神戸新聞を読むと、声明文の取りまとめに積極的に関わったのは井戸敏三・兵庫県知事であるという。自治省出身の彼が政府よりの姿勢を維持するのは当然である。その準備をしたのも広域連合で防災分野を担当する兵庫県であったと。
関西広域連合の大飯再稼働容認 意見揺れた舞台裏 神戸新聞:2012/06/01 |
関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働をめぐり、関西広域連合(連合長・井戸敏三兵庫県知事)が30日に発表した声明文は「事実上の容認」と受け止められ、再稼働に向けた手続きは大詰めを迎えた。政府の判断が間近に迫る中、慎重対応を求めてきた関西の首長らが一転、苦渋の選択をした背景を探った。 複数の関係者によると、声明とりまとめに向けた動きは広域連合の首長会合を30日に控えた先週末に始まった。広域連合が不備を指摘してきた安全基準について、政府が「暫定的」と認め、原子力規制庁発足後の新基準で再稼働の適否をあらためて判断する‐との情報が入ったからだ。 さらに、細野豪志原発事故担当相が5月19日に続き、再び説明に訪れることが分かった。再稼働を急ぐ政府の「本気度」が広域連合内にも伝わる。 井戸連合長の「大臣が2度も訪れ、聞きっぱなしでは終われない」(関係者)との意向で、声明準備は進められた。広域連合で防災分野を担当する兵庫県が独自に文面の検討に入り、会合前日の29日午後、原案を各首長に伝達した。 だが、「(大臣の)説明を確認した」とする原案に、松井一郎大阪府知事や橋下徹大阪市長が反発。30日午前の非公式協議では、山田啓二京都府知事や嘉田由紀子滋賀県知事も「政府との出来レースと受け取られかねない」などと慎重姿勢を示し、一時は公表を見送る可能性もあったという。 急展開したのは同日午後、その日の夜に再稼働を検討する関係閣僚会議が開かれるとの連絡が入ったためだ。「再稼働が決まる前に広域連合の見解を示すべき」との考えから、井戸連合長は4人を説得。政府の判断は「暫定的」、再稼働は「限定的なもの」との文言を加え、玉虫色の表現にすることで合意にこぎつけた。政府はこれを「一定の理解が得られた」と受け止めた。 一夜明けた31日、井戸連合長は「再稼働の可否を示すものではない」とあらためて強調。「(首長の意見を)最大公約数でまとめた。政府が進めやすくなったのは事実だが、再稼働は政府が判断するものだ」と話す。 兵庫県庁には同日、県民らから声明に対する意見が約20件が寄せられた。大半が声明に反発する内容だという。そもそも、広域連合に再稼働の可否を判断する権限はない。だが今回の一連の動きは、政府から一定の譲歩を引き出す一方で安全性への懸念を残したままの再稼働を認める格好になった。その選択が「一皮むけたと評価されるか、何もできない組織だと思われるか」。広域連合幹部は世論の行方を注視する。(井関 徹、岸本達也) |
「政府が決めたから、関西首長も声明を発表しなければいけない。」と原案を他の首長に配布したという兵庫県知事。
驚くほど政府寄りの姿勢の原案だったというではないか。
しかし橋下徹氏の姿勢も欺瞞に満ちた態度である。
「負けた。」などと語りながら、実は事前に関西財界との話合いを持っていたのが分かっている。
ブログ:「放射能を測り、安全を求める北摂市民の会」の5月29日記事によると、
「橋下市長と松井府知事は、関電の森会長ら関西経済3団体トップと秘密会談(5/20)。ここで再稼働に向けた作戦を練ったか?土壇場で態度を翻し、再稼働への演出をするか?」とあります。
さらに同じ記事のなかで、「5月19日に橋下市長は「再稼働ではなく、臨時的な運転再開のほうが論理的にはすっきりしている。」と原発再稼働を推し進め始めました。」とあります。
おかしなことに、この日の5月19日から橋下氏はツイッターでの発言をこの6月までピタリと止めています。(一件だけ教育関連の発言があり。)
これは、疲れていて書き込みできなかったというよりも、「維新の会の橋本徹氏は、5月18日からツイッターでの発言を控えていた。」というものではないでしょうか?
実は関西財界からの「発言をやめて欲しい。」という要請があったのではないか?
まあ、府民を裏切るというこれからの行動を前に悶々として発言できなかったという推測もできますが・・・。
資料:原発再稼働に関する 声明
橋本さんは反対するなら最後まで反対しろ!/みのもんたサタズバ「大飯原発再稼動?橋本市長の豹変?」
それによると橋下の真意は別にしても、日本政府の真意は明らかになってきています。週明けに政府が動くと世界の関心事になっていますが、それ以上に日本国民は民意を何らかの形で示す必要に迫られているかと思います ― 恐らくネットを使った大行動など。
民意を示す大行動には私のブログは及びませんが精一杯更新して参ります。
pfaelzerwein様のブログで紹介をしていただき嬉しく思います。感謝いたします。(*^_^*)