今回の記事は『@ベイビーメール』(山田悠介、角川ホラー文庫)です。
■内容紹介
武蔵野東警察署の管轄内で奇妙な女性の遺体が発見された。
女性は妊娠4か月が経過していたが、奇妙なことに、女性のお腹の中に赤ん坊はいなかった。
女性のお腹にはただズタズタに引き裂かれた穴がぽっかりと開いていた…。
「私は赤ちゃんが欲しくてたまらなかった。
けれど、私は赤ちゃんを産むことはできなかった。
私はもてあそばれただけだった。
だから、私は幸せな人間が許せない。幸せな家庭が許せない。
子供が欲しいと思っている人間はもっと許せない。
そんなに子供が欲しいのなら、私の子供を育てさせてあげる」
ベイビーメール。それは携帯電話に届く呪いのメール。
このメールを受け取った女性は妊娠をする。
そして妊娠の1か月後には死が訪れる。
雅斗の恋人、朱美にもこの死のメールが届いてしまう。
時間がない。一刻も早くベイビーメールの呪いを解かなければならない。
それができなければ朱美まで……。
■感想
山田悠介さんの小説は相変わらず読みやすいです。
サクサク読めます。そんであっという間に読み終わりました。
小説を読んだというよりは、ゲームやエンタメ系映画を見たような、そんな印象を受けました。
あまり深くは考えずにどんどん読み進められます。
けれどもう少し物語に深さが欲しいと思わずにはいられない。
『@ベイビーメール』は、主人公の雅斗と友人の慎也が呪いのメールの真相に迫っていくという展開で物語が進みます。
読んでいて思ったのですが、かなり早い段階でメールの女性の出生地が分かるのだから、まずはそこに行くのが普通じゃないですかね?
なぜにあんなにも後回しにする?
二人の不思議な捜査思考が何だか妙でした。
実際に最後まで読んで、「ほら、やっぱり!」とつっこんでしまいました。
ちなみに、読後感はものすごく後味が悪いです。
この後味の悪さも山田悠介さんの狙いなのかもしれない。
けどなぁ…。
『@ベイビーメール』 (角川ホラー文庫)
著者 | :山田悠介 |
ジャンル | :小説(ホラー) |
メモ | :2005年映画化 @ベイビーメール(2005) - goo 映画 |
おすすめ度 | :★★★☆ |
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僕はリアル鬼ごっこはまだ未読ですけど、後味の悪さも含めて山田悠介さんのねらいなんだと思います。
それにしても、山田さんってホントに人気あるなー。若い世代に読まれているんだなぁと勝手に想像。
僕は山田さんでも出版社でもないので分からないけど、たくさん出版されると良いですね。
@ベイビーメール 漫画で読んだんですけど、
まじ最高です。
これからも山田悠介さんを応援しています!!
@ベイビーメールは漫画版もあるのか。小説は小説で面白かったけど、漫画版もまた違った怖さがありそうですね。
怖すぎませんか?
眠れなくなりません?
でも、読んじゃうんですよね!!