平成24年8月8日(水)
北アルプス・黒部五郎岳に行く。
この山に直接登る一般道はなく、縦走により訪れることが一般的である。
日帰り山行メインの私は、一番山頂に近いルートである飛越トンネルから飛越新道を通り
北ノ俣岳経由で黒部五郎岳をピストンで登るコースを選んだ。
ウェブでいろいろな記録を見ていると日帰りの記録は多く、なかには薬師岳もセットで
周る猛者もいる。
足が遅い私は(一般のハイカーと同じ速さはある。)、健脚の人の記録は参考にならない。
しかし、長く歩くことについては自信がある。(一般のハイカーと比較して長く歩く。)
妙なかっこ書きが多いが、要するに一般のハイカーより頑張れるはず・・・と信じているのだ。
深夜0時に飛越トンネル登山口を出発し、コースタイム通りに歩けばまだ明るい4時過ぎには
下山する事ができる・・・・・そんな今回の計画だった。
世の中、なかなかうまくいかないもので東京出発が前夜の8時半過ぎになってしまった。
途中、ほんの少し仮眠したこともあり、現地到着は2時位になってしまった。
朝ごはんのお稲荷セットを食べたり真っ暗なトイレにランタンをもちこみ用足しして
結局、出発は2時47分となってしまった。(これはカメラの記録時間:実際は2時42分)
これでは戻りが午後7時過ぎの計算になってしまう。
頑張らねばならない。
真っ暗な山道をひたひた、ときどきずぼずぼ歩く。
物音がするとぎょっとする。
慌てて、ザックについているクマ避け鈴を鳴らす。
弱虫め。
夜明け前。
少し明るくなってきた。
ひたすら登る。
明るくなってきた。
鏡平。
湿地の多い登山道。
寺地山到着。
ここまで来るのに、けっこう登り下りが多い。
今日は、ぬかるみの多い登山道であることから長靴「かるかる」での登山。
目の前にどっかりと北ノ俣岳が見えた。
右端のひょっこり見えているのが目指す黒部五郎岳。
笠ヶ岳~乗鞍岳~御嶽山の山並。
笠ヶ岳のアップ。
ずいぶんとんがっている。
だんだん見えてきた黒部五郎岳。
逆光になってしまったが薬師岳。
ここも登らなければならない山。
そして薬師岳の西向こうに剣岳~大日岳の稜線か?
笠ヶ岳からの山並がいい感じに撮れた。
北ノ俣岳が少しずつ近づいてくる。
北ノ俣避難小屋に到着。
冷たい水を補給。
今日は、往復に備えて2.35Lの水を準備したがここで消費した水の最後の補給。
宿泊者はすでに出発。
荷物もあるのでここをベースに行動する人もいるのであろう。
小屋の外に下駄箱があり、そこにビニール袋に長靴をいれ置かせていただく。
スニーカーに履き替えた。
木道を進む。
登山道の荒廃がひどく、えぐれ、側を歩き植生を痛め、さらにえぐれの繰り返し。
そのため、一部木道を整備したのであろう。
この木道も積雪のせいか?支持してある木杭が抜け、痛みが始まっている。
究極の自然保護は人を歩かせないことだろう。
それはそれで現実離れしている。
難しい問題である。
そんな木道のそばの見事な湿原。
後方は寺地山。
ようやく稜線到着。
薬師岳の大きな山容。
右端が目指す黒部五郎岳。
続く稜線の左端は鷲羽岳。
そしてその奥に槍ヶ岳が見える。
稜線から少し下ると縦走路。左に行けば薬師岳方面。右が黒部五郎方面。
まずは北ノ俣岳に向かう。
北アルプス、最高の展望を楽しみながらの縦走の始まり。
赤城平。奥は日本最後の秘境と言われた雲ノ平。
北ノ俣岳到着。
スニーカーも調子良い。
ここまではとても元気。
帰りに山頂で撮ったグルリ1周のパノラマ ↓
目指す黒部五郎岳はえらく遠くに見える。
しかも、中俣乗越へは恐ろしい下りだ。
下れば当然に帰りは登りだ。
しかし、気力は充分である。
いや、充分であった。
さあ、目指せ、黒部五郎岳へ。
長靴とは、準備がいいですね。
長靴は、確かに優れ物だと思います。
昨年、テント泊で薬師・黒部五郎・鷲羽・水晶とグルット周回した時の記憶が鮮明に残っています。
黒部五郎岳の登りは、きつかったけど最高の眺めだった事を思いだします。
ほんとにびっくりするぐらい軽い長靴でした。
途中、切れたり穴があいたりしないか心配でしたが
耐久力もあり問題ありませんでした。
ただ、蒸れます。
天気が良ければ休憩のときは靴を脱いだ方が良さそうです。
黒部の山々は、食事付の小屋泊まりでゆっくりと
楽しんでみたいと思います。
私ではテント泊の荷では登れそうもありません。
とほほですが・・・・。