粉雪舞うホーム
電車がつぎつぎと
目の前を通り過ぎていく
こんなところに立っていても
誰も迎えには来ない
わかっているのだから
どこかへ行く
電車に乗らなければならないのだから
それでも今は
遠ざかるランプを見送るだけ
コートの衿をぎゅっと合わせて
身動きもできずに
鎮魂と祈りの光が
空に掲げられる夜
わたしもまた
なにかを失い
なにかを得たのだろう
長くて短い
十年という月日のあいだに
そして
あなたという光に出会って
わたしはもっと
強くなれそうな気がする
もしもあなたが
この手を離さずにいてくれるなら
再生とは
再び生きること
何度でも生き直す
ふるさとも わたしも
負けはしない
輝きを見上げながら
新しい明日を想う