はにかみ草

。。考えたこととか感じたことをいろいろ書きます。。

最近読んだ文章

2009-09-13 21:28:40 | 公開
なかなか時間がなくて本の感想も書けないですが、最近読んだ論文や本でよかったものに、次の文章などがあります。

論文→・島袋まりあ「沖縄の「混血児」とその母親を語る政治性」(『アジア新世紀3 アイデンティティ』岩波書店、2002年)

本→・酒井直樹『希望と憲法 日本国憲法の発話主体と応答』(以文社、2008年)
酒井さんの本はすごく難しいと聞いていたけど、この本は分かりやすくて読みやすかった。「国民」や「国際世界(=西洋)」から排除されてきた「残余」の視点から歴史を語るという試み。

酒井さんの本では、まだ『死産される日本語・日本人―「日本」の歴史‐地政的配置』は読んでいないので、そのうち読みたい。自民族中心主義を批判するという感じらしい。

07年に出た『日本/映像/米国―共感の共同体と帝国的国民主主義 』は最近買ったので、そのうち読む予定。この3冊はmy恩師が教えてくださった本です。



あと雑誌『インパクション』の170号が、特集「反天皇制というレジスタンス その軌跡と展望」で、面白い文章が集まっててものすごく読み応えがあった。

今回は、レズビアンとして闘っている堀江有里(ほりえ・ゆり)さんの文章があったから買おうと思った。→論文は、「同性婚・戸籍制度・天皇制をめぐる〈断想〉」。
同性婚を認めるべきと要求する声のなかに、国家による管理を批判する声が少ないという批判や、天皇制や民族差別に反対することと、堀江さんがレズビアンとして(異性愛中心主義など)に闘っていくことはつながっていると書いてあった。


他にも沖縄関係では、 新城郁夫 「海―その望ましい未来」の沖縄の現在  明仁の沖縄・再論」 や、大浦信行・比嘉豊光・徐京植・白川昌生・鵜飼哲・毛利嘉孝の6名による対談「沖縄・九条・天皇・検閲・表現をめぐって  緊急アートアクション2009「アトミックサンシャイン」沖縄展の検閲に抗議する! シンポジウムより」が特によかった。

よかったよかったばっかりで感想かけてないですが・・・。引用したいけど時間がない・・。


水田ふうさんが書いた「天皇制、さわってみればよく判る  向井孝の軌跡」はユーモアがあって笑いながら読んだ。関西弁で書かれてるのがいい。

ふうさんが、天皇制反対のデモで叫んだシュプレヒコールに
「天皇てなんや 人殺しやんけ」というのが書いてあって、そのとおりだと思った。天皇の罪はアジア人を大量に虐殺した罪。

ビラなどで人の注目を集める方法として、ヒロヒトの顔写真を載せて、その横に「この顔見たら110番」という文があったり。表現が豊かだし、ああいうのだったら注目集めやすいよなと思う。あとビラを駅で配る以外に、ビルの屋上からばらまくとか。運動の仕方が面白い。

「天皇制 さわらぬ神にたたりなし」という歌も書かれてたけど、天皇制が日本でどれだけタブーとされているか、天皇制についてふれた瞬間公安が飛んで監視してくるとか、この文章を読んだらすごくリアルに伝わってくる。

北原恵さんの「アート・アクティヴィズム 58 《遠近を抱えて》の遠景と近景―戦後美術における天皇表象」も、美術における天皇の描かれ方を扱ってる。アートの政治性とか。

でも雑誌とかで天皇制について言及するって勇気いるだろうなと思う。すごい攻撃がきそうだし。(ブログも、「慰安婦」問題や在特会関連のことを書くとすぐにアクセスが多くなるけど・・・)






働いたら本が読めなくなることが一番恐怖でしたが、通勤電車の数十分しか読む時間がないけど、それでも月に数冊読めるので毎日の楽しみはそれだけという感じです。今一番の恐怖は残業が増えることと休日出勤が毎週のようにあることです。何でこんなに休みが少ないのか。11月は4回も休日出勤(朝から晩まで)があるので、何としても有給を取ってやろうと思う。権利を行使してやる。

「有給をとらせていただいてよろしいでしょうか。」とか絶対に言いたくない。(とか言いながら、実際はおどおどしながら「有給とってもいいですか?」とか聞いてしまいそうだけど・・・)

考えてみれば「お給料をいただく」とか、「雇っていただく」とか、何でそんな経営者にこびるような言葉づかいをしなきゃいけないんだと思う。従業員がいないと成り立たないのに。

もっと本を読む時間をよこせと言いたい。

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