丘を越えて~高遠響と申します~

ようおこし!まあ、あがんなはれ。仕事、趣味、子供、短編小説、なんでもありまっせ。好きなモン読んどくなはれ。

戦後六十年

2005年08月07日 | 四方山話
 毎年八月になると広島・長崎の原爆記念日があり、終戦記念日がある。いつも思うのだが、なんで記念日なんだろう。どうも記念日という響きには追悼の心がないような気がしてならない。それはともかくとして、今年は六十年記念番組なんてモノがテレビでも多いようだ。
 六十年という月日を長いととるか、短いととるか、それは人それぞれだろう。実家の母は戦中生まれではあるが、戦争の記憶はほとんど無いという。実体験として戦争を知っているのは六十代後半からだ。もう二十年もすれば、先の戦争体験者のほとんどはこの世からいなくなる。
 世界大戦という言葉こそ使われないが、現在はテロリストと呼ばれる一部のイスラム教徒と、「自由」とか「民主主義」とかいう言葉を大義名分に掲げた大国達との、世界を巻き込んだ戦争の真っ最中だ。これを世界大戦と言わないのが不思議だ。それとも十字軍とでも呼ぶ方が適切か。
 合衆国という国は六十年前も現在も体質は少しも変わらない。自分達の大義名分と価値観のためなら敵国の民間人が何十万人、何百万人死のうがおかまいなしだ。同じ理論でマンハッタンのビルをぶっとばされたら、鬼のように怒り狂ったではないか。相手も同じ思いをするのだという想像力のない国家だ。原爆も劣化ウラン弾もデイジーカッターも、ただの大量殺戮の道具であって、決して正義のイカヅチではない。まして彼らが言うような「平和を作るもの」では絶対ない。
 そしてさらに質の悪い事に、あの国のいう「自由」「民主主義」という物は操作されて歪んだ物だ。イラク戦争を反対した国民をマスコミを使って迫害する政府のどこが「民主主義」で「自由」な国家なのだ。寝言は寝てから言いなさいってなモンだ。
 大国からの影響なしに、現在の国際社会は成り立たない事はいくら私がアホでも充分承知している。だからといって、盲従する事が正しい訳はないと思う。かつて、空襲を受け、原爆を落とされ、多くの民間人を死なせてしまった国だからこそ、主張できる事もあるのではないか。戦争の発端となった行為も含めて、日本だからこそ提言できる事もあるのではないか。
 そのためにも、先の戦争の記憶のある世代は若い世代に伝えていってほしい。その哀しみと怒りと虚しさを・・・。そして、自分も含め子供を育てる者達は、どうしたら子供達が醜い連鎖に巻き込まれないで済むか、そこから解き放たれるのかを、よくよく考えていかなくてはならない。
 六十年の節目にそんな事を考えた。 

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3 コメント

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しみじみしますね・・・。 (kuronyan)
2005-08-07 10:10:09
ちえぞーさんのお話、うなずきながら読ませていただきました。

もし、よかったらリンクさせていただけませんか?(本館のほうですが)



で、マンドリンと縦笛でいつか、ユニット組みましょう♪・・・お年よりにまみれている今日この頃、皆それぞれに戦争体験を乗り越えてきた方々のお話を伺うのは、なかなかできない貴重な体験だと感謝しています。
こんな駄文で良ければ・・ (ちえぞー)
2005-08-07 16:03:48
kuronyanさん

 こんな独断と偏見に満ち溢れたブログでもよろしければ、どうぞどうぞ。私の方でも出来ればブックマークに登録させていただければ・・・。よろしいかしらん?(もちろん本館)



縦笛とマンドリンのユニットですか。一緒に老人ホーム慰問ライブでもしましょうか(笑)。
こちらでは、はじめまして! (ケロヨン)
2005-08-09 10:21:33
ちえぞーさん、いつも拙ブログに遊びに来てくださってありがとうございます。



メールも、嬉しかったです・・・。さて、リンクのお願いですが、快諾していただいて、嬉しいです。ありがとうございます。



こちらのブログって、なんか平和な感じでいいですね・・・(苦笑)。私のとこは、

ちえぞーさんもご存知かと思いますが、春くらいから嵐が時々吹き荒れて、いちいちバットで打ち返してたら、病気が悪化してしまいました(爆)。



うちのおかんには、耳にタコができるくらい、性格が悪いから病気になると言われ続けています・・・「そのとーおり!ピアノ売ってちょーだい♪タ○モトピアノ~♪」と、かえし、お笑いが嫌いな母の怒りにますます、油をそそいでしまいました・・・学習機能がついてない、脳みそが両生類から進化してないアホでございますが(笑)・・・これからも、何卒よろしくでごじゃります。



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