キ ス

唇厚き温かく　甘い香りの口づけは
互いにまわす両の手の　心の触れたる証なり
薄く閉じたる君の目の　白き流れの一筋が
心に訊いて叶うなら　涙のわけを問わざりし
ゆるく跳ねる白魚の　泳ぐがごとく感触は
意識もろとも連れ去って　心の旅へと導ける