学ぶ喜びを生きる力に☆奥田塾

三重県桑名市にある小さな英語塾・奥田塾のブログです。テーマは、学ぶ!楽しむ!分かち合う!

青春の影 (1)

2015年05月26日 | 名曲アルバム

君の心へつづく長い一本道は いつも僕を勇気づけた
とてもとてもけわしく細い道だったけど 今君を迎えにゆこう
自分の大きな夢を追うことが 今までの僕の仕事だったけど
君を幸せにするそれこそが これからの僕の生きるしるし


学生時代に何度も聴き、何度も歌ったチューリップの「青春の影」(財津和夫作詞・作曲)です。
4月22日の記事「財津和夫さんの『この道』」の中でも触れました。

1番の歌詞を見る限り、「今までいろいろあったけど、やっぱり僕には君しかいない。君こそ僕の人生。君を必ず幸せにしてみせる」と愛する女性に誓う歌ですよね。
シンプルな分かりやすい言葉で、気持ちを伝えています。
ところが、2番に進むと少し雰囲気が変わります。

♪♪
愛を知ったために涙がはこばれて 君のひとみをこぼれたとき
恋のよろこびは愛のきびしさへの かけはしにすぎないと
ただ風の中にたたずんで 君はやがてみつけていった
ただ風に涙をあずけて 君は女になっていった


最初にこの歌詞を読んだとき、僕には1番に出てくる「君」と2番に出てくる「君」が別人のように思えました。
1番の「君」はもちろん、男が愛している女性。
2番の「君」は、男にとって大切な妹のような存在の女性です。
男は、失恋して深く傷ついている彼女にそっと寄り添い、「今は辛いかもしれないけれど、大丈夫。その涙が、君をもっともっと素敵な女性にしてくれるんだよ」と優しく励ましている。
そんな情景が思い浮かんだのです。

しかし常識的に考えて、1番と2番で違う女性のことを歌うなんてことはあり得ないですよね。
1番の「君」と2番の「君」が同一人物だという前提で解釈するとしたらどうなるのでしょう。
僕なりに考え、導き出した答えは次のようなものです。

その女性は、男にとってずっと妹のような存在だった。
男は、いつも少し離れたところからその女性を見守ってきた。
時には彼女の恋の成就を願い、また時には傷ついた彼女を慰めながら…。
男はやがて、自分の中に彼女に対する特別な感情が生まれていることに気づく。
それでもその気持ちを抑え、ただ彼女の幸せを祈り、彼女を支えることが自分に与えられた役割なのだと自分に言い聞かせ、ずっと彼女に接してきた。
そんな中で、彼女の気持ちにも変化が現れる。
彼女にとっても、いつしか男はかけがいのない特別な存在になっていたのだ。
お互いを通して自分の存在意義を確認し合うようになった二人。
そんな二人が結ばれるのは、ごく自然な成り行きだ。
男はついに「君を幸せにするそれこそが これからの僕の生きるしるし」と宣言する。

(「青春の影(2)」に続く)
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