風信子(ひやしんす)の☆本の紹介&エッセー☆俳句

濫読・雑読の風信子(ひやしんす)が気の向くままに、お気に入りの本を紹介いたします。

☆ 大阪市交通局の方針。市営バス運転手の年収(平均739万円)を来年度から4割程度削減。

2012年02月27日 | ☆ 風信子の高槻情報
橋下氏の評判は「9条発言」によりやや失墜気味である。

原因は、ご本人のツイッターでの発言「東日本大震災のがれき処理が進まないのは全て憲法9条が原因だと思っています。というのがあり、さすがに発言が飛躍していると笑いをとっているようだ。

資料:「橋下徹大阪市長の「全ては憲法9条が原因だと思っています」が爆発的ブームに」

資料:ツイッターのタグ。#全ては憲法9条が原因だと思っています

最近、とみに話題を提供し続けている感のある橋下氏であるが、飽きられないようにという気持ちが強いのか、2月26日の各社新聞記事にも「大阪市営バスの運転手年収4割削減。」と載っていた。

また、大阪市営バスの累積赤字は10年度で604億円ということであるらしい。

毎日の記事によると
 大阪市バス:運転手給与4割減方針 橋下市長「民間並みに」 
  大阪市交通局は、民間バス会社より高額と指摘されている市営バス運転手の年収(平均739万円)について、来年度から4割程度削減する方針を固めた。「民間並みに合わせる」との橋下徹市長の方針に基づき、在阪の大手私鉄系バス会社の最低水準に引き下げる。交通局は週明けにも橋下市長の了承を得て労働組合に削減案を提示するが、労組の反発は必至とみられる。

 交通局によると、市営バス運転手は計約700人。平均年収(49・7歳)は、在阪大手5社(阪急、南海、京阪、近鉄、阪神)の平均(44・5歳、544万円)より195万円高い。しかし、バス事業は28年間、赤字決算が続いており、累積赤字は10年度で604億円に上っている。

 運賃収入に見合った給与体系とするよう橋下市長から指示を受けた交通局は1月下旬、民間の平均をやや上回る2割強の削減案を橋下市長に提案。「これまでにないすさまじい削減」(交通局幹部)としたが、橋下市長は「民間は赤字を出さないよう必死なのに、赤字だらけの交通局が民間平均なのはおかしい」と突き返した。

 このため、交通局は削減案を練り直し、在阪大手5社のうち最低水準の近鉄(447万円)、南海(441万円)程度まで引き下げる方針を決めた。

 給与カットには条例改正が必要。市交通局側は労使交渉での妥結を経て、今月28日~3月27日に開かれる2月議会で可決させ、4月1日からの実施を目指したい考え。実現すれば20億円以上の人件費削減となるという。

 市役所全職員の給与は来年度から平均7・2%削減される。交通局の現業職員約5400人の給与は更に引き下げることとしており、バス運転手の下げ幅が最大になる見通し。【津久井達】


毎日新聞 2012年2月26日 東京朝刊 


以上、記事を読むとやや納得する内容でもあるが他の方のブログでは好意的なものもあればそうでないものもあり、毀誉褒貶といった状態である。

  資料:【社会】大阪市:市営バス運転手の給与4割削減へ 労組の反発必至

  資料:橋下市長の「全ては憲法9条が原因だと思っています」のトンデモ論理 国民をなめてる維新八策に騙されるな

色々なブロガーの方の記事を読むうちに、妙にうなずけるブログ記事があった。

中島岳志さんというかたの書いた、「橋下徹の言論テクニックを解剖する」第6回 である。

 多くの人は、橋下氏の言論術に翻弄されています。彼は「ありえない比喩」を駆使し、「前言撤回」を繰り返しながら、人々の心をひきつけて行きます。私たちは、一歩引いたところから、橋下氏の言論戦術を解剖し、冷めた目で客体視する必要があります。
 その時に、非常に参考になる本があります。2005年に出版された『図説・心理戦で絶対に負けない交渉術』(日本文芸社)という本です。これは、さまざまな交渉の場面での実践テクニックを提示したものですが、著者はなんと弁護士時代の橋下氏本人です。橋下氏自身が自分の言論テクニックを披露し、手の内を明かしているのです。
 橋下氏の言論のあり方を分析するには、この本が最も役に立ちます。私たちは、今や日本で最も危険な政治家となった橋下氏の言行を、冷静に解剖する必要があります。以下では、彼の言論を客体化するために、彼自身が提示する「交渉術」を読み解いていきたいと思います。


図説 心理戦で絶対負けない交渉術
橋下 徹
日本文芸社


~中略~  橋下氏は、はじめにハードルを高く設定した提案を掲げます。もちろん、この提案の中には「譲歩できるもの」と「譲歩できないもの」が含まれています。
 突然、提案を突き付けられた利害関係者は、当然反発します。そして、橋下氏が提示した提案に依拠しながら、問題点を列挙し抵抗します。
 しかし、この時点ですでに勝負は決しています。それは橋下氏の舞台に乗ってしまっているからです。橋下氏の提案に基づいて交渉がスタートさせることこそが、彼の「交渉テクニック」だからです。
 橋下氏は、ここから「譲歩できるもの」のカードを切っていきます。そして、このカードの付与によって「仮装の利益」を分配していきます。「実際には存在しないレトリックによる利益」のため、橋下氏側にダメージはありません。「譲歩の演出」によって相手が利益を得たと錯覚させることが目的であり、この錯覚を駆使することによって「本当の利益」を獲得していくのです。
 結果、相手はあたかも「利益を得たかのような感覚」を持ちながら、実際は重要なものを損なっているという結果が生じます。これが、橋下氏が繰り返し用いる政治手法です。~



なるほど、するどい指摘だ。

では、労働組合との交渉においては「ありえない額の削減」を示しておいてソレから「譲歩」したと見せかけて「実際の2割削減」とかで妥協に持ち込むというわけなのか。ありそうなことだ。

市バス運転手の年収においては、路線始発から最終までの状況において不規則勤務となるゆえの手当等なども含まれているのだろう。

安全運行という勤務の安心料をも含んでいるのかもしれない。

マ、それにしても赤字経営の状態でいつまでも同じ給料はないかも。



ところで高槻市営バスのほうはどうなっているのかなと思ったら、早速、ブログ記事を書いた市会議員さんがいらした。

あまりよく存知あげない方ではあるが参考までに紹介しておきます。

  北岡たかひろ(高槻市議)「年収4割削減!高槻市バスも根拠なき高給の削減を!」

  ツイッターでのアドレス@kitaokatakahiro

私の意見としては、市バスの運転手さん達も多くが団塊の世代であるゆえに大量退職をされていると思われる。

それを見越して、正職員の採用を見送り、多人数の契約運転手を採用していなかったっけ。

それは赤字減らしかもしれないが、契約運転手で賃金を押さえるというのは正職員の自分の身を守るためでもあろう。

契約運転手の給料は15万円だか14万円だか不明だが、それにひきかえ30年前から月給38万円も貰っていると評判だった市バス職員。

不公平とは思わないのだろうか。

市営バス運転手の給料の高さもだが、半額以下の賃金で同じような激務をさせるとしたら、そちらも問題だ。

なにせ、激務・長時間勤務・交通費無で給料20万円で働かされた元派遣社員の風信子は、チラとそんなことを感じてしまうのだ。

グローバル化とは・・・。人に優しい経済社会ではない。


 
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