病院広報(はとはあと)評価支援情報

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健康に囚われない“健康のあり方”とは

2019-06-09 13:26:03 | はとはあと最新情報
健康に囚われない“健康のあり方”とは

現代人の誰もが願って止まない健康とは何か。超高齢化の時代を迎えて、健康への関心が頓に高まりを見せている。医学の進歩は、人々に希望や期待を抱かせてくれる情報が増幅される。ときには不安や心配の要素にもなる。結果、新しい病気が増え、新しい治療や予防法が増える。それぞれの人や家族にも知識が入り込み、健康情報で溢れんばかりの状況が人間社会を覆い尽くす事態である。結果、誰もが病院サービスの利用者、関係者となり、健康とは何か、健康人とは誰のことか、その輪郭が「よく見えない」という状況になってきているのではないだろうか。

一つには、“健康=正常”という常識・観念が固定化しつつある。健康でなければ、人と伍して真面な社会生活ができないかも知れないという不安感が、とにかく理屈抜きで「健康であらねば」を溜め込んでいくのだ。健康を害したとき、寝込んでしまった辛さ、痛みは大変なもの。それは誰もが経験して知っていく道程だ。毎日の暮らしから、なるだけ怪我や病気を遠のけ、日々の安心・安寧を引き寄せたいというのが普通の人々の思いである。ということもあるが、命ある生態としての本能であり、宇宙全体の摂理であると言えるのかもしれない。無造作にバラまかれたビラのような薄っぺらな“健康観”が霧散しているのである。

それでも、病気や怪我に出合うことがなければ、それで「健康」な日々といえるのか。診断で病態の判定がなければ、それで健全な身体なのだろうか。我々は、毎日の暮らしの中で、苦しみや痛みを伴わないなら「正常」であり、それで何の問題もないと考えがちである。いいかえれば、医師に相談しないで疑問もなく過ごせるなら健康なのかである。多少の差があっても、いつも生きる心身について悩むクセがあるが、そうした神経の反芻そのものが自然である、と考えられないだろうか。このもう一人の自分を、心の法廷に連れ出すことが健康に最も必要な気がしてきている。

健康って何か。孤独かもしれないが、いま自らの健康イメージ(認識)をシッカリと変換することが人として重要である。医療を機械化、商品化するよりも、それぞれが自然のまま生き、自ら体感することである。待たされて、延ばされて、試される生き方から、笑ったり、怒ったり、強請ったりという、暮らしを演じる仮面をつけてでも「日常」の中に育っている自然の感覚を大切に生きる、この時代、そんな感性こそが愛おしく待たれているのではないか。人は機械ではない。どう考えてもムジン運転、その次に来るかも知れないムジン医療は、どう見ても無理がある。mitameya190609


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