矢島慎の詩

詩作をお楽しみください。

さっちゃんに片想い

2005-06-05 22:20:43 | Weblog
夜空を見上げて
輝く星の流れが
澄んだ夜空に尾を引いた

あっ「流れ星だ」と呟いて
はっと気がついた時には
すでに輝きは消えている

幾夜が過ぎた川べりで
見上げた星の間をぬって
白い光がかけ抜ける

とっさに口をとがらせて
「さ、さっちゃん」とどもったが
やっぱり消えて遅かった

翌日は雨が降り続き
次の日は風が強かった
木枯らしはいつか夜空をつれてくる

夜道に自転車はこごえそう
凍てつくような夜空の中で
流れ星が漂った

僕は何も考えず
始めの光が見えたとき
「好きだよ」と叫んでた

それから幾日が過ぎたとき
「お茶だけなら」と言われてた
僕はさっちゃんに片想い