朝食後、
フキノトウ採集に出たが、
とっくに根こそぎ採られたあとだった。
あきらめきれずに管理人とふたりで
「雪の下」を掘り出していると、
東側の別荘地の方から中年の男性が歩いてきた。
「オハヨウゴザイマス」と挨拶すると、
「取れるかや?」
「いやぁ、遅かったようです」と自分。
「奥の斜面を下りて、
東側の田圃までいくと一面に芽吹いてるよ」と、おじさん。
見ると、
両手に買い物袋一杯のフキノトウ。
背中のリュックにも詰まっているという。
あまり遠くまで出かけたくなかったので、
いちおう礼を言ったが、
ずっと同じ場所で雪をほじくっていた。
しばらくすると
緑色のランクルが僕らの目の前に止まった。
知らないおじさんが声をかけてきた。
「取れたか?」
きょうはよくよくおじさん日和。
すると返事を待たずに、
そのおじさんがポリ袋一杯のフキノトウを呉れた。
助手席からさっき挨拶したもうひとりのおじさんが、
「コゴミ」を両手一杯持って来て、
ボクの得物入れ(プラ衣装ケース)に放り込んだ。
どうやら、
でっかい容器を持ち出している割に、
ほんの10個ほどしか収穫のない「シロート」のことが車中で話題になり、
同情なのか、戻ってきたようだ。
味的には、
「雪の下」モノのほうが
格段に上ですが、
なんとなくホンワカした日曜日でした。
さて今夜中に
こいつらを処理しておかないと台無しになってしまう。
土とカラマツの細い葉を取り除くのが
意外と時間食います。
保存にどういった方法を選ぶか、
思案中です。