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+3Kの牛の如く

前に向かってひたすら歩く。
感動し、希望を胸に、明るく楽しく元気に。
大地を踏みしめて歩く。牛の如く。

セルフ・レスキュー講習会に参加して

2009年11月30日 | その他
29日は、佐賀県勤労者山岳会連盟の「セルフ・レスキュー講習会」が開催された。
からつ労山からは会長始め6名が参加した。私は、昨年の講習会は所用があり不参加であったので、今回が初めてであった。
講習会は、23名が参加して3名のプロの山岳ガイドを招いて講義と実習の2部構成で行われた。
1部の講義では、「登山事故の防止のために」と題して資料をもとに事故防止の考え方についてまず学んだ。
中でも九州ブロックの原因別事故件数をもとにした講義は、説得力のある内容で、如何にリスクテイクするかが重要だと理解出来た。
それは、ヒューマンエラーが引き起こす事故が大部分であり、リスク認識、つまり「起こり得る危険」あるいは「危険要素の存在」を前提とした「事故防止策」や「リスク軽減対策」を講じることの重要性を説くものであった。
ちなみに事故事例として最も多いのは「転倒」、次が「転・滑落」、その次が「道迷い」だそうだ。
「転倒」「転・滑落」で約8割を占めるという。その事故の多くが「下り」で、その原因が『疲労』と考えられてきたそうだが、最近は『歩く』技術の研究が必要ではないかと言われているそうだ。
2部の実習では、ロープの携行方法(専用袋、ペットボトル活用)、スリングを使ったチェストハーネスやシートハーネスの作り方、フィックスロープの張り方、ロープを使った傾斜面の下降法、引き上げ方、カラビナを使った方法など多様な救助方法を体験させてもらった。この他にも背負い搬送法、ザック搬送法、テープスリング搬送法、ロープや雨具搬送法、雨具とザックを使った搬送法などたくさん教えてもらった。
講習会の内容全てが初めての体験であり、山に行く者として身に付ける必要性を痛感させられた。
事故に遭遇したときの対処法以前に、山行計画時には、必ず、目的の山のリスク(危険要素)の洗い出しとリスク軽減対策を講じること、その対策に基づいてリスクテイクする行動をとることを実行して行こうと思った。
山に行き始めて2年が経過し、少し慣れてきたことで自信が出てきた最近ではあるが、慣れたからこそ必要な心構えを再認識させられた講習会であった。
山の危険は高低に関係なく常在であり、山頂に立てばどの山も素晴しい達成感を与えてくれる。ただそれは下山して家に帰り着いたからこそ味わえるものでもあると思う。
それは、人の歩みと同じような気がする。人それぞれが登る山、それは素晴しい山に違いないけれども、素晴しい山ほど危険も沢山あるような気がする。
そのことをしっかり肝に銘じて一歩ずつ登って山頂を極め、しっかり下山してゴールに到りたいと思う。

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