家庭菜園&果樹園

野菜、果物、花卉栽培奮戦記

練馬区美術館に藤島武二を観る!

2017-09-25 11:09:52 | 学芸員に挑戦

2017/9/17
今日は大型台風が日本縦断するという最悪の天候だが、久しぶりに一日暇だったので、友人を誘って、藤島武二生誕150周年記念展示の招待券をもらっていた練馬区立美術館に出掛けた。
藤島武二は幕末の薩摩藩士の息子として生まれ、鹿児島や東京で日本画を学び、薩摩の先輩の黒田清輝や山本幸翆らから洋画を学び、更にヨーロッパ留学で腕を磨き、長年東京美術学校で教授を勤め、多くの後進を育て上げ、明治から昭和の日本近代洋画の牽引者と評価されている。皇室から揮毫を依頼され、第1回文化勲章を授与されている。作品は風景画、美人画から書籍の装丁まで多岐にわたっている。たまたま前日の夜、天皇皇后両陛下が当美術館を訪れ、ご鑑賞されたようだ。
日の出の光や婦人の視線の先の描き方など日本的な洋画の巧さが際立つが、絵のインパクトとしては個人的にはあまり好みでないように思われた。
美術館前で、大雨にもめげず玉竜の大熊がすっくと立って見送ってくれた。前美術館館長が力を注いで作られた公園が地元のくつろぎの場として更に存在感を増しているようだ。

  玉竜の
    服着た熊が
        お見送り


「写真家チェ・ゲバラが見た世界」を見る!

2017-09-15 20:32:40 | 学芸員に挑戦

2017/8/27
このところ何故か多忙で、手元に展示会の鑑賞券があり、ずっと気になっていたが、展示最終日になるので、友人を誘って出掛けてみた。
展示場は恵比寿ガーデンプレイスの中にある東京都写真美術館の隣の小さな展示場ガーデンルームでやっていた。
最終日ということがあるのか、予想に反して入口前に長い列ができていて、入場まで30分以上待たされた。
ゲバラ没後50年の展示ということだが、ゲバラという革命家がいて、キューバ革命をやったということくらいしか正直知らなかった。
ゲバラはアルゼンチン生まれの富裕層で医学部修了の秀才で、バイクと写真好きで、もともとキューバには関係ない人間だった。各地を旅行しながら虐げられる不条理に喘ぐ弱者を想い、体制と戦い続けたカリスマ革命家(本人は決して争いを好まない)だったようだ。キューバはアメリカの属国としての立場に抵抗し、フィデル・カストロらが反バティスタ政権の活動を展開していたが、戦いに敗れ、メキシコに亡命していた。そこでチェ・ゲバラと会い、ゲリラ訓練をして、船でキューバに入り、戦士は一時12人となったが、1959年に革命を成功させた。ゲバラは同年国籍を得て、国立銀行総裁となったが、アメリカから砂糖輸入禁止、石油輸出禁止などの制裁を受け、頼りにしていたソ連も体制崩壊で輸入量を減らされた。ゲバラは国連で演説を行い、貿易を取り付けるため日本、中国、インド、エジプトなど世界各国を訪問し、日本訪問では予定にはなかったが、広島訪問をし、「日本はこれだけひどい目に遭いながら何故怒らないのか?」と言っている。各国訪問の際、ソ連の批判をしたため、ゲバラの国籍剥奪、国外追放をしなければ、国交断絶をすると迫られる(お互いもう少し大人の対応が出来ないの?)。1965年カストロと分かれ、コンゴへ出征。チェコスロバキア、ボリビアと出征するが、1967年ボリビアで処刑(享年39歳)。
1950年代〜60年代の世界のリアルな風景が250枚の写真で甦って来る。イケメンで歴史的英雄ということもあり、若者のお客が多いのか?それとも10月封切りのオダギリジョー主演の映画のせいなのか?。

最近、北朝鮮のミサイル、核実験などの暴挙が世間を騒がしているが、石油禁輸などの制裁をどんどん進めて孤立を強めていくのは如何なものか?・・・
戦前の日本が軍部の暴走は有ったものの、アメリカなどの列強によりオイルシールドラインをどんどん縮められていって、太平洋戦争の暴発に繋がらざるを得なかったという歴史と同じではないか?片方からの視点だけで見ていくと、取り返しのつかない誤った行動につながるのでは・・・

  この世界
     誰のものだよ
         ゲバラさん