幸せななまけ者になろう

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そんな中、自由気ままな時間を大切にしたいなぁ。
What will be, will be.

『生物と無生物のあいだ』福岡伸一

2012-02-26 10:05:09 | 映画/演劇/読書/音楽
『生物と無生物のあいだ』福岡伸一




2007年に第29回サントリー学芸賞(社会・風俗部門)、
2008年に第1回新書大賞をそれぞれ受賞したベストセラーです。

<福岡伸一>
分子生物学者、1959年生まれ、京都大学大学院博士課程修了後、
ロックフェラー大学およびハーバード大学で博士研究員として勤務。
帰国後、京都大学助教授などを経て、現在青山学院大学教授。
タンパク質の生体における働きを研究。

肩書き凄いなぁ。ロイヤルストレートフラッシュくらい最強に揃ってますね。
ひとつくらい分けて欲しい(笑)

普通学者が書く書物は堅苦しく、文章力もいまいちで面白くない。
しかし、福岡先生の文章力は学者のレベルを超えていて、ほんと面白い!
確かに読み始めたら止まらない。

この書物では、
「生命とは何か?」という問いに対する答えとして、著者は「動的平衡」をあげています。
この本で紹介されている『ルドルフ・シェーンハイマーの動的平衡』という理論は、
漢方、薬膳などの東洋医学、
マクロビオティックなどの代替医療の基本だと思うのですが、
今は忘れ去られている存在です。

簡単に説明すると…

まず、第一に、日頃摂取する食物は、人体に取り込まれる際に、
既存の物質と置き換わるように、摂りこまれると言う事。
(既存の古い物質は、排出される)

第二に、日頃摂取する食物は、一旦、分子レベルまで分解され、
それから人体に取り込まれると言う事。

そして、最後第三に、通常、生体の体を形作っている物質は、
そのままほおっておくと腐敗(自己崩壊・破壊)してしまうが、
どうやら、生物は、既存物質の腐敗・自己崩壊が起こるよりも早く、
物質を新しく入換え再構築することで、生命を維持する仕組みになっているらしいのです。

つまり、生命とは「分子を入れ替えながら、その同一性を保っている」ものである。
ということです。

このように考えると、如何に、普段の"食事の質"が大事なのかが良く分かりますね。

読みながら、鴨長明という人はいかに本質を捉えていたのだろうと思いました。
『行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。
 よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。』

訳)河の流れは絶えることがなく、しかも、一度流れた河の水というのは、
  決して元と同じ水ではない。
  流れていない河の淀みに浮かんでいる水の泡(うたかた)も、
  瞬間で泡が消えたり、瞬間に泡が出来たりするが、
  長く同じ場所に泡が留まっている例などはない。

『オペラ座の怪人』ガストン・ルルー(長島良三/訳)

2012-02-19 02:17:54 | 映画/演劇/読書/音楽
『オペラ座の怪人』ガストン・ルルー(長島良三/訳)



『オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン at the ROYAL ALBERT HALL』を購入したので、
次は原作本が読みたくなり、一番読みやすそうだった角川文庫の『オペラ座の怪人』を購入。
一気に読み切ってしまいました。
ミュージカルでは出て来なかったペルシャ人が小説の後半で主役級の扱いになっていたり、
ラウルが青二才だったり、ファントムがエリックという名で登場したり、
色々な所でミュージカルとは違ったけれど、原作から読み取れる素晴らしさがありました。
ミュージカルや映画でしか観たことのない方は、一度読んでみることをおススメします。

『オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン at the ROYAL ALBERT HALL』

2012-02-09 23:46:35 | 映画/演劇/読書/音楽
『オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン at the ROYAL ALBERT HALL』



昨年ロンドンへ旅行へ行った時に、Her Majesty's Theatreで初めてミュージカルを観たのが、
この『オペラ座の怪人(Phantom of the Opera)』でした。
当然全部英語だったし字幕がある訳でもないので、なんとなくしか理解出来なかったけど、
あまりの完成度の高さに大感激!
『オペラ座の怪人』は、大変素晴らしいミュージカルであり芸術作品。
そのRoyal Albert Hallでの25周年記念公演の映像化です。
実は購入に先立って、iTunes Storeでレンタルで鑑賞して、
再び大感激したので買っちゃったんです…
Blu-ray1枚/ DVD1枚/CD2枚の豪華セット!
やっぱり購入してよかった。


劇場はRoyal Albert Hallなので観に行った所とは異なりますが、
Bravi, bravi, bravissimi~
Ramin&Sierraの素晴らしさ当然ながら、どのキャストも大満足
Her Majesty's Theatreでは、
完全裏方のオーケストラの見せ方も抜群によかった。





ファントムを演じたラミン・カリムルーの声の素晴らしいこと。
演じている姿もとてもかっこいいんですが、
歌声の不思議な荒々しさ、艶っぽさ、色っぽさが、
ファントムの狂気と孤独さをより強調して大変魅力的です。


左より、
Anthony Warlow(オーストラリア初演の怪人)
ジリアン・リン(振付)
John Own-Jones(現在のロンドン公演の怪人)
サラ・ブライトマン(ロンドン初演のクリスティーヌ)
アンドリュー・ロイド=ウェバー(作曲家)
マイケル・クロフォード(ロンドン初演の怪人)
シエラ・ボーゲス(25周年公演のクリスティーヌ)
ラミーン・カリムルー(25周年公演の怪人)
キャメロン・マッキントッシュ(製作)
Colm Wilkinson(カナダ初演キャストの怪人)

最後のフィナーレが超豪華
初代ロンドン・オリジナル・キャストのサラ・ブライトマンが登場して、
世界各国から集まったファントム役と
“Phantom of the Opera” や “Music of the Night” を歌うんです!
Sing for me!!とSarahに叫ぶ5人のファントムズの図はカッコよすぎ!
ファントム熱再燃
またロンドンに行って鑑賞したい!
(相変わらず海外は観客がデジカメ持ってたり、
 ビデオ持ってたりしてるけどいいのか?)

作曲を担当したアンドリュー・ロイド・ウェバーが感謝の言葉とともに、
「ミュージカルはシナリオ、音楽、オーケストラ、衣装、舞台、大道具、照明など
 全てがチームとして完全でなければならない」と話した。
「大事は小事に宿る」という思い、大切なことだと思う。

映画もやってるみたいなので、観に行こうかと思ったけど、京都でやってない…
京都劇場で劇団四季のを観ようかとも思ったけれど、現在はやってない…
ちなみに昨年3月~8月までやってたらしい。
超タイミング悪いわぁ、私。
と、思っていたら、
なんと!!3月20日にWOWOWで
「オペラ座の怪人」25周年記念公演 in ロンドンが放送決定!!
とても楽しみ。