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ベン・ハー(映画)

2010-11-14 22:12:00 | 映画
今回の記事は『ベン・ハー』(1959年、監督:ウィリアム・ワイラー)です。
ユダヤの豪族の息子、ベン・ハーの数奇な運命を通してローマの圧政とキリストの最期の6年半を描いたスペクタクル超超大作。
アカデミー賞史上最多の11部門を受賞した伝説的映画。
はっきり言ってこの映画を観る際はかなりの長時間を耐える覚悟が必要ですが面白さは保証できます。
午前十時の映画祭上映作品。

■内容紹介 ※午前十時の映画祭ウェブサイトより
ユダヤの都エルサレムがローマ帝国支配下にあった西暦26年。
ユダヤ貴族の青年ベン・ハー(C.ヘストン)の幼なじみであった男メッサーラ(S.ボイド)が、ローマ帝国軍の司令官としてエルサレムに赴任してきた。
旧交を温める2人だったが、ベン・ハーはメッサーラの裏切りにあい、罪人として奴隷船に乗せられてしまう。
護送中、ある男が彼に1杯の水を与えるが、その正体が何者なのか、ベン・ハーはまだ知らない。
やがてローマのガレー船のこぎ手として海戦に参加した彼は、司令官アリアス(J.ホーキンス)を救い、その養子に迎えられる。

今、なお 映画史上不滅!

ベン・ハー

ベン・ハー


■感想
映画『ベン・ハー』は紛れもなく超大作映画です。
上映時間は約4時間。長い、とにかく長い。
そんじょそこらの長尺と言われている映画が霞んで見えてしまうぐらいとてつもない長さを誇ります。
(さらに上には上がいるみたいですけど)
けれど長さを感じさせない面白さはある名作だとは思います。
これだけの長さを見る価値は十二分にあります。ちょっと辛いけど…。
(午前十時の映画祭でも途中10分の休憩が入りました。これはかなりありがたかった)

主人公の名はジュダ=ベン・ハー。
最初はキリストの弟子・ユダがモデルかと謎の深読みをしたけれど、まぁ当然そんなことはありません。
彼はユダヤの貴族の息子で、映画は彼が辿る過酷な人生と、キリストの生涯を交差させ描いた一大スペクタクル巨編となっています。
歴史大河とキリストの神々しさを併せて体験できる内容で、そのスケールの大きさには息を呑む。
映像も当時としては異例の迫力を誇ったのではないだろうか。
もちろん今観ても映像の迫力には圧倒されてしまいます。
戦車競技のシーンの迫力はとにかく凄かった!
CGを使わない生身の迫力は最近の映画ではもうあまり観ることはできない。

主人公のベン・ハーを演じたチャールトン・ヘストンも良かったです。
ジュダがアリアス提督と出会うシーン。ジュダの眼光が凄い。この目力、恐るべし。
また作中で描かれるジュダの過酷な半生で、彼が抱く憎悪、怒り、悲しみ、苦悩がありありと感じられとにかく胸を打ってきます。
映画後半、ジュダが目の当たりにする悲劇はあまりにも悲嘆のどん底でやり切れなかった。
あれほどの眼力を誇ったジュダが顔伏せて苦悩するシーンが印象的でした。
映画の結末はあまりにも有名なあのシーンで終わる。
聖書でしか知らない奇跡をその目で見て感じることができるでしょう。

さて、この映画の評価は★5つでも全然良いかと思うのですが、熱狂的信仰心は少し苦手なので4.5★とします。
個人的意図を入れてしまい申し訳ありません。
けれど映画の面白さは折り紙つきです。
4時間を観続ける覚悟があるなら一度は観ておいて損はない名画だと思います。

ちなみに『ベン・ハー』はアカデミー賞史上最多の11部門を受賞しています。
アカデミー賞で11部門を受賞した映画は2010年までに『ベン・ハー』『タイタニック』『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』の3作品だけです。
これだけ見てもこの映画がいかに凄いのか想像に難くないはず。

映画データ 
題名 ベン・ハー 
製作年/製作国 1959年/アメリカ 
ジャンル ドラマ/歴史劇 
監督 ウィリアム・ワイラー 
出演者 チャールトン・ヘストン
ジャック・ホーキンス
ヒュー・グリフィス
スティーヴン・ボイド
ハイヤ・ハラリート
マーサ・スコット
キャシー・オドネル
サム・ジャッフェ
フィンレイ・カリー
フランク・スリング
テレンス・ロングドン
アンドレ・モレル
マリナ・ベルティ
ジュリアーノ・ジェンマ、他 
メモ・特記 午前十時の映画祭上映作品
原作:ルー・ウォーレス

アカデミー賞:作品賞・主演男優賞(C.ヘストン)・助演男優賞(H.グリフィス)・監督賞・撮影賞ほか計11部門受賞
NY批評家協会賞:作品賞受賞
ゴールデン・グローブ:作品賞・助演男優賞(S.ボイド)・監督賞・特別賞受賞 
おすすめ度★★★★☆
(★は最高で5つです。★:1pt, ☆:0.5pt)

■Link
+⇒公式HP(Japanese)※午前十時の映画祭特設ページです。
+⇒ベン・ハー(1959) - goo 映画

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