映像詩

デジタル映像による心の表現
(映像作品制作を通して感じたこと)

1390-北条の石仏

2017年02月27日 | 30秒の心象風景
 加西市北条に五百羅漢と呼ばれる石仏群がある。観光案内にも登場するものであるが、現地を訪れてみると街中の小さな空間に存在する小堂の脇に石仏が林立しているものである。多くの人の心をとらえるのは、その素朴な造形と来歴がよくわからないということかもしれない。多くの画家や写真家が何かを感じ取り、その像を写し表現してきた。ビデオを担いで初めてやってきた頃と比べると、石仏の周りの整備はより進んでいた。大切に守られて維持されている。そこには人間の心を相手にする宗教活動の素朴な形も見えてくる。

30秒の心象風景10581・林立する石造~五百羅漢~
https://youtu.be/AH9N8lYE2Rs

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1389-作家の目

2017年02月24日 | 30秒の心象風景
 彫刻の楽しみ。立体的造形である彫刻の魅力は3次元空間に広がる存在感だろう。高さや奥行きがあり、見る方向によって異なる形になって見えてくる。自然の生き物である鳥を造形化した彫刻では、鳥の持つ特徴がデフォルメされた中にしっかりと表現されていて、リアルであるとさえ感じる。姫路市立美術館の庭園にあるかわいい鳥の彫刻には、猛禽類という呼び方がある肉食の鳥の持つ特徴がはっきりと表現されている。そんな彫刻に接するとき作家の観察眼を感じる。


30秒の心象風景10541・猛禽の表情~姫路市立美術館~
https://youtu.be/HEK9FR62rnw

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1388-彫刻を楽しむ

2017年02月23日 | 30秒の心象風景
 姫路市立美術館の庭園に置かれている彫刻には様々な表現スタイルのものがある。具象的な表現で一般にわかりやすい像の一つが「姉妹」と題された像である。それは少女の立像と椅像が一体となったタイトル通り姉妹とわかるものである。立っている像は座っている像の見上げる顔を上から見下ろしている。その2体はお互いに顔を見合わせて何か話しかけているように見える。さて、どちらが姉で妹なのかと考えて見たが、その2体の交わす会話によってどちらでもあり得る。そんな一瞬を描いているように思えた。

30秒の心象風景10530・姉妹~姫路市立美術館~
https://youtu.be/BqQ4mLG7kE0

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1387-彫刻を楽しむ

2017年02月22日 | 30秒の心象風景
 姫路市立美術館の庭園には野外彫刻が展示してある。その中で設置場所の変更された一体がある。「海の鳥と少年」は当初、東の正門を入った左手の空間にあったが、いまは美術館の入り口のすぐ南側に移されている。ここは日当たりがよく、観賞しやすい場所である。元の場所は周りの樹木の影響で日当たりが悪くなって、湿気を感じることが多かったので、変更されたのかもしれない。元の場所は庭園全体の設計から見ると重要な一体として配置されていたものだと思う。姫路駅前のロータリーに大きな彫刻があったが、今は再開発によってどこかへ移されてしまったものの一体と同じ造形である。こちらの方が小さいので、制作段階での最初モデルなのかもしれない。

30秒の心象風景10519・見上げる~姫路市立美術館~
https://youtu.be/TUGajoz9cIM

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1386-野鳥の生態

2017年02月21日 | 30秒の心象風景
 姫路城周辺には豊かな自然があり生き物たちも多い。古くは軍事施設として一般の立ち入りが禁止され、戦後は文化財として守られてきたため、雑木林が城の周辺を覆っているからだろう。天守を囲む原生林は通常では人の立ち入りが禁止されている。そのため、野生動物にとっては楽園になるのだろう。そこを住みかとしたり、休息の場とする野鳥も多い。街中であるにもかかわらず野鳥の種類が多いのはそのためかもしれない。晴天の冬、午前中のまだあまり人出の無い時間帯には公園のいたるところで野鳥を見ることができる。ツグミ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、カワラヒワ、ジョウビタキ、シロハラ、シジュウカラ、エナガなど1時間ほどの間に幾種類もの鳥に出会う。公園の芝生をつついているのは、スズメに交じってジョウビタキ、そしてそれよりやや大型のツグミやムクドリである。

30秒の心象風景10516・二羽でともに~ムクドリ~
https://youtu.be/PPKLI9wz1-U

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1385-江戸時代の手水

2017年02月20日 | 30秒の心象風景
神社には鳥居、狛犬、燈籠、手水など石造物が多い。地方の小さな祠のような場所から神社までその規模に見合った手水用の盥がある。福崎町の北野天満神社でも太くしっかりとした文字で「漱盥」と刻まれた手水石が現役で働いている。奉納年を見ると「寛政六」とあり、江戸時代の後期、西暦では1794年である。今から200年以上も昔のものである。手水には「盥」の文字が刻まれることが多い。「盥」は(たらい)と読むらしいが、たらいは今ではあまり使われなくなった道具である。半世紀ほど昔、「たらい」と「洗濯板」で衣類の洗濯などを行った記憶がある。神社にお詣りする際に、手や口を清めるための場所が手水で、その水を貯めるのが盥である。漱は(すすぐ)で口をすすぐなどという動作を表す文字である。「漱盥」は盥漱(かんそう)と読んで「手を洗い口をすすぐこと。身を清めること。」を表しているらしい。

30秒の心象風景10507・寛政の手水~北野天満神社~
https://youtu.be/BcasrRC1bvE

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1384-真っ赤な梅の花

2017年02月19日 | 30秒の心象風景
 紅白梅というのは画題としても有名である。梅が古くから愛された花であることがわかる。福崎町の北野天満神社の境内では、すでに梅が咲いていて、そこに真っ赤な花をつけた木があった。これこそ「紅梅です」という存在感がある。ほかにこのように赤い色の花がない季節では、新鮮な感動を受ける。人々が梅の花に魅力を感じる理由の一つがわかったような気がした。

30秒の心象風景10503・紅梅~北野天満神社~
https://youtu.be/CsmLiZS0Y-Y

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1383-町を見渡す

2017年02月18日 | 30秒の心象風景
 辻川山公園は最近になって注目されるようになった場所である。きっかけはカッパの現れる池がマスコミに取り上げられたことだろうか。もともと郷土の偉人として全国的に著名な「柳田国男」を紹介する施設がある場所だった。そこに、柳田国男の生家を移転保存し、明治時代の洋風建築も移築保存するなど文化的な公園として整備されてきた。今ではそれらの建築物は兵庫県指定の重要文化財である。公園周辺には、こちらも文化財に指定された「大庄屋三木家住宅」が修復を終えている。いまでは小さな町でしかないが江戸時代以前から政治的には重要な拠点だったことをうかがわせる建物が残されいる。

30秒の心象風景10494・展望台から 2~辻川山公園~
https://youtu.be/fRm0jU7Bzvo

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1382-焼き板壁と茅葺き屋根

2017年02月17日 | 30秒の心象風景
焼き板の壁。子供のころ自分が生まれた家もそんな壁だったと思う。田んぼの中の一軒家のような平屋で、あぜ道を通り最初に出会う建物が「納屋」と呼ばれる農業倉庫だった。自宅の壁は焼き板の下に土壁が見えているところがあり、柱と壁の間には隙間もあって、夜には虫が入ってきた記憶もある。便所のような土壁だけのところには塗り残しの明かり窓があって、外気がそのまま入ってくる家だった。昭和初期の農家に生まれた者なら誰しも思い出す懐かしい家、それが柳田国男の生家である。

30秒の心象風景10483・焼き板壁と茅葺き屋根~柳田国男生家~
https://youtu.be/Kez8Q7tmQqE

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1381-城の見える風景

2017年02月16日 | 30秒の心象風景
大手前公園の東北隅にある交差点は、かつて警察署のあったところで、道を挟んで中央郵便局があるなど官庁街の一角だった。いまは、姫路城周辺の再開発が行われ、城内にあった官庁はすべて移転した。歴史的な建造物として残された建物は美術館となり、それ以外は動物園と広い公園になっている。しかし、歴史的な遺産を受け継ぐ神社などは、明治時代以降の姿をとどめているようだ。今も残る郵便局からは姫路城天守を見ることができる。この交差点は天守を眺めるには格好の場所である。城見台公園となったのは警察署が移転して後のことだっただろうか。
https://youtu.be/pjuPP1td6Is

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