伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

いわき市の政活費の運用を議員だよりの記事にまとめました

2017年08月30日 | 市議会
 神戸の政務活動費の不正流用のように、政活費の不正が次々と明らかになっている中、いわき市議会はどうなのかを記事にしてみました。

 従って、今週の議員だよりは両面です。



政活費・あいつぐ不祥事
適正運用の充実のため本市議会の情報公開をさらに広く


 「せいかつひ」。政務活動費の略称で「政活費」と記述します。決して「生活費」ではないので、誤解のないようお願いします。政活費は「議員の調査研究その他の活動に資するため」に支給される費用ですが、最近の神戸市議会での事例のように、不正流用の例が後を絶ちません。いわき市議会は大丈夫なのか。疑問の声もいただきます。本市議会の政活費はどのように運用されているのか、お知らせしたいと思います。

   不正流用

 自民党の今井絵理子参院議員との不適切な交際が報じられた、神戸市議会自民党の橋本市議。市政報告チラシの架空発注による政活費の不正流用疑惑も持ち上がり8月29日に辞職しましたが、同市議会の政活費正流用はこれにとどまりませんでした。

 解散した会派「神戸自民党」の3議員も、合計約2310万円の不正流用による詐欺罪で在宅起訴され辞職しているのです。

 ご記憶のことと思いますが、昨年夏には富山市議会で政活費の不正受給が発覚し12人が辞職、補欠選挙が行われる事態になりました。

 しかも12人の辞職を受けて補欠選挙が執行された後に不正請求が発覚したケースもあり、結果的に38人の議員中14人が辞職する事態になっていました。

 「号泣議員」で有名になった元兵庫県議は、約913万円の政活費をだまし取ったとして詐欺罪などで起訴され、懲役3年、執行猶予4年の判決が確定しています。

 政活費の不正受給は、立派な犯罪行為なのです。

 このお金の問題が、政治の信頼を揺るがしてきました。

 安倍内閣でも、3年間で計260枚520万円分の領収書を偽造して政治資金報告をしていたという稲田朋美衆院議員や甘利明衆院議員の現金を受け取っての口利き疑惑など、疑惑が発覚するたびに、政治に対する信頼が揺らいできました。

 7月に日刊ゲンダイが、吉野正芳復興大臣の不適正使用疑惑を報道しました。

 2014(平成26)年の政治資金収支報告書に、いわき市内の同じスナックでの1日2回の食事や、福島市のキャバクラで別々の日に2回の食事の記載があったというのです。



 スナック等での食事は、通常は考えられません。疑問が残りますが、記者からの問い合わせに吉野事務所から回答がなかったとされ、真相はやぶの中です。

 住民の代表である議員が“カネ”にまつわる犯罪行為に手を染める、あるいは“カネ”に対して不明朗な扱いをする。こんなことが続けば、政治と議会に対する信頼がさらに失墜してしまいます。

 これを他山の石として、本市議会の運営に生かしていくことが重要だと思います。

   マニュアルによって厳格に処理

 本市議会の政活費は、市議会で策定した「運用マニュアル」に従って運用されています。



 マニュアルでは、視察等に活用する調査研究費、会場費等に活用する研修費、会派広報紙等に活用する広報費、資料の印刷やパソコンのリース等に活用する資料作成費(資料印刷や事務消耗品費やパソコン等リース代等)等9つの費目を設け、それぞれに支出ができる場合、支出ができない場合の考え方を明確にしています。

 例えば消耗品については次のような記述があります。

「私費で購入した自宅設置の事務用機器(プリンター、ファクシミリ等)に係る消耗品」の支出は、「政務活動目的の使用分と私的な使用分を証明することは困難であることからできない」

 私的な支出と政務活動の支出を厳密に区別しているのです。

 また、全ての支出に領収書をはじめ必要書類を添付した上で、それぞれの支出をマニュアルに従って厳格にチェックし、適正に執行するようにしています。

 しかし、課題も残っていると考えています。

 2016年度分の政活費から、議会のホームページ上で、それぞれの会派の費目毎の支出状況を公開しています。しかし、個別の支出内容が含まれていません。知るためにはお金と時間をかけて情報公開制度を活用するしかないのです。

 政務活動費を、市民の監視と理解のもとに効果的に活用するために、領収書も含めてより詳細に公開することが必要です。

 日本共産党市議団は、議会改革の一環としても、政務活動費のより詳細な公開の実現に力を尽くしていきたいと思います。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿