆に、水分を抜かない・・旨みを残したい・・ならば、打ち粉をしっかりとして、高温で、サット揚げると良いでしょう。
但し、揚げて時間が経つとベタつきます。
天婦羅を揚げるコツとしては、特に家庭では1度にたくさんの材料を揚げようとしないことだと思います。
油の温度が、一気に下ってしまうと必ずベタついた天婦羅になってしまいます。
でも揚げたてを家族で一緒に食べようと思ったら、一度にたくさん揚げてしまいたいですよね。
冷たい天婦羅は美味しくないですから・・
山菜の天婦羅は、ちょっと焦げ目?のつく位の温度で揚げた方がパリッとして美味しいと思います。


蟹の旬

2006-03-28 14:18:31 | 

ちょっと花曇の今日ですが、ポカポカ暖かな気持ちのいい日です。
でも・・天気予報では明日は、雪マークです・・・・?

最近、お客さんに「今、旬のものは何ですか?」とよく聞かれます。
「魚では、細魚・鯛。蛍烏賊・海藻。野菜物はなんと言っても山菜でしょうか。」
はどうなんでしょうか?」
「蟹の時期は、もう終わりですね。」
「市場の蟹はどうなんですか?」
「殆ど北海道物です。」

「でも、今の北海道から送られてくる蟹は冬場のものより美味しいですよ。」

12月1月に北海道から来る蟹は、氷に覆われた海での漁が出来ないため、活かし込んだ(獲り貯めた?)物が多いようです。そのため身の薄い蟹が出荷されるのでしょうか。
3月氷が解けて流氷が豊富なプランクトンを運んできます。
そのプランクトンを食べた蟹が、美味しい(蟹にたいして失礼ですが)蟹になってくれます。
3月、蟹漁が始まって北海道の本当の蟹が楽しめます。



白子やノビル

2006-03-22 14:31:01 | レシピ
今日の金沢は曇りのお天気。
市場には、たくさんの河豚(真河豚)が入荷していました。
大きな真河豚には立派な白子が入っています。
北陸では、白子といえば=鱈のイメージがありますが、関西などでは白子=河豚ではないでしょうか。
河豚の白子は、生食とはいきませんが焼いて天婦羅にして、蒸してポン酢醤油でこれも美味しいものですね。

青果店には、甘草・ノビルがたくさん出始めました。
ノビルは、浅葱に似た葱科の植物です。葱というよりも韮に近いかもしれません。
血行を良くして食欲増進、消化促進・整腸・利尿効果、強壮の効き目があるそうです。
なまでそのまま、味噌をつけても食べられますが、ちょっと焼いて味噌を漬けて食べるといい酒肴になります。
天婦羅、ちょっと湯がいて酢味噌やお浸しにしてもいけます。
にんにくや玉ねぎと同種と考えれば、醤油漬けなどもいいかもしれませんね。

山菜

2006-03-19 18:45:40 | グルメ
今、窓の外に白いものがハラハラと舞っています。
3月下旬というのに、寒い日が続きます。
庭の春蘭がでてきました。寒さの中でも春が来ています。

先週から店で、山菜の天婦羅をメニューに載せています。
あまり出ないだろうと思っていましたが、意外に人気があるようです。
蕗の薹・野ゼリ・タラの芽・コシアブラ・ノビル・コゴミ・独活・行者ニンニク・・・・

もう随分昔ですが、山中温泉で仕事をしたことがありました。
その旅館の「おやっさん」(料理長)は、本当にまめな方で山菜の時期には、休憩時間になると裏山に入っていって山菜を取ってきていました。
時々一緒に連れて行ってもらいましたが、今ではいい思い出です。
蕗の薹から始まって、カタハ(ミズ)が出てくるとそろそろ時期も終わります。

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アラという魚

2006-03-18 15:06:31 | 食材

今日の近江町市場は、連休前ということで沢山の観光客でごった返していました。
いつものことですが「歩きにくいったらありゃしない」

魚の入荷は、先ず先ずと言った所だったようですが、蟹・平目などが高騰していました。
例年なら、この時期に来ると蟹は安値で安定しているはずなのですが。
漁が少ないのか、需要が多すぎるのか、それとも何処かの業者の買占めでもあるのかちょっと困ってしまいます。

地物のアラを久し振りに見ました。
キロ10,000円に値段がついていました。刺身にして1切れさて、いくらになるのでしょうか。参考に今日高値の平目でキロ5~6,000円というところでした。

アラ・・・スズキ科・・深海のグラマーなスズキという表現がピッタリの魚。
           口は大きく、魚類・甲殻類・烏賊類などを食べている。
           
本当に美味しい魚です。刺身にして最高にうまい魚です。
よくハタ科のアラ(クエとよばれ、磯釣りの帝王・・これも美味い。)と混同されます。

頭が大きく、歩留まりが悪い魚です。
上身にすると(頭をとって、三枚におろして刺身用にしたもののことをいいます。)
ほぼ半分の目方になりますから、実際にはキロ当たり20,000円と考えます。
普段大雑把にお刺身の1切れは100~150円とみますが、ほぼ4倍の400~600円といったところでしょうか。
5切れ付けて果たして売値は・・・・・・
結論は、うちの店では絶対に出せない!!
安くて美味しい魚は他にもあるんだ!!
     アラ・・食いたいな・・・鯛のアラでも炊いて食べましょうか・・