怠惰なひな菊

漫画家・萩原玲二(はぎわられいじ)の怠惰なブログ(2006~2019)

麻雀人口増加計画☆(3)

2012-04-05 20:12:00 | 萩原玲二作品


大崎大先生がツイッターでがんがん宣伝しておる!
偉いお!
みんな、キンマ買いにいこうず!

‥‥‥
というわけで、本作の企画立案は、もはやキンマ編集部の看板、T橋氏によるもので、わたくし的には、次元大介の立場で。
原作の大崎さんのコラムは、叙情的な心象のスケッチであり、本作のお手本としてイメージされた『東大を出たけれど』(原作・須田良規/漫画・井田ヒロト)のような、巧みで強固なプロットに貫通されているわけではないので、それをそのまままとめても「画集」にはなっても、「漫画」にはならない。

プロットという「縦軸」の当てがないまま、大崎さんへの取材、麻雀教室への取材もこなしてネームにとりかかり、コラムのテキストを分解、最大限いかしつつ、五十嵐代表には色川武大の受け売りのいい話をしてもらい、うんうん唸ってなんとか第1稿をあげる。

われながらとりとめがないな‥‥‥と大いに納得しつつT橋さんに送信したところ、「とりとめがないです」とダメ出しが‥‥‥!

なじょすっぺとぼうーっと思案していると、ものかきの野心もたぎらせるT橋さんから、ダイアログ込みの修正案が!
この修正案の最大の貢献が、麻雀教室の取材でお世話になったNPO法人健康麻将全国会の青沼氏の「悪役」(?)としての配置であり、これによってプロットは体裁が整ったといえるのであった。
悪役というか、主人公が葛藤する対立軸をどうするかが、実はこのネタの問題点で、青沼氏をそこに当て込んだのはT橋さんのアイディア、功績であり、最近話題の「著作隣接権」について、本作においてはT橋さんの隣接権を認めないわけにはいかない!
ぐぬぬ!
逆に青沼氏には、「悪役」というか、「ツンデレキャラ」に勝手にされた抗議、不満はすべて“竹書房第1編集部・高橋広人”一点でお願いしたい!
こくこく!

んで、この修正案をほぼそのままコンティニュイティしたものが、本作に取り込まれておるわけです。

「このとき着てるワンピースの背中側とかどうなってるかわからんから竹書房に服持ってきて!」という感じの打ち合わせで、大崎さんには面倒をかけたが、その打ち合わせで大崎さんからもネームに細かい注文が出て、それを正せたのはよかった。
大崎さんに感心したのは、その注文がちゃんとプロットに配慮しつつの意見だったことである。
大崎さんは賢いお!


東大を出たけれど (近代麻雀コミックス)
竹書房





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