自分では買わず、図書館で本借りて読んでいる、読書嫌いの感想になっていない読書感想??

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ラスト・ゲーム  かな

2012年09月07日 18時04分30秒 | 作者  か
ラスト・ゲーム  かな

【日本ケータイ小説大賞TSUTAYA賞(第2回)】帰り道に話したこと、目が合うたびにドキドキしたこと…。ただ懐かしいと思う日が、来るのかもしれない?。熱い思いがぶつかりあう、青春ラブストーリー。(Amazon より)


2008年02月29日  初版第1刷発行

P262


スターツ出版株式会社



バスケット小説を読みたくてネット検索したらこれが出てきたので図書館で借りて読みました。


まあ、私が読みたかったバスケット小説とはほど遠いお話で御座いました。


ネタバレ、あります。


・・・・う~~ん・・・・・



良くもなく、悪くもなく・・・・

って感じでしょうか?

ただ、先を読みたいとは思いませんでした。

主人公は高校生なのですが、

主人公が好きな女の子をやたらと「幸せにしたいんだ!!」なんですよ・・・

って、「あーた、高校生でしょう?」と突っ込みをいれたくなってしまうのですが・・・

今時の高校生って、そんな風に思うわけ??

「好き」だとか「大好きだ」とか「大切にしたい」「一緒に居たい」と思うのは解るんだけど、

なんか、社会人みたいに、結婚を決めた相手みたいに「幸せにしたいんだ!!」

なんですよね・・・・・・・・・ いったいお前幾つやねん!と突っ込みをいれたくなってしまう。


途中、主人公にご不幸が起こります。

ってのも、事前予告みたいな感じなんですよ。

だから、「ああ~。〇〇〇〇死ぬんだな」と、もろ解る。

なんか、引っ張る?引っ張る?

私としては、それがなく突然に「そんな!」ってのが好みなんですが・・・・・

そして、主人公は事件を起します。

で、バスケット部は大会欠場となります。


もう、主人公は不幸のどん底・・・

なのですが、

普通、出場停止になったら、部員の誰かは、非難するだろうに、

それが、ま~~~、よ~~~~~くおできになる高校生諸君です。

だれ~~~~~も主人公を怒りません。責めもしません!!(腹の内ではどうなんだろう??)

なんか、ハラハラドキドキ・・・を感じませんでした。

私からしたら、「なんじゃらほら~、のハッピーエンドだな」

で御座いました。(ファンの人はすみません






私は、後半?の主人公のお父さんとお母さんのお話の方がとっちかというと好きだな~。





青山娼館    小池真理子

2012年07月25日 16時27分10秒 | 作者  か
青山娼館   小池真理子


東京・青山にある高級娼婦の館。そこは、愛と性に疲れた男女がもう一度、生き直す聖地でもあった。死と隣り合わせの生、職業としての性、悲しみと怒りに彩られた人生の意味―。最愛の娘と親友を失った奈月(32)の絶望と再生の日々を描き、現代の愛と性とモラルの極地に行き着いた衝撃の長編小説。 (Amazon より)



平成18年01月31日  初版発行
平成18年03月25日  再版発行

P294

株式会社角川書店





小池真理子さんの作品には、合う、合わないがあるけど、これは合わなかった。

割り切った女性のお話。
その娼館を管理するマダムに「恋はご法度よ」と言われます。
本の半分くらい、娼館で働くまでの経緯が書かれてます。私としたら、「早く、娼館の事を書いてくれ」だったので、途中で止めようか・・・とも思いました。
で、入会金1000万!年会費300万の超高級娼館に、主人公=奈月は娘が事故死したのを切っ掛けに、その娼館で働いている親友の麻木子に働きたい旨を伝える。そして、麻木子は、客を死に至らしめた(自業自得なのだが)為に、心を患い自殺。奈月はその娼館で働き始めます。
そして、麻木子の恋人=川端が奈月を訪ねます。

1P目に「恋はご法度よ」を言われ、そして川端の登場に私は「この人と恋に落ちるのか」と思ったが、結局、そうはならなかった。そして川端も奈月を好きになるのか!?と思いきや、そうではなかった。

なんか、半ばまで引っ張って引っ張って・・・で、後半から娼館でのお話になるけど、思っていたのとは全然違くて、(でも期待を裏切っても面白い作品はあるが) 結局「で?」
であった。

終始、割り切った女の意思を貫き通す(?)で、盛り上がり?的なのが、なかったように思える・・・

しかし、会員はマダムのお眼鏡にかなった人がなる なのに、肛門に・・・の人をマダムが会員にしたのかが、よ~解りませんでした。(あと変態プレイを強要する人など)
私の考え=紳士的な人しか会員にしません。ではないのでしょうね。どういった基準でマダムは会員を選んでいるのでしょうか?




 

窓ぎわのトットちゃん   黒柳 徹子

2012年07月21日 00時28分36秒 | 作者  か
窓ぎわのトットちゃん    黒柳徹子


ストーリー
「きみは、ほんとうは、いい子なんだよ!」。小林宗作先生は、トットちゃんを見かけると、いつもそういつた。「そうです。私は、いい子です!」
そのたびにトットちゃんは、ニッコリして、とびはねながら答えた。――トモエ学園のユニークな教育とそこに学ぶ子供たちをいきいきと描いた感動の名作。 (Amazon より)


1981年03月05日  第一刷発行
1981年12月07日  第43居刷発行

P284

講談社


久々の読書です。
諸事情でなかなか読書が出来ず、「これくらなら読めるかな~」で図書館から借りました。かな~~り前にベストセラーとなった本です。

面白かった

何故ベストセラーになったのかが、解ります!
ネットで調べると、戦後最大のベストセラーだそうです。2012年現在、その記録は破られていないとの事! 恐るべし、黒柳さん!

この本が出版された当時、姉と母が「これ面白いから読んだら?」と言われましたが、読書が全然好きでなく、ましてタレントが書いた本 というので、今まで手に取りませんでした。

黒柳徹子さんの実体験を書いているノンフィクション小説です。

前の学校で問題児(退学)だったトットちゃんは、トモエ学園へと転校します。そのでの、校長先生が、とても素敵なのです!! 今の教育者で、このような素敵な先生はいるのでしょうか? (今イジメで教師が見てみぬふりをする現状・・・
一人一人の個性をとても大切にする校長先生。 障害のある子には自信をつけさせよううと、考えに考えた 運動会 や、私が読んでいても「え?止めないの?」と思う行動をしたトットちゃんに対して「後で片付けておきなさい」とそのままにした校長先生。ちゃんと幼いながらも、一人の人間として接しているのかが、作者の説明(?)で解り、「そうなのか」と感心してしまいました。
そして、心温まるエピソードが盛り沢山!!
偏に「なんて素敵な学校だろう!!」
です。

でも、今こんな学校があったら、非難轟々ではないのだろうか? と思わせるほどの、小さいながらも、個人の意識を大切に、を貫いた教育方針に、ただただ脱帽であります。
こういう先生が居てくれたら、イジメで苦しんでいる生徒達は本当に「生きる意思」を強く持てるのではないのだろうか?
今の教師にこの本を読む事を義務づけて欲しいとさえ、思ってしまう。

そして、トットちゃんのご両親もとてもいい両親であります。だから、こういうちょっと変わった?子に育ったんだろうな、と。

戦前・中のお話で、トモエ学園が東京空襲で爆撃に遭い、無くなってしまうのは、本当に残念でなりませんでした。
もし、この学校が今も存在していたら、今の教育に少なからず影響を及ぼしていたのではないのでしょうか?

何故、今の黒柳さんが、福祉活動をあんなにもしているのかが、この本を読んで納得しました。

夏休みの読書、これをお薦めしますよ!!

秋の花  北村薫

2012年03月11日 09時38分28秒 | 作者  か
幼なじみの真理子と利恵を待ち受けていた苛酷な運命――それは文化祭準備中の事故と処理された一女子高生の墜落死だった。真理子は召され、心友を喪った利恵は抜け殻と化したように憔悴していく。ふたりの先輩である〈私〉は、事件の核心に迫ろうとするが……。生と死を見つめ、春桜亭円紫師匠の誘掖を得て、〈私〉はまた一歩成長する。(Amazon より)


東京創元社 1991年02月20日 初版

P220


ある読書感想者の紹介欄を見て、「面白そう」で借りました。
ただ、これはシリーズものらしく、事件解決の為に主人公が春桜亭円紫を訪れます。ここの場面がこのシリーズを初めて読んだ私には「???」で御座いました。二人の関係が全く解らなかったので。こういうシリーズは第1弾から読まないと駄目ですね?
今まで数少ないですがミステリーを読み、この本を手にして、他の作家の作品の派手さな描写は御座いません。ですが、何故か心に染み渡りました。
下世話な私は、女の子の死が「恋愛沙汰による殺人」と勝手に思い込み読んでいきましたが・・・・?続きはお読み下さいませ。
ただ、秋に読むには相応しい作品と言えるかも??
この第一弾を読んでみたいと思います。
春桜亭円紫氏は私好み?

顔に降りかかる雨  桐野 夏生

2011年08月06日 07時40分28秒 | 作者  か
顔に降りかかる雨  桐野夏生

親友のノンフィクションライター宇佐川耀子が、一億円を持って消えた。大金を預けた成瀬時男は、暴力団上層部につながる暗い過去を持っている。あらぬ疑いを受けた私(村野ミロ)は、成瀬と協力して解明に乗り出す。二転三転する事件の真相は?女流ハードボイルド作家誕生の’93年度江戸川乱歩賞受賞作。(Amazon より)


1993年09月15日  第1刷発行
1999年08月01日  第8刷発行


講談社


P346



普通に面白かったです。


ネタバレあり。


主人公、ミロが寝ている最中に電話が鳴った。そのままほっておいた電話。誰からの電話かも解らないその電話、それが事件の始まりであった。


公に出来ない1億円の現金。やくざの親分に犯人扱いされ、威されて、渋々泣く泣く?最初は、単調?な ミロの親友の耀子の捜索。期限はなんと1週間!捜索するうちに、ミロが知っていた耀子の知らない真実が明らかになっていく。が、一向に捜査は進まない。
本当に、「こんなんで探し出せるのかな?」と冷や冷やしてました。

しかし、捜査って嫌ですね。
知りたくも無い親友の裏の顔?がどんどん見えてくる・・・。命が掛かっていなかったら、止めてトンヅラしたい心境になってくる。

1億円を盗られた成瀬とミロ。お互いに疑心難儀。成瀬はなかなかミロを信用しません。
まあ、親友だしね。「あなたが共謀して1億円を盗ったのでは!」と。まあ、成瀬自身も自分の命がかかっていますからね。
でも、「いい加減に信用したれよ・・・」と思ってしまう。

最初に犯人は「○○では?」と思っていたが、読んでいくうちに、私の犯人予想は二転三転、四転、五転・・・まあ、いつもの事ではあるが。(私には犯人探しは無理である
が、最終的には、私が最初に思っていた人物が犯人であった。
って、全員犯人と思っていたら当たるわな・・・

ミロのお父さんがなかなかかっこいい。出番はすくないのではあるが。お父さんの事件簿を読みたいと思った

お話は、思ってもみない方向へと進展する。

ネタバレではあるが、単純な私は、事件は一件落着、と思いきや、そうではなかった!!
最後の最後で「やってくれたな!」と思ってしまった。が、そう思ったのは多分単純な私だけだろう。

私に言わせれば、どんでん返し要素がある、と。

中表紙に、作者の写真が御座います。美人なので吃驚した。



レビューを見ると、あまり評価はよろしくない・・・
皆さん、複雑怪奇な作品が好みみたいですね。



これもドラマになっているとか、DVDレンタルにあるかな?







OUT  桐野夏生

2011年07月21日 09時32分02秒 | 作者  か
OUT  桐野夏生

雅子、43歳、主婦。弁当工場の夜勤パート。彼女は、なぜパート仲間が殺した夫の死体をバラバラにして捨てたのか?自由への出口か、破滅への扉か?四人の女たちが突っ走る荒涼たる魂の遍路。魂を揺さぶる書下ろし犯罪小説。 (Amazon より)


第1刷発行   1997年07月15日
第13刷発行  1998年07月22日

講談社

P447


面白かったです

表紙カバーにある作者の写真があり「え?この方って女性だったの!」と吃驚
この方の本はこれが最初だったのですが、名前を見て男性だと勝手に思ってました。


分厚く、しかも2段!! 「読めるかな・・・」とちと心配でしたが、面白かったです。ただ、読んでも読んでも前へ進まない・・・

ネタバレあり!!



現実的にあるな~~というお話かな?最初はですけどね。
後半からは・・・
前半は「リアル」なだけに後半の展開は私にとっては「・・・・・」だったのですが、それはそれで面白かったです(こういうお話も好きだし)。
前半と後半は別作品として読んだ方がいいかも?
後半は言うなれば「ファンタジー」??

衝動的に主人を殺してしまった弥生を助ける雅子。そこがちと不思議だったのですが、この時、雅子の精神はすでに破綻?まではいかないまでも疲れきっていた、と。
4人の女性のそれぞれが、そこらへんにある家庭を現しています。別段特別ではないのが、良かったです。読んでいて、「うんうん」と頷いておりました。

偶然が重なり、4人?いや3人にとって最悪な状態へと。一人は〇〇とは関係なく、自分で【出口】を探し出したし。

半分までは、想像していた通りでしたが、半分から「・・・・・・・・え・・・?え・・・?・・・・」状態になりました。想像していた筋と違ったからです。その展開が思ってなく、ここでは正直「・・・え?何で??」と。お話が別次元へといっちゃいましたね。

〇〇斡旋の十文字がもっと肝の据わった奴なのかと思いきや、そこらへんのチンピラになってしまった。

主人を殺した弥生は能天気になってしまうし。雅子には最初感謝していたのに後半は・・・。まあ、人間って自分の都合のいいように行動してしまいますからね。
もっと痛めつけて欲しかった。そもそもお前が諸悪の根源だろうに!!ただ金だけ取るなんてのは、甘い?


邦子は自業自得だろうな、と。まあ、あっさりと〇〇〇くれて良かったです。


最初はあの今井刑事が真相を追究するのか!? とちと期待をしていたが、ぷつりと消えてしまった。最後の最後で出てくるのかと思いきや、全くなかったのが、「?」である。
読んでいて「え?警察なにしとん?」と思ってしまった。
最初は警察と4人の主婦対決?と思っていたので。
警察の捜査が経った4ヶ月足らずで終わったとは思えないが、そう感じてしまったのは、ちと残念。
容疑者である、佐竹を証拠不十分で釈放したけど、他に容疑者がいなければ、釈放しても、その行動は監視していいるのでは?
それに、弥生の供述もあいまいだし、警察ならそこから追及するはずだろうに、それもなかったのが、残念。子供の証言だろうが、出ているのだからそこを無視するのはどうなのだろうか?
現に、佐竹は調査員を使ってその事を知っている。それを警察が見抜けないのかが、納得いかないというか有り得ないだろうに。
佐竹も言っていた。「奥さんがやったんじゃないのか」と。この場合やはり妻である弥生を疑うのが筋ではないだろうか? いや、最初は疑っていたが、途中からその容疑が晴れている??(佐竹によって?)

肝の据わりすぎた雅子さん。
いや、本当に弁当屋に勤めるのはもったいないお方です。この方ならもっといい職につけたのではないのだろうか?以前、信金に勤めていた訳だし。就職には有利だと思うのだけど。

その雅子を執拗なまでの執念で付けねらう佐竹。もう変態です。いや実際そうなんですが。
もうすごいよ!!まさに狂喜の愛!!でっせ!!
「もう二人くっつきなさいよ!」と応援したくなったよ。(違うって??)

最後の最後で、あの場に警察が出てきて、工場周辺に出ていた痴漢が佐竹だったとして逮捕(違うけどね)、という結末なのかと思いきや。全くそうではなかった。いや、この展開だったから面白かったのかな?

こういうのは、どんでん返しと言わないと思うけど、私にとっては、そういうお話だったかな?
いや、お話の筋が全く違う時限へと行ったので・・・


ドラマと映画にもなったとか、レンタル屋にあるかな?


なんかドラマとか映画になったのを読んでんのかな?
私は読み終えて 作品紹介とか皆さんのレビューを拝見しているのですが、そこで「え?この作品そうだったの?」と初めて知るのですが。

エリカ   小池真理子

2011年06月03日 20時23分47秒 | 作者  か
エリカ   小池 真理子

恋に溺れながら、私の愛は渇いていく――。急逝した親友を偲んで親友の不倫相手だった男と会ったエリカは、彼から甘い言葉を浴びせられ、やがて逢瀬を重ねるようになるが……。高ぶるほど空虚、充たされるほど孤独。(Amazon  より)




2005年01月22日  初版発行

中央公論新社

P292




辛口・・・?









小池真理子の作品は好きなので、選んだが・・・



湯浅は本当に、プレイボーイなのだ。
相手がいなくなったら、すぐに次のターゲットへ。
この身の変わりようが、もう、すごい・・・し、猛烈に腹がたった。
エリカの親友の蘭子は40歳という若さで、クモ膜下出血で突如なくなる。その葬式にエリカしか知らされていない、蘭子の不倫相手の湯浅に電話をかけ、二人で蘭子の葬式へと行く。
そして、な、なんと、その晩にエリカを口説くのである!!
この時点で、「あ・・・だめ・・・」と読書をするのを、止めよう衝動に駆られてしまった。(最後まで読んだけどね)
エリカも最初は「なんて人」と思ったが、強引なのに、自然態である湯浅に次第に惹かれていく・・・というか、連絡がないとイライラするという、相手の手中に嵌っていく。400本と+1本の薔薇ってどんだけの量??? エリカの41歳の誕生日に湯浅はプレゼントします。
そして、関係をもってしまうが・・・。

女って、甘い言葉に弱いんだね・・・。
って、蘭子と付き合っている時も他に女が居た事を聞かされているのに・・・どうしてなんだんだエリカよ。




エリカは小さいながらも会社を経営していた。賢い女的で、過去に恋愛経験もあり、湯浅の手中には乗らない、と思いつつ惹かれていく・・・って、私は大人の女じゃないからだろうか、「私だったら、絶対に拒否するけど」なんだけどな・・・。
次第に、エリカは「恋愛は自由」的になっていくが、おいおい?相手は妻子持ちなんだよ?いけないだろうが・・・。

でも、関係を持った途端に、湯浅は表面上は変わらないが・・・?
エリカはその湯浅の態度に、イライラ感を募らせます。
あのね、その湯浅はそういう男だ!!つーのよ!!

湯浅と関係を持つ前に、よく頼むバーガー店の配達員がエリカに好意を寄せ、ブリザードフラワーを店のサービスと偽り、エリカに渡す。

湯浅との関係が一方的にエリカの方から悪化します。 まあ、独身者と既婚者の違いか? 別居中とはいえ、自宅へと必ず帰る湯浅に、イライラが募ります。そして、湯浅から誘って来た旅行を、「妻と行くことになった」と断る湯浅。その旅行の為に、エリカは忙しい仕事の都合をなんとか空けようと悪戦苦闘した挙句の果てにである。
怒り心頭のエリカは、過って、あのブリザードフラワーを壊してしまいます。が、その中には盗聴器が。
怒り心頭のエリカはあのバーガー屋の男=宮本に会い、警察に訴えると言いますが・・・。そこで宮本は「あの男はあなたを愛していない」と言います。
解っていても認めたくなかったエリカは、その宮本の言葉に納得してしまいます。

宮本を切っ掛けというか、どうなのかは解りませんが、エリカは湯浅との縁を切ります。


エリカは寂しい女だったのかな?
いくら寂しい女だからといって、あの湯浅に心惹かれるとは・・・。
まあ、女って甘い言葉には弱いが。
だが、エリカにも腹がたった。こんな女は嫌いである。
エリカという名前もあまり好きじゃないし・・・。

小池真理子には合う合わないがあるな・・・
これは、合わなかった・・・。」






冬の伽藍  小池 真理子

2011年03月23日 22時16分39秒 | 作者  か
冬の伽藍  小池 真理子

煉獄の中で、私は天上の果実を口に含んでいた……。
夫を事故で失った高森悠子は、薬剤師として勤めることになった軽井沢の診療所で医師・兵藤義彦と出会う。彼もまた、妻の美冬を自殺で亡くしていた。義彦に恋心を抱きながら、好色なその義父・英二郎の誘いを拒みきれない悠子。
エロス匂い立つ、長編恋愛小説。 (Amazon より)


1999年06月10日   第一刷発行


P462


講談社




ファンは

読まないで・・・






















主人公の悠子に、腹が立った!!



いつも、私は自分が読んだ本が「他人の方がどう思っているのか」と気になってネットでレビューを読みます。
この【冬の伽藍】は、結構皆さん、いいように書いておられます。

が、

私は、「何!!この女!!」と思いつつ、最後まで読みました。

いえ、解ると言えば解る・・・と思うけど・・・

でも、しか~~~~~し!!! 私は腹が立って立って!!!

まだまだ、大人の女じゃないって事??


はじめ、主人公の旦那と自殺した美冬が関係していたのか?と勘ぐってましたが、そうじゃなかった。旦那の邦夫が事故で亡くなったから後追い自殺したのかと・・・。

でも、この美冬ですが、

本当に、英二郎が言ってたような、淫乱な女だったの?? まあ、終わりぐらいに英二郎の愛人だった聡美が同じような事を言っているが、
でも、あれは、悠子を安心させ、信用させる為の、英二郎の【嘘】ではなかったのか? と思えてしまう。
で、この英二郎、いいお年なのに、精力がすごい!! 「あんた100歳になっても子供作れるぞ!!」ってくらい、息子の恋人だろうが、目をつけた獲物は、手段を選ばず!!絶対に手に入れるぞ!!的である。しかも他に愛人いてるのにである。もう、すごいすごい!! こういう男こそ、絶倫と言うのだろうか??糖尿病のくせに!

で、主人公の悠子。

どうしてなんだろう、最後まで、好きになれなかった!!

義彦が英二郎を殺してしまった裁判で、別に言わなくてもいい美冬の淫乱な性格を暴露!!「おいおい!!この裁判に関係ないだろうが!!」である。弁護士もそれには困惑! 美冬に嫉妬し、義彦の美冬の美しい幻影を木っ端微塵にしようとする、醜い女!! 解る?と言えば、・・・いや!!私は解らん!! 言っていい事と言ってはいけない事はあるだろう!! これが10代の女の子なら解る。が!! 一回結婚した大人の女が、果たししていい事かーーーーーーーーーーーー!!!!! ぐっと堪えるのが、大人の女だろう!!

ああ=======もう、駄目!!


罪を犯して服役している義彦に執拗に手紙攻撃!! 嫌がっているのに送るなよ!!
義彦も「手紙は送ってくれるな」と返信しているのに・・・
もう、ね、【ストーカー】である。
もう、ね、手段を選ばん!! すごい!!としかいえないし、それは正しく【【ストーカー】!!

なんか、再婚した旦那さんが、哀れで哀れで・・・。主人公が可哀想とは、全く思えなかった。元はといえば、あんたの中の淫乱さが招いた事件である!!

親友の節子が・・・いい人である。 哀れで仕方がない。悠子のために悪戦苦闘するのである。ううう・・・。

小池真理子の本は結構好きで、これで 5冊目である。まだ、ここには載せていないけど。
でも、この本だけは、合わなかった・・・

狂王の庭   小池 真理子

2011年01月29日 15時01分34秒 | 作者  か

狂王の庭  小池 真理子

「この庭をあなたに捧げる―。」昭和27年、東京都下国分寺。広大な敷地に、全財産を投じてルートヴィヒ二世さながら華麗でシュールな西洋庭園を造った異端児・青爾。妹の婚約者である彼に惹きつけられる美しい人妻・沓子。没落する華族社会を背景に、虚無と孤独と耽美の極地で、激しく求め合う男と女を描ききった、世紀の恋愛巨編。(Amazon より)


平成14年06月30日  初版発行
角川書店
P421


ネタばれあり!!
って、それしかない!!

もう、もう、もう~~~!!

お腹一杯!! デザートも入りません!!


大人の女性の為の小説だと、私は思います。

静かなのに、激しい。
狂気、狂喜、驚喜、
絶望、背徳、情愛、
孤独、虚無、耽美、

性描写は、少ないです。
が、
どこを開いても、官能に満ちた小説です。

冒頭は、結末があっての始まりです。
ある日、沓子の娘の翔子が、母親である沓子の三回忌の日に、極秘に隠していた記録帳を読むところから始まります。

が、
「最後どうなるの!?」と予想だに、できませんでした。
って、本文に、ある光景が出てきます。読んでいる人は「ああ、ここで、死ぬんだろうな」と解ると思います。

夜会で初めて会った人妻である沓子に一目惚れをしてしまった美青年青爾は、もう、沓子に、押して押して、押し捲ります!!

夜中に突然に青爾から電話がかかってきます。「あなたの声が聞きたかった」と。そして、「僕があなたに恋をしていること、あなたはわからないんですか」と。
読んでて、沓子ではないが、頭がくらくら~~~
私なら、もう悩殺です!!この時点で、私は夫を捨ててるであろう!(爆)
多分、青爾だから、許されるんだろうな。他のブ男がやったら、「こんな夜中に非常識もいいところだ!!」とガチャン!!と受話器を叩きつけるだろう!

青爾のセリフは、皆、女を悩殺してしまう!!

ですが、沓子の妹の美夜も青爾にお熱!! そして、周りも美夜と青爾をくっつけようと躍起!!
青爾は、幼き頃ヨーロッパを両親と旅し、その先々で美しい庭園を目の当たりにします。そして、自分の邸にそのヨーロッパで見た庭を再現しようとします。
レビューで「この庭を映像で再現してほしい」とありましたが、「これは、絶対にできないであろう」と思います。まあ、ヨーロッパの庭を合成して作ったらできるでしょうが、夢がないな・・・
そんな中、とうとう沓子と青爾は密会します。が、性的関係はありません。頑なに沓子が拒みます。二人は始終、青爾が造った美しい庭を散策するだけ。

その庭は、ルードヴィヒ2世が、造ったとされる庭と酷似していた。私は、ルードヴィッヒが作ったノイシュヴァンシュタイン城を見学したのですが、ルードヴィッヒも「狂王」と言われた人であり、青爾も似たような性格でした。和風ルードヴィッヒ的な。
そのノイシュヴァンシュタイン城の中には、本当に吃驚なのですが、鍾乳洞があるのです!!本当に吃驚ですよ!! それを見たら「ああ、精神的に・・・」と思わざるを得ない?
この小説で、ルードヴィッヒがリンダーホーフ城を作ったのだと知りました。(3つも城を持っていたとか。ひえ~~!)
この青爾の庭の一画はそのリンダーホーフ城の庭を模したとあります。

「美夜と結婚して」と沓子。「それがあなたの願いですか」と青爾。
あてつけのように、青爾は美夜と婚約を承諾します。
ですが、婚約が決まっても、二人の逢瀬は続きます。美夜が青爾と月に1.2回しかあっていないのに、沓子とは週1で会ってます。が、性的関係はなし。ああ、美夜可哀想・・・
この頃になると美夜も「青爾さんは私を好きじゃないのでは・・・」と姉の沓子に相談します。が沓子は、「そんな事あるわけないじゃない」と励まします。って、悪女だわ・・・。沓子自身も「私は悪魔だ」と。

美夜と結婚してた青爾との関係は、切れます。
が、二人の思いは募るばかり。
そして、美夜は、1回も青爾とは夫婦の生活をしていませんでした。
その美夜に想いを寄せる運転手の佐高は美夜に自分の想いを打ち明け、それが美夜の心を憔悴させてしまい、二人はわずか半年足らずで、別居します。
その途端、青爾からの手紙。ひたすら「会いたい、会いたい、会いたい」と。沓子は青爾の元へ駆けます。そして、ようやく、二人は結ばれます。
もう沓子は「どうなってもいい」と青爾との逢瀬を謳歌します。
が、青爾の会社経営は思わしくなく、そして、沓子は、身ごもります。
ですが、その子の父親は・・・

最後、沓子の子供が青爾の子でないというのが、良かったような。最初読んでいたとき、「翔子は青爾の子?」と思っていただけに・・・。 
でも、もしこれが、青爾との子であったら、これを読んだ翔子は・・・。と。

読み終わった後、ちと、放心状態でした。 

他の作家の恋愛モノは知りませんが、小池さんのこの「狂王の庭」はすごい!!と思っちゃいました。

最初にも書きましたが、別腹にも、入りません。的、お腹一杯になった作品です。 

                                              

ニシノユキヒコの恋と冒険    川上 弘美

2010年09月11日 10時17分07秒 | 作者  か
ニシノ君とのキスは、さみしかった。今まで知ったどんなさみしい瞬間よりも。女には一も二もなく優しい。姿よしセックスよし。女に関して懲りることを知らない。だけど最後には必ず去られてしまう…とめどないこの世に、真実の愛を探してさまよった、男一匹ニシノユキヒコの恋とかなしみの道行きを、交情あった十人の女が思い語る。はてしなくしょうもないニシノの生きようが、切なく胸にせまる、著者初の連作集。 (Amazon  より)


愛すべき男、ニシノ ユキヒコ 氏で御座います。

ニシノ ユキヒコの 中学校時代~50代までのお話です。

なんだか、とても、不思議なお話です。

世間一般から見れば、どうだが解らないが、私は大好きです!!
女にだらしない? とは ちと 違う と思います。
傍から見れば「だらしない男」と映るかもしれません。
が、ニシノ君は、どの女性に対しても誠実(と思うのはワイだけ??)で、あったと。
どの女性も愛そうとしたはず! でもそれが出来なかった!! 正直過ぎのニシノ君!!
仕事が出来、柔らかいな物腰と話し方。
文中の登場人物の中の女性は「いつかニシノ君と別れが来る」といっています。
でも、別れが来ると解っていても、私は「付き合いたいな~~」と思わせる人です!!

50歳を過ぎても、その可愛らしさは、可愛らしい

へへ・・・ って笑うんですよ!!
きゃわゆい~~~~~~~いい