HageOyaji通信

進路指導ガイダンスの一環として、高校生が≪生き切る力≫を持った自立型人間へのアドバイス、サジェッション・・・になれば

第8話≪正社員&フリーター≫

2004年12月06日 | 進路助言
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、今回は、「正社員」と「フリーター」とは年収でどの位違うか?をお話ししましょう。

 現在では、週40時間労働、週休2日の雇用契約「法定労働時間:(注:参照)」を結んで、各種の保険・保障を得る労働者のことを、「正社員」「正規雇用者」と呼ばれている。昇進や雇用保証はあるが、その代わりに異動や転勤にも応じなければならない。週40時間労働とはいうものの、40時間で収まることは少なく、パートや契約の社員が帰ったあとも、残業したり、休日出勤もこなさなければならない。平均的に9時から5時までの1日でもっとも充実した時間を、職場で過ごす、という生活を選んだ人々のことである。つまり正社員とは、自分の人生の中心を、仕事に置くことを選び、その代償に雇用保証と安定した賃金を得ている人々のことである。
 
 フリーターとは、年齢は15~35歳未満で、 現在就業してるものについては、勤め先における呼称が「アルバイト」又は「パート」である雇用者で、男性は、継続就業年数が1~5年未満の者、女性は、未婚で家事も通学もしておらず、「アルバイト・パート」の仕事を希望する者と定義されている。

 厚生労働省の定義によれば、低賃金、低技能のパート労働者の200万人。
 総務省の定義では、派遣社員や契約社員を含めるために417万人。

 但し、いずれも、対象は15歳から35歳未満のため、統計の網からもれた35歳以上のフリーターの実態はわからない。

 フリーターと正社員では毎年、平均100万円の収入格差が生まれる。もちろんカネがすべてではない。ただ、フリーターは毎年100万円ずつ損する計算になる、と言うこともできる。正社員とフリーターで一年後には、マイカーの頭金の違いが出てくることを覚えておいてくださいね。

 フリーターが増えた最大の原因は企業が間接部門の正社員の新規採用を減らし、その間接部門をアルバイト・パート需要で補ったことである。≪直接部門とは、営業・研究・技術などで、間接部門とは、人事・総務・財務・法務などである≫

 ずっとフリーターでいたいという人は決して多くない。フリーターには、正社員になり損ねてフリーターになった「チャンス待ち型」、まだ社会的な責任を引き受けたくない「のんき型」、芸能人や芸術家などをめざす「夢追い型」の三種類があるが、「チャンス待ち型」はすぐにでもフリーターをやめたいと思っているし、他の二つの型も今はフリーターを選んでも将来はフリーターをやめたいという人が多い。

 この変化の背景には景気の低迷と、日本の雇用システムが関係している。日本ではそれまで毎年新卒を採用して終身雇用するという、世界的に見て特殊なシステムを維持してきた。そのため長期雇用されている高収入層(年功序列)が増え、企業の人件費が相対的高騰したため、それまでの雇用システムを維持しきれなくなってきたのである。創刊号でも話したように、企業が、リストラしたい人材は、組織に寄りかかって自分を見失っている人だそうです。

 しかもこの日本的雇用システムでは、学校で職業について主体的に考えさせる教育(キャリア教育)をしてこなかった。それが90年代に入って急に自己責任を要求されるようになり、生徒のみなさんはとまどうばかりで、フリーターの増加に拍車をかけたのである。

 また産業化の進んだ社会ほど、専門能力の高い人材を必要とするため、特に学歴の低い層は就職しにくくなるという事情もある。厚生省の調査ではフリーターの約三分の二が高卒(および専門学校)以下、三分の一が大卒である。

 若者の意識の観点からは、社会が豊かになったことも影響している。ハングリーさがなく、自分らしくありたい【こう言うと、カッコよく聞こえるね】、という理想を求める人が多い。しかしその理想を実現するために現実にどうしたらよいかはわからないのだ。また深い人間関係に踏み込まず、人間関係の作り方が下手な人が多い。

 君たちは決してフリーターの道を選んではいけない。就職一年後には、親に頼らずにマイカー資金をゲットすることだ!!!ましてや、次回にお話しする「ニート」になってはいけないのだ。

法定労働時間とは
「フリーターをその気にできる」リクルート ワークス研究所

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3 コメント

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正社員からアルバイトへ (現在フリーター中です)
2004-12-05 22:41:58
HageOyaji様



コメント&トラックバックありがとうございました。



私は正社員を9年経験し(同じ会社)販売の仕事で副店長をしていたのですが、足を怪我したため未経験のWEB関係の仕事に転職しました。未経験のため、とりあえず修行をかねてアルバイトをしています。



給料なんて、まったく違います。アルバイトの方が時間的には余裕があるけど、仕事をどんなにがんばってもボーナスに反映されるって事もありません。

高校生には正社員かアルバイトかを選ぶチャンスがあるのなら、まずは正社員を選んでほしいです。会社も正社員の方がかわいいし、信頼度も違うから、それなりの教育も受けられるし、仕事の幅もチャンスも与えられることがあるからです。

アルバイトは使い捨てにされそうな危機感が常に感じられるものです。
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上記のコメント、ありがとう (HageOyaji)
2004-12-06 07:23:13
コメント、有難うございます。貴女のような実体験者のアドバイスが高校生の意識改革につながります。お時間のあるときにHageOyaji通信を読んでいただき、一社会人としてコメントを発信してください。
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何のためにフリーターになる? (時給830円)
2004-12-14 21:53:41
パート・アルバイトを採用して働いてもらう仕事をしています。

年毎にフリーターが増えていますが、採用する側から言うと、まじめな人もいれば、そうでない人もいます。できれば、フリーターの従業員も幸せになって欲しいが、楽だからフリーターをしているというのでは、努力・我慢・一生懸命に生きている人に比べて、同じ幸せが手に入るとは思えない。

収入の過多、接する社会の広さ、仕事のスキルの習得、向上心のある仲間との出会いなどは、フリーターより社員で働くほうが手に入れやすいと感じる。

リストラされたり、就職できなかったりして一時的にフリーターになっても、いつまでもズルズルと続けないで、いて欲しい。
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