蹴球放浪記

緩まない、緩ませない。
横着しない、横着を許さない。
慌てない、「だ」を込める。

人生という「果てしない天体旅行」。

2010-07-24 22:42:44 | 舞台のこと
 にしては中心軸は一体なんなんだ?

 地球は太陽を中心軸にして、24回周り、それを365回繰り返してひとつのサイクルとする。
そのまわりにもそれぞれ異なったサイクルを持った惑星たち、さらには無数の星たちが
それぞれの中心軸を持って、それぞれのサイクルを続けているのだ。
これらすべての集合体が「太陽系」というものであって、この太陽系も
またある中心軸の周りをぐるぐる廻っていて、さらには(以下略。

 
 宇宙の「最小単位」である生物細胞だって、その上部単位である生物、
生物のいちカテゴリーに存在する人間だってまた同じ、ある何かを中心にして
地球と同じように24回周り、それを365回繰り返してひとつのサイクルとする。
そのサイクルが寿命、という形でどうひと回りするか、それは長いのか、短いのか、
現存する自分の意識の中ではわからない、というかわかっていない。
けれども、サイクルを廻っている自分の意識ではない意識はそれを分かっている。
人は時としてあることをきっかけにして自分の意識ではない意識を
覗こうとする、というか覗いてしまう、そして後戻りをしたくなる。


 覗いてしまう時に使ってしまうは「クロノス・ジョウンター」というサイクルの回りを
変えることの出来るブースター装置だった。
サイクルの回りを変えてしまうことは時として副作用もある。
ほんの僅かの時間だけしか昔にとどまることができない、
さらにはブースターなものだからさらなる未来の状況に飛ばされる。
それでも人は果たせなかった恩義を果たすため、ただそれだけのために
自分の意識ではない意識を覗いていき、ある種危険な天体旅行に旅立つのだ。
もしかしたら、いまここにいるわたしも過去からやってきた、
または過去から飛ばされたわたしと知らない間に出会っているのかもしれない。


 ・・・てな話を風三等星というカンパニーがキャラメルボックスの代表作
「クロノス」をやったときに書いておいたほうが収まりついたかも知れない。
しかし、そのときは仕事帰りの日曜でヘトヘトに疲れて、
おまけにキャラメルボックスの作品は見るにもエネルギー使うことを
全然知らなくて、ストーリーラインと雰囲気掴むだけでえらく大変。
なんか中途半端のことしか書けず。


 さて、前フリが長くなった。
ビジュアルアーツの生徒による演劇公演で今年の春、
東京と大阪でキャラメルボックスが「クロノス完結編二本立て」を
演り、それを生徒が風三等星の広瀬さん演出でやるらしい、行かねば。
技量はまだまだ、発音・発語のミスも多いし、クロノス特有のスピード感もリズムも
きちんと出せていない、矛盾のないムーブマイムもまだまだ、
一番肝腎の「感情感覚を臨界点ギリギリまで持って行って、ある一点で炸裂させる」
ことさえも不十分だったが、かえってそのことが本当に伝えたかったことを
伝えることができたのかも知れない。

 ・・・どんなことがあっても、演劇と人生を続けろ、それだけしか言えねぇや。


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