お寺さんぽ Ver.03

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立木観音 (栃木県日光市・中禅寺)

2007年12月15日 | 仏像
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は日光の中禅寺湖畔、歌ヶ浜にある中禅寺の本尊「立木観音」です。

こりゃー、かっちょえーです
でっかいです
まだ未見な人はぜひ一度見てみるべき仏像ですよ!

こちらは男体山を極め、輪王寺・中禅寺を建立した「勝道上人(しょうどう・しょうにん)」の作成と伝えられています。
思わず「ほー」とため息が出るような、見事な「十一面千手観音菩薩」なのです。
高さ六メートルという巨大仏像で、頭部、胴体と手を組み合わせた寄木造り。

湖上に示現し給う「千手観音」をまだ根がついたままの立木に直接彫って作られた、という伝説により、「立木観音」という名がついたのでした。
以後より、中禅寺本尊として信仰されますが、明治の津波で中禅寺が崩壊したと同時に、こちらの「立木観音」も流されて一時期は行方不明となってしまうのです。

しかし、三日後には奇跡的に浮上し、現在の中禅寺湖畔、歌ヶ浜に安置されました。
結局、この一件によって”苦難・災害を克服する”と信仰されるようになったのです。
スゴイですね。

…と、これだけだと寂しいので「波之利大黒天(はしり・だいこくてん)」も一緒に。
まだ「勝道上人」が男体山に朝鮮して失敗していた頃。
なおも草庵で思案する上人の不屈の精神により、中禅寺湖上に大黒天が出現。
吾れ、汝を外護せん
と言うことで、その守護もあって山頂を無事極めることに成功した「勝道上人」は後にその折り見た大黒天の尊像を刻み、祀ったのが「波之利大黒天」の由来となっております。

諸人の苦厄を除く、事業成就から道中安全に御利益があるほか、「波之利」が「波の上を走る」ということで、その連想から安産。
「波之利」が「波に乗る」ということで、その連想から足止め、盗難除けの御利益もあるとされております。
なんでもアリですね(笑)



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※デフォルメされたり、三面にされたり、果ては走らされてしまう大黒さま。
 …その正体は憤怒相のおっかない神様なのでした。


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