微笑み

マルニホームにて整理収納アドバイザーをしています。

豊かさと貧しさ

2015年02月21日 | 日記
最近出来るだけ短い詩を何度も読む

詩は短ければ短いほど、多様な解釈が出来るから

想像の翼が広がり、心が豊かになる

三好達治先生の「雪」も好きな詩だ

これは、わずか2行

「太郎を眠らせ太郎の屋根に雪が降りつむ
 次郎を眠らせ次郎の屋根に雪が降りつむ」

この詩は、子供たちが小学5年生の時の国語の教科書にのっていた

この授業になる日を、私はとても楽しみにまっていたが

今の学校の授業の時間は少なく、詩のお勉強はあっという間に終了してしまい

とてもがっかりした記憶が強く残っている

詩をよむという事をじっくり学ぶ事は

子供時代にこそ必要があるのではないかと強く思う

詩を読むという事は、心をよむということだから

この詩はとても深い

私は三好先生の生きた時代背景から戦争を考えた

二人の息子を戦死させた母の心情をよんだものなのだろうかと思った

そうだとしたら、雪は母の悲しみなのか

または太郎と次郎、それぞれに屋根があるとしたら

太郎と次郎は何らかの事情で別々に住んでいるのだろうか

二人を引きさいだものはなんだろうか

母の気持ちはどんなにさびしいものだろうか

まだまだいろんな事は脳裏に浮かぶのだ

三好達治先生の詩を最近もう一つよんでいる

「春の岬 旅のをはりのかもめ鳥

 浮きつつ 遠く なりにけるかも」

旅で見た景色やであった人々は、夢や幻であったのかとの先生の声が聞こえてくるようだ

もしも現実社会で本当に現実しかなかったのなら

物語や空想の世界がなかったら

人間の心はとても貧しいものになっているにちがいない

私はいつも心に物語をもって生きていきたい