業務日誌

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あいつの名はケアマネージャー

インシデントアクシデント その3

2008年08月24日 | 業務日誌
※ 松山ケンイチもDMCも大好きです!

そもそも、ケアマネ業務の中で、インシデント・アクシデントレポートを出すべきと思われる事例とはどんな事例でしょうか。
まずここに、私が考えたものをUPしますので、是非みなさんの意見を聞きたいのです。

インシデント
・ 利用者及び家族に事前連絡なく訪問や面談の約束を守れない事態を招きかけた。
・ ケアマネの連絡ミスが原因で利用者に予定されていたサービスが提供されない事態を招きかけた。
・ 利用者にサービスが提供されなかったことにより家族に負担をかけるところであった。
・ 利用者にサービスが提供されなかったことにより利用者を生命の危機に陥れかけた。
・ 利用者及び家族とのコミュニケーション不足が原因で担当交替を要請された。
・ 給付管理の誤りによって利用者に損害を与えかけた。
・ 給付管理の誤りによって関連事業所に損害を与えかけた。
・ 提出書類の不備によって利用者に損害を与えかけた。
・ 提出書類の不備によって関連事業所に損害を与えかけた。
・ その他 手違いや報告ミス、リスクアセスメント不足などにより、正常な支援業務をなしえない事態を招きかけた。

アクシデント
・ 利用者及び家族に事前連絡なく訪問や面談の約束を守れなかった。
・ ケアマネの連絡ミスが原因で利用者に予定されていたサービスが提供されなかった。
・ 利用者にサービスが提供されなかったことにより家族の負担が増した。
・ 利用者にサービスが提供されなかったことにより利用者を生命の危機に陥れた。
・ 利用者及び家族とのコミュニケーション不足が原因で事業所変更を要請された。
・ 給付管理の誤りによって利用者に損害を与えた。
・ 給付管理の誤りによって関連事業所に損害を与えた。
・ 返戻・過誤・修正。
・ 提出書類の不備によって利用者に損害を与えた。
・ 提出書類の不備によって関連事業所に損害を与えた。
・ その他 手違いや報告ミス、リスクアセスメント不足などにより、正常な支援業務をなしえなかった。

居宅介護支援の分野におけるアクシデント(重大な事故・事態)とは、
・ 利用者の生命に関わること、または利用者に損害を与えること
・ 事業所の信頼を傷つけ、それによって利用者を支援する機会を失うこと
・ 担当交替などにより利用者を失うことで支援する機会を失うこと
などが考えられると思いました。
インシデントとは「重大な事故に至る可能性がある事態が発生し、なおかつ実際には事故につながらなかった潜在的事例」ですから、まずアクシデント事例を先に列挙して、それに「なりかけたが未然に防げた」ものを考えればいいと思ったのです。
ちなみに修正や返戻はチョクで「事故」だと思いました。

注/以下に書いたことに関しては、決して書いた本人である私が実行できていることではありませんが、この後のトピックに関係してくることなのであえて長々と書かせていただいております。
何らかの理由で利用者を支援できなくなることは、利用者を失う⇒ケアプラン料を失うということではなく、利用者の手伝いを続けることが出来なくなるということです。当然ながらこれには、規定人数オーバーとかサービス提供地域外とかの理由は含みません。
そりゃ、担当を交替しても、他のケアマネさんがその人たちを、私とは違ったやり方で支援してくれるでしょうが、はじめに契約をして、これから自分に出来るお手伝いはさせてもらいますよ、一緒に考えて、一緒に頑張りましょうね、と、利用者さんと交わした約束を破ってしまうことなのですから、やっぱりアクシデントだろうと思いました。
私がそう思うようになったのは、前職場でのヘルパー時代にM主任から教わったある事柄が原因です。

ヘルパー時代、ある利用者さん宅で、何度も何度も同じ失敗を繰返していた私に、M主任が質問なさいました。
「そうやってハリケンさんが、○○さんからの信用を失っていくとしたら、どんな弊害をもたらすと思いますか」
私はそのときたぶん、こんなヘルパーにものを頼まなくては生活出来なくなってしまった自分の現実やこの先の生活に対する絶望感・精神的苦痛、とかそんなふうに答えたと思います。
M主任は次に、
「そうした精神的苦痛を与えた結果、○○さんはどうなるのでしょう」
と聞かれました。
私は、次のヘルパーさんに担当を交替して、またイチから信頼関係を作っていかなくてはならないというストレスを抱えてしまわれますとかなんとか答えたと思います。
そしてM主任は
「では、ハリケンさんの次のヘルパーさんが、ハリケンさんよりもっと『合わない』ヘルパーさんだったり、もっと良くないヘルパーさんだったりしたら、○○さんはどうなるでしょうか」
と更に訪ねられました。
私は答えられませんでしたが、心の中では
「それは私に責任はない、○○さんの不運だろう」
と思っていました。
しかしM主任は
「そんなことがあと何度か続くと、利用者さんはもう、どんなヘルパーが来ても一緒だと思い、サービスを受ける権利を放棄するでしょう。ヘルパーだけでなく、誰もどんなサービスも拒否してしまうかもしれないですよ。本当に支援が必要な人が、支援を受けることをあきらめたり拒否してしまうかもしれない、そのことの重大性を意識して下さい」
と言われ、私は後頭部を鈍器で殴られたようなショックを感じました。
自分自身がある利用者を担当することになって、その責任を担ったのなら、他の誰でもない自分自身がそれをまっとうすることを考えなくてはならないということでしょう。かわりのヘルパーさんがいるからとか、ケアマネはいくらでもいるじゃないかとか、心のどこかでそう考えていた自分に気付きました。少なくとも私は○○さんの信用を取り戻すために最大限の努力をすべきで、○○さんに「出来ないことや苦手なことがあっても自分を支援するために努力してくれるのがヘルパーさんというものだ」と示さなくてはダメなんです。ありがたがられるためではなく、認めてもらえるようになるまでは頑張る、それがサービスを提供してお金をもらっているプロの、当然の仕事だということです。当たり前のことなのですが、当時私はこの基本的なことに気付いておらず、本当に「勉強になった」と思ったものです。


このときの経験から、私は、利用者サイドに問題のある場合であっても、支援契約の解約はケアマネにとってのアクシデントだと思うようになりました。
交替や解約がいけないといっているのではありません。ケアマネ側が学んでいくしかないことだという意味で、アクシデントとしてカテゴライズしてみました。

この文書の提出期日は28日。
どうかみなさん、ハリケンの考えがおかしいと思うところや、ハリケンがわかっていない、気付いていないというところがあったら是非教えて下さい。批判でも非難でもご遠慮なくお願いします。

次回、私とアイリン女史の衝突っぷりをUPします。

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4 コメント

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うーん (sakura)
2008-08-24 22:55:36
ハリケンさんが正論ですが、ケアマネとて、人間です。お釈迦様にはなかなかなりきれないというのが、本音です。

プロとして、自分から利用者を離すことは、本当に恥ずかしいことだと思いますが、事務所方針、法人方針に沿うということであるならば、仕方ないと思います。
それにしても、すばらしい先輩に恵まれましたね。
ハリケンさんの人徳です。
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とんでもないです (ハリケン)
2008-08-24 23:17:45
私とて、利用者から拒否られたこと1回、こっちから願い下げしてあとで死ぬほど後悔したこと1回です。
ここにあげたものは決して、自分に出来ることとかしかしやってることとして挙げてません(恥)。
あらためて読むと、ものすごく偉そうに書いているようにも読めますね…ちょっと加筆しときます。

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すっすごーい… (ちゃかぽん)
2008-08-25 22:04:10
ちゃかぽんなら、きっとくたばってしまいますわ。そのような先輩だったら…(;_;)
打たれ弱いもんで(;_;)
ちゃかぽん、ハリケンさんの書かれたのは正しいと思いますが、ちょっと厳しいと思いました。
それはちゃかぽんがもっといい加減な性格だからですが…。ちゃかぽん先月、利用者さんの訪問を忘れてしまいました。16時半の訪問予定だったのに、17時20分に思い出し、利用者さんにすぐ電話連絡して訪問しました。利用者さん自身も訪問を忘れていたため、叱られずにすみましたが、うちの事務所のヒヤリハットですみました。
うちのレポートは自己申告です。よっぽどでなければ書くことを強要されませんが、書くことによって、「あなたが、あの人がミスをした」と突かれるのが嫌なのでレポートを書かない人が多いのですが、裁判にかけるためではなく、皆で共有することによって皆でミスをなくそうというためのレポートだと理解しなければ、「書かされてる」レポートになるんだと思います。
ちゃかぽんの事務所は「こんなミスしちゃったから、皆も気をつけてね。つぎはあなたになっちゃうかもよ」って気持ちで書くようにしています。
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そうですね (ハリケン)
2008-08-26 00:40:02
そうですね、ちゃかぽんさんの言うとおりだと思います。そもそもなんで書くのかというところがどう解釈されているか、つまり入り口の問題だなと思いました。
それでも、書くことで自分で意味を見つけることも必要だと思います。書かなければ叱られない、というのは間違いで、余計大変な事態になりますから。
報告していればみんなで対処できるし、責任は事業所がとってくれますが、報告がなければそれは報告しなかった職員の責任になりますよね。
報告書は自分を守るためにも「出す」ことが必要だと思います。特にひがしのように、簡単に「シッポ切り」や「報復人事」をするとこだと。

M主任は本当に自分に厳しい人でした。
施設の誰もがそれを認めていたんです。
でもよほどのことがないと厳しい口調では言われませんでしたね、こっちのいうこともじっくり聞いて下さったので、おっしゃることがまるで水のように染入ってきたものでした。


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