104つの奇跡

見えてるのかな、これ?

名勝負&奇跡と悲劇

2010年07月03日 07時29分03秒 | Soccer
オランダ、4強一番乗り=ブラジルに逆転勝ち〔W杯本記〕(時事通信) - goo ニュース


 はい、昨夜は準々決勝のブラジル―オランダ戦がまずありました。結果は1-2でオランダ勝利。ブラジルはドイツ大会に続いてベスト8で止まりました。まさかね~、こんな結果が待ってたとは。


 前半はブラジル優勢。これは誰が見ても明らかだったでしょう。10分には早くも縦パス1本からロビーニョが先制点。その後も連携に難があったオランダを封じ込めていました。特にロッベンとスナイデルにボールが渡ればすぐに2、3人で潰しにかかるという戦法でした。


 後半に入っても最初はブラジルペースでしたが、スナイデルのFKがブラジルDFフェリペ・メロに当たってまさかのオウンゴール。ここからが変わりました。オランダが攻勢に回り、ブラジルが守備を固める。ロッベンにもスペースが空き、ドリブルで切り込む姿も何度かありました。そして後半23分、CKからカイトが頭で軌道を変え、スナイデルが頭で押し込みオランダ逆転。ブラジルはオウンゴールを喫したフェリペ・メロがロッベンへのファールで一発退場するなど悪い方へ悪い方へ流れてしまいました。そのまま試合終了。


 前半あれだけ抑え込まれてたスナイデルが実質の2得点でブラジル撃破。最初から見ていた方には想像できない展開だったと思います。最後まで両国とも攻め続けましたが、気迫のディフェンスで最後までいきました。ファールは多かったですけどね。いや、ベスト8の試合には正直もったいない気もしましたが、良いものが見れました。退場がなければベストバウトになってた可能性もあります。しかし、日本はベスト16で敗退してて良かったかもしれません。あんな試合はできません・・・。


 そしてそれを上回ると言っても過言ではないドラマが繰り広げられたウルグアイ―ガーナ戦。ウルグアイにとっては40年ぶり、ガーナは初のベスト4進出を賭けた大一番です。最初は両者攻めあぐねていましたが、前半ロスタイムにムンタリがロングシュートを決め、ガーナが先制。後半にはフォルランさんが直接FKをゴールに叩き込みウルグアイが追いつく。その後は拮抗し、延長戦に突入。


 ドラマは延長後半終了間際に起こりました。ガーナのFKからアッピアーがシュート、 スアレスがクリア、さらにアディヤーがヘディング、スアレスがゴールライン上でハンドで止めてガーナにPKが与えられます。誰しもがガーナの勝利を確信していたのですが、エース、ギャンがまさかのPK失敗。手に届いていた勝利が逃げていき、決着はPK戦へと持ちこされました。


 PK戦はウルグアイ先攻。両国とも最初の2人(ガーナの1人目はギャン)が決め、ウルグアイの3人目、スコッティも決めました。しかし、ガーナの3人目、メンサーがキーパーに弾かれます。駒野も後攻の3人目だったのは何かの因縁でしょうか? しかし、ウルグアイの4人目、マキシミリアーノ ペレイラが外し、ガーナは望みが繋がりました。


 が、ガーナの4人目、アディヤーのシュートをウルグアイGKムスレラがセーブ。ガーナ、土俵際です。そしてウルグアイの5人目アブレウが決めウルグアイが勝利。ハンドで一発退場したスアレスはウルグアイで血祭りに上げられるところが一転して英雄になるというまさに奇跡。もしかするとスアレスは、反則のリスクとゴール確率低下のリターンを即座に見極めて、賭けに出たのかもしれません。それに勝ったと。逆にガーナにはこの上ない悲劇となりました。


 どちらも見ごたえがあったというのが正直な感想です。最後まで起きてて良かった。ブラジルは優勝候補筆頭に挙げられながら、逆転負け。オウンゴールだけならまだしも、一発退場してしまったフェリペ・メロが戦犯扱いされるのは目に見えています。しかし、西村、相良両審判はあの難しい試合をよく裁いたなと思います。次のポルトガルの審判が疑問の残るジャッジでしたので、3位決定戦かあわよくば決勝の審判に選ばれる可能性もあります。


 ウルグアイはホントに一度死んだ身ながら首の皮一枚つないでベスト4進出。正直、スアレスの故意のハンドは批判も多々あるでしょう。しかし、最終的にはスアレスの退場が活きたことになりました。オランダ戦出れないけど(デ・ヨングとファン・デル・ビールもいないからトントンか)。ガーナにとっては悲劇以外の何物でもありません。延長終了間際のPKを外したギャンが戦犯になるのは必至です。アレを決めていれば確実に勝てたわけですから。同じPKでもPK戦とはワケが違います。


 この2試合は後に引きずられる結果となりました。スアレスが血祭りから一転して英雄に、フェリペ・メロとギャンが戦犯と化しました。ブラジルはメロもそうですが、代表全体がやり玉に挙げられるでしょう。逆を言えば、メロもギャンもそれだけ期待の大きかった選手だということです。



 さて、今夜はドイツ―アルゼンチン戦、そしてパラグアイ―スペイン戦があります。ドイツを応援するのは当然として、バルデスのあんな姿を見てしまったらパラグアイを応援するしかありません。ベスト4を南米が独占ということは無くなったわけですが、欧州の意地を見せるためにもドイツには是非頑張ってもらいたいです。




 しかし、この結果をみると「ウルグアイ優勝」の予想が現実味を帯びてきます。理由としましては、

・前年バロンドール輩出国は優勝出来ない
~昨年はメッシ→アルゼンチン
・直前の欧州選手権王者は優勝できない
~スペイン
・コンフェデ優勝国は翌年W杯で勝てない
~ブラジル(確定)
・W杯優勝は開催国か過去優勝国(今朝の時点で残留→○ 敗退→×)
~アルゼンチン(○)、ウルグアイ(○)、ブラジル(×)、イタリア(×)、イングランド(×)、フランス(×)、ドイツ(○)、南アフリカ(×)
・南米、欧州の国が交互に優勝
~前回はイタリア→今回は南米(アルゼンチンorウルグアイ)
・欧州勢は欧州開催以外のW杯で優勝できない
ドイツ→×

というジンクスがありますので。恐ろしい話ですが、1962年からずっとこれに当てはまっています(詳しくはコチラ)。

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