谷間の小さな段々畑

山畑の四季を写真とともに発信します

追憶 桑の実が色づくころ

2017-06-23 18:47:24 | 日々のこと

通常管理の桑は、春先根元から切り取られ、新芽から育った葉を収穫する、この新芽に実はつかない。

梅雨の季節、傾斜地で樹木のように大きく育てられた桑の木に、野鳥や子供が喜ぶ桑の実が色づく。

黒くなれば食べられる、指先で触れるだけで落ちるのは完熟でその旨さは格別だった。

果汁で紫色に染まった口の中や唇は、時間とともに褪せるけれど、衣服に付いた色彩は褪せることがなかった。

学校帰り、いつもの場所で桑ズミ(桑の実)を漁っていると、熟れた一つが新しい白シャツの胸ポケットに転がり込んだ。

気が付いたとき、鮮やかなムラサキ色が掌ほどに広がっていた。

 今時 桑ズミを好むのは野鳥と、一部の高齢者だけ

国語の教科書に桑の実と子供の情景が載っていたように思う。

桑の木登りをする子供を叱った父親が後日、外国の桑の実ジャムを買ってきたというような話だった。

桑の木の梢

 タチアオイが咲くころでもある。

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント (2)
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