情報被害

　今朝は朝から、いろいろ問い合わせたあった。その中に、建設労働者の宿舎建設計画に関するものがほとんど。


　計画の概要は　遠野町に４００人規模の建設作業員の簡易作業所・飯場を作るもの。計画事業者は大阪に本社がある（もっとも移転のために閉鎖中という。まともな会社でそんなのあり？）というが、なんか正体不明。１８日に開かれた説明会では、資本金1500万円で従業員３０人、事業実績を問うと守秘義務を理由に公表せず、個別の求めに応じてメールで送付されてきた施工実績では、ステーションビルの大規模改修やハイツ建設、プールの改修工事等でさほどの実績なし。しかも公共事業の施工実績は入っていなかった。

　この計画には運用後の治安悪化に不安があり、猛烈な反対の声が沸き起こっている。その時に「I議員」がこの件に関わっているかのように文章を書き、遠野に配布されたニュースがあった。このことがきっかけと思うが、「伊藤議員がこの件を誘致した」といううわさもあるようだ。根も葉もない話だ。２１日の一般質問冒頭、市長の双葉郡住民に関わる発言に関する質問の冒頭、次のように記事の問題点を指摘した。

　一般質問

　本定例会最後の一般質問となります、24番、日本共産党いわき市議団の伊藤浩之です。

　インターネットの普及は、便利な反面、問題が生じた場合には被害は甚大といえます。

　最近、私らしき人間が「いわき経済報」のホームページにイニシアルで登場していることを発見しました。そしてほぼ同じ内容が掲載された経済報が遠野地区で配布されました。

　書かれているのは、最近、遠野地区に持ちあがった400人規模の建設労働者の宿舎の建設計画をめぐるもので、遠野地区の住民に不安が広がっている問題を書いたものです。17日に、住民に対する民間事業者である株式会社未咲の説明会が開かれましたが、「選挙でもこんなに集まらない」と出席した住民がいうほど多数の、300人程度いたでしょうか、集まったみなさんは治安の悪化に対する不安などを語り、全ての出席者が事業の撤回を求めるという説明会でした。

　さて、経済報の私らしき人物のイニシアルは地権者に関って書かれた部分に「市会議員のIさんの親戚」と登場してきます。

　Iのイニシアルを持つ市会議員は、本市議会には私の他3人がいらっしゃいますが、遠野町には私だけです。このIが私で、親戚であるということが事実としても、関係のない人間をなぜ書くのか。この計画にIなる市会議員が関わっていると連想させようとしているようにしか思えません。そこにこの表現の悪意がありますし、現実に、これまで遠野地区の方から伝わったお話では、「伊藤議員がこの計画を持ってきた」という風聞もあるようです。

　もちろん私には全く身に覚えがない話です。仮にこれを書いた人物が記者であり、この計画に議員が関わったという印象を持ったとするならば、少なくとも本人にそのことを取材した上で報道すべきですが、私にまったく取材はありませんでした。

　私が体験したのは、意図的とも思える情報発信による被害の例といえると思いますが、同じく情報発信による被害ということを考えると、市長も昨年、私の体験とは比べようがないほど、深刻な体験をされています。

　中部大学の武田邦彦教授が、いわき市が小中学校で簡易給食の提供を始めたことに関して「いわき市の市長さんへ、あなたは神ですか」と題した文章を公表し、このことを契機に「風評払拭」のために市長が子どもたちに給食を強制していると、批判の声が巻き起こった件です。おそらく当時、いわき市長のキーワードで検索すると、このブログを引用したホームページがズラッと並ぶ状況だったと思います。

　当時、ツイッターでこのブログを根拠にいわき市長は県産野菜を給食で提供していると批判のツイートした方がいたので、当時、副食はなく野菜は提供されていないこと、提供している牛乳はNDとなっていることをお伝えすると、「確認不足でした。フォロワーに訂正のツイートをしました」と答えて下さった方がいましたが、多くは野放しの状態になっていたといえます。

　武田氏は本市が抗議をした後だったと思いますが、「個人を批判すると論点があいまいになる」などと言って、反省することもなく文書を書き直し居直っておりましたが、いまなお、当初書かれた文書はインターネット上でいくらでも読むことができる状況です。その意味では市長は誤った情報の被害者でしたし、いまなお被害が続いていると言えます。

　さて、その被害者であった渡辺市長の発言として、4月に報道された双葉郡などから避難をされた方に関する発言がありました。いま、インターネットでいわき市長のキーワードを検索すると、この発言に関するホームページがズラッと並ぶ状況です。