週末ソウル

見てきた夜を全て教えて。

『ファンキー大百科』@日比谷野外音楽堂

2007年06月23日 | その他
SUPER BUTTER DOGのライブ、ファンキー大百科へ!
天気予報はぎりぎりまで雨。これは合羽だな、と思ってたけれど、見事な晴天!
夏が大好きなあたしは暑くなればなるほど、嬉しくなる。
天気が良すぎて暑くて、空は真っ青、そして段々綺麗に暮れていった。
楽しすぎてお酒がすすんでしまったよー。

席もすごく良かったし、ほんと楽しかったー。ちゃべー。
終わってからもご機嫌すぎてまたまたお酒がすすんでしまったよー。
あー永積くんの歌、生で聴くと本当にいい。楽しい!

すぐ近くに原田郁子ちゃんと高野寛らがいたことには気付いていたけれど、
終演後にうちの彼がものすごく自然に、にこやかーに手を差し出して、
彼らと握手していた。。。あたしは絶対こういうことできない。
なんかいいよなーこの人は、としみじみ思う。

『ファイナルファンタジックスーパーノーフラット』@吉祥寺シアター

2007年06月20日 | 演劇
劇団、本谷有希子の12回公演を観にいきました。

倒錯した歪みだらけの人間関係を描いたお芝居でしたが、
最後の終わり方は、本谷さんには珍しく救いのあるものでした。
あれが救いなのかはわからないけれど、あたしはそう思った。

舞台は閉鎖した遊園地。
そこの経営者の息子トシローと、トシローに奴隷のように従順な従業員、縞子。
そして、何故か髪型も服装も名前も同じ女が四人、みんな遊園地で暮らしている。
その四人の女は、昔「死んだ」トシローの理想の女ユクの模造品。
縞子にユクについて徹底的に教え込まれて、トシローにかしずいている。
その四人の中に元小説家の琴音がいて、行方不明になっていた琴音を探し、
彼女の編集者で夫でもある男と、後輩の小説家が探しにきたところで、話が始まる。。

トシローは典型的オタク。でも美少年。
親が裕福でひきこもり、女の子と一度も付き合ったことがない。
二次元の世界(アニメ)の女の子に理想を見、萌えを愛している。
そんな彼がネットで知り合ったユクというナルコレプシーの女の子に恋をする。
電話とメールでしか話したことがなく、勝手に理想像に作り上げていく。
そして遊園地で初めて会った日、その理想は崩れ、ユクはトシローの中で「死ぬ」。
そこからトシローは理想のユクを探し続ける。
縞子に次から次へと女の子を連れてこさせ、教育を受けさせる。

その四人のユクも、それぞれ事情があって遊園地までやってくる。
アル中、ブログ中毒、オカマなど、みんな自殺願望を持った女たち。
彼女らも現実の世界ではやっていけないからこそ、トシローにすがりつく。

そんな倒錯的な世界。
トシローはずっと遊園地のキャラクターのウサギ耳を付けているし…
そして縞子は何者?なぜユクにこんなに詳しいの?トシローのなんなの?

そう、ユクとは縞子が作った架空のキャラクターだったのだ。
ユクとしてトシローと電話やメールで恋愛をしていた人妻の縞子。
初めてのデートの日に、カミングアウトしてトシローに幻滅される。
それ以来、離婚し、トシローの世話をし、トシローに虐げられながらも
トシローのユクを探すためだけに遊園地で暮らしているのだ。ひー

最後、縞子に「あたしがユクになる、あたしじゃだめですか?」
と乞われ、トシローは本当は好きだった縞子とやっていく決心をする。
でもその途端に、縞子は急にやさしくなったトシローに戸惑い、
「あたしトシローちゃんのこと幻滅するかも…ごめんね」と、ドM発言!

それを聞いたトシロー「やっぱ生身、きっつい…」
傷つきたくなくて、怖くて生身の女と付き合えず二次元に逃げてたんだもんね。
でも、トシローは涙をぬぐい、縞子が乗った観覧車のドアを開ける。
そして、ウサギの耳をはずしたところで、終演。

生身の人間と恋愛するのは、傷つくし苦しいし思い通りにならないし、
でも、だからこそ現実的な快感や幸せが得られるんだよー
トシローが観覧車のドアを開けウサギ耳を取ったときは、鳥肌立ちました。
とても演劇的な演出だと思った。

アニメとか萌えとかひきこもりとか、いまどきの要素が盛り沢山のお芝居。
でも、音とか照明とか、象徴的な演出など、なんていうか典型的な演劇に感じた。
そういうところが本谷さんのいいところだなーと思う。

面白かったです。
役者、みんな素晴らしかったけれど、特に縞子役の笹木泉という女優さん。
初めて見た方ですが、すごく可愛らしくて達者でした。

オススメを教えてください!

2007年06月19日 | その他
今、夏の旅行のお供本を真剣に選んでいる最中。
でもなかなかいいのが見つからなくて、決められない。。。
そこで、ここを読んでいるみなさんに広くお尋ねします。
なにかオススメありませんか?条件は下記。

<小説>
・和書(つまり日本人作家)
・推理物、ミステリー、サイコ系などのサスペンス小説(ホラー除く)
・分量の多いもの(500ページくらい?)

<漫画>
・10巻くらいの続き物で、完結しているもの。

とにかく、大前提は「夢中になって読み耽れるもの」です。
今のところ小説の候補としては乃南アサとか桐野夏生とか…
でも、今まで読んだことのないようなものも読んでみたい!

漫画は、スポ根や若者の純愛ものよりは、できればサスペンスが良いです。
候補にあがっているのは、「デスノート」「シガテラ」「マスターキートン」…

上の条件に当てはまらなくとも、オススメがあれば教えてくださいー
よろしくお願いします。

『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』 北尾トロ

2007年06月15日 | 読書
裁判傍聴記。
ひとつずつの事件を順を追って書いてなく、わかりづらい。
単純に、読み物としての面白さが半減する書かれ方だと思う。
というか、傍聴記としても読み物としても、あまり面白くない。
北尾トロという人はライターとのことだけれど、えー?って感じ。
阿曽山さんや霞っ子のほうが断然、裁判に詳しいし面白いよ。
まぁ、これは北尾さんが裁判を傍聴して2年(しかも月に4~5回)と、
かなり経験の浅い時期に書かれたものだからしょうがないか。

裁判長!ここは懲役4年でどうすか

文藝春秋

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『ワンマン・ショー』@シアタートラム

2007年06月13日 | 演劇
ペンギンプルペイルパイルズのお芝居。
面白かった。今のとこ今年の一番かも?
倉持ワールド、という感じでした。難解…
でもその難解なところが、THE演劇という感じ。
あたしはこういう謎掛け戯曲が大好きです。

懸賞マニアの男が、自分の住所や名前だけを書くことに飽き足らず、
名前を偽り、聞かれたことだけじゃなく、様々なことを書き送る。

何組かの夫婦が入り乱れ・・・・・・でも実は一組の夫婦?妄想?
時間軸は逆戻りしたり、様々な伏線のヒントが提示されたり…
ぐるぐるぐるぐる廻り、一応最後に腑に落ちる戯曲。
難解ではあるけれど、一観客としてそれなりの答えを得られた気がする。
つまり、「ワンマンショー」なわけです。

登場人物は青井、紫(ゆかり)、緑川緑、白根赤太、黒雄、灰島、イエローなど
色のついた名前で、自分の色の洋服を着ている。単純にキレイ。
セットは、壁や床がナナメに傾き入れ子になっている。
(三半規管の弱いあたしは、こういうナナメをじっと見ていると具合悪くなります)

特に面白かったのは、緑川緑(小島聖)の台詞の数々。
理屈と屁理屈と謎掛けが満載の素敵な台詞たち。おもしろい。
それにしても小島聖、足なげー。なにあのスタイル。あの胸。
水野美紀や内田慈だって相当可愛いのに、見劣りしてしまうほど。

うーん、わかりづらいなー、倉持さん。
でもそこが面白い。好き。もう一回と言わず、何度も観たいな。

終わって後ろを振り向いたら、なすびがいた。
リアル懸賞生活者じゃないですか。シュール。

『裁判官の爆笑お言葉集』 長嶺超輝

2007年06月12日 | 読書
タイトルに爆笑とあるけれど、特に爆笑するようなお言葉はなし。
事件の詳細がなくて、短い概要が付記されているだけ、
で、裁判官の「お言葉」がデン!なのであまり面白くない。
あたしはやっぱり、被告や被害者の方に興味があるなー
その上で、裁判官が何を言ったのかを知りたいと思う。

裁判官って不思議な存在だ。
お言葉には、それを言った裁判官の名前と歳が記されているけれど、
30代の裁判官とかも結構いる。あとは40代とか50代。
そんな若い人間が、ものすっごい上から目線で物申すわけ。
「きみは~」とか「こうすべきだったんじゃないの?」とか。
一般社会で見たら30代、40代なんて若輩者扱いですよ。
その若輩者が、人に人生を語り、更生を促し、罰を与える。。。
つまり、裁判に関わる(被害者にしろ加害者にしろ)ということは、
そういう屈辱に晒されるということなんだと、気付いた。

きちんと、学問と人生と社会を学んでいてほしいです、裁判官には。
裁判官になる人は、公正な人格者であると信じたいです。

裁判官の爆笑お言葉集

幻冬舎

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『少女とガソリン』@スズナリ

2007年06月11日 | 演劇
ちゃべー。まじちゃべー。
至近距離で見る長塚圭史、かっこよすぎるーーー

自由席はつらかったー。
足の置き場所もなく、背中も腰も痛くて。。。集中できない。
でも、かっこよかったなー(ってそれだけかい!)

「日本の女」「はたらくおとこ」に続く、
暴走する男たちシリーズ第三弾の、今作です。
みんな思いっきり暴走してました。歌って踊って、もちろん血出して。

最後の終わり方とか、かっこよかった。
全員で本気で歌ってた。あれは次も観るの楽しみ。

それにしてもみなさん持ち味生かしまくりのお芝居です。
中村まことも、池田鉄洋も、松村武も、犬山イヌコも。
あの、コメディとシリアスを行ったり来たりの巧み。
勝手に心配していたリポリンもなかなか。可愛い。

あー、来月また観にいってきます。
また自由席だけどね!いいの、至近距離で見られるから。
圭史、あたしには充分、甘いマスクのフェイスマン!

ってそんなんばっかしな感想だな。
来月二回目観たら、もう少しましな感想書きます。。。
だって帰ってきてから何故かウキウキ、一人で飲み始め。
ワイン一本。うー酔っ払ったー。ひとりなのにー

『ゆれる』@DVD

2007年06月03日 | 映画
先週小説「ゆれる」を読んだので、今度はDVD借りてきました。
小説に余すところなく描かれているので、
映画だけではもう一歩、わからなかったかもしれない。
監督も、映画で出し切れなかったものを小説に書いたと言っていた。

でも、オダギリジョーと香川照之で、素晴らしい配役。
素敵な素晴らしい男優二人、みっともなくて悲しい男兄弟。
オダギリジョーが演じる弟がしたことの意味はわからないけれど
最後の「にーちゃーん!」には泣けてしまう。兄の悲しい笑顔にも。
どうしようもない話だからこそ、苦しくて。
なぜ、地方って悲しみの吹き溜まりになってしまうの?